パーカーおじさんが大量に発生する模様
ださいぞ大学生かよ
一瞬しか使えないじゃん
下手に革パーツとかついてると更に金額かかるし
時間もかかるという
デザイナーズばっかだからそう言うの多いわ
特殊なドライも水もダメなやつとか異常に高い
冬もなんか昔より寒くないから夜中とかじゃなきゃセータージャケットコート重ねたら汗だくなるし
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「恋愛」という言葉を前にして、それって実際何なのか、どんな意義があるのか、考えたことはあるでしょうか。そんなふとした疑問を〈哲学対話〉という空間に投げかけ、掘り下げてみました。これは、恋バナ…?
「哲学対話」という言葉をご存じだろうか? ひとことで言うと、「日常の疑問や、不思議に思っていることをみんなで話し合い、立ち止まって考える営み」のこと。そこで取り上げられるテーマ=「問い」は、“生きる意味とは何か”“夢と現実の違いとは”“約束はなぜ守らなければならないのか”などさまざま。今回は、ananではじめて誌上で哲学対話を実践することに。“恋愛の意義”をテーマに、哲学者であり哲学対話のファシリテーターを務める永井玲衣さんと、雑談の人・桜林直子さんに、約40分の対話を行っていただきました。価値観の多様性が認められ始め、幸せの定義も異なる今、なぜ私たちは恋愛をするのか? 二人から投げかけられる「問い」に、あなたは何を思いますか――。
(写真左)哲学者・永井玲衣さん 人びとと考え合う場である哲学対話を幅広く行っている。Gotch主催のムーブメント「D2021」などでも活動。著書に『水中の哲学者たち』(晶文社)。
(写真右)雑談の人・桜林直子さん マンツーマン雑談サービス「サクちゃん聞いて」を主宰。コラムニストのジェーン・スーさんとのポッドキャスト番組『となりの雑談』も好評配信中。
哲学対話とは?
日常の中で感じる哲学的な問いを、参加した人と輪になって一緒に考え、対話するというもの。急いで正解を出そうとするのではなく、共に考えやすい場作りをしながら行う。その場ごとに設定された「約束」が設けられる。
【今回の約束】
1、人の話を遮らず、最後までよく聞く。
2、偉い人の言葉を使わない。(自分の言葉で話す)
3、結論を「人それぞれ」で終わらせない。
永井玲衣:まずは“恋愛する意義”というテーマから、浮かんだ問いについて対話をしていければと思います。これは哲学対話なので、途中で沈黙しても、ぐるぐる遠回りしても気にせず、自分の言葉で話してみてください。
桜林直子:…じゃあ、さっそくいいですか?(挙手) 中学生くらいの頃から思っていることなんですが、「恋愛ってイマイチ何をやっているかわからない」という疑問があって。
永井:なるほど。
桜林:周りの友達が楽しそうに「あの人が好き」「この人は違う」みたいな恋愛“っぽい”話をしているのを聞いて、なんとなく「そういうものなんだ」っていう空気は感じていたけれど、「つまり何をやってるか」は実際よくわからない。で、その感覚が今もあまりなくなっていないんですね。もちろん私だって、心が動くとか、誰かのことを考える・想うっていうのは、全然ある。でもそれだけを恋愛として切り離すとか、「恋愛」と「それ以外」という分け方にはしていなくて。あくまで“人間関係”の側面の一つというか…。大切なのは、「私とこの人をどういう関係にしていくか」「私とこの人がどんな距離感で関わるか」であって、それが恋愛かどうかって別に先に決めていないのかも………。なんてことを最初に思いました。
永井:…うーん、なんなんですかね、中学高校くらいの「次はあの子が好き」「次はあいつ」みたいなのって(笑)。それは恋愛だったんだろうか、値踏みではなかろうか…なんてことも思いつつ。お話を聞いていると、そもそも「恋愛って何だろう」という問いが私の頭の中でぐるぐるし始めました。桜林さんの言うように、人間関係の中に立ち現れてくるもの、あるいは“状態”は、確かに恋愛っぽい。
桜林:いま思い浮かんだのは、自分の心の奥から勝手に湧き上がってくる感情みたいなものは、たぶん「恋愛」と名前を付けられそうだなと。その一方で、独占欲だったり、相手と両想いになりたいだとか、二人で作る関係性のことも「恋愛」と呼んでしまうから、混乱するのかも。
永井:とすると、「じゃあ“恋愛の反対”って何だろう」とか「“恋愛していない関係性”っていうのは何なんだろう」というモヤモヤも湧いてきて…。全然まとまってないんですけど、つまり、この感情をあえて“恋愛”と言いたい時、前景化したい時って、何が働いているんだろう。
桜林:恋愛がない状態、私はけっこうあるんですよ。その時の自分のことを思い出してたんですけど、ひとことで言うと「それどころじゃない」(笑)。
永井:ああ(笑)。
桜林:経済的な問題だったり、仕事がめちゃめちゃ忙しいとか。そういう時って恋愛に限らず、心が動く隙間がないっていうか。たとえば人が悲しんでいても、「自分はそれどころじゃない」と思ったり。恋愛だけに特別心が動かないんじゃなくて、心が動かない時に恋愛がない状態だったな、なんてことを思い出しました。
永井:さっきから、どうして「これは恋愛だ」って言いたくなるのかを考え続けているんですけど、それだけ心の動きがあまりに不安定で、意味不明、得体が知れないからなのかもしれない。もう本当に、喜びと不安と憎しみの“全感情弁当”みたいな(笑)。そんなものが自分の中に誕生してうずまくから、その感情を一括りに「恋愛」として名付ける。便利で、腑に落ちる言葉としてそこにあるのかなっていうのは思いました。それと同時に浮かんだもう一つの問いは、そんなに得体の知れない、楽しさもあるけど時に超しんどいことが、どうして世の中的には推奨されているんだろうか、ということ。俗に言う“恋愛至上主義”とか、「恋愛してないやつはダメ」みたいな風潮って、今も強固に生き残っているじゃないですか。そこには抗いたいなと思っていて。
桜林:私は20代の前半で子どもを産んでいるから、さっきも言ったように「それどころじゃなかった」し、学生の時だって「恋愛って何?」みたいに斜にかまえていたので、あまり色恋に夢中になるようなことはなかったんですね。そんな過去を振り返って、「じゃあ恋愛はしたほうがよかったのかな?」と考えてみると難しいんですけど…少なくとも恋愛に限らず、「何かをしたい」とか「ああいう状態になりたい」みたいな欲求にはフタをしなくてよかったんじゃないかなと。それは当時の自分にとっては己を守る術ではあったんだけど、いざ「動いていいよ」っていう時に心が動かなくなるから。だから、恋愛する・しない自体はどっちでもいいんだけど「あの人と仲良くなりたい」とか「もっと知りたい」「近づきたい」みたいな、“ともすると不気味な”自分の本当の気持ちは、あえて閉じ込める必要はなかったなと、若き自分に言いたいです。
永井:今のお話を聞いて、確かに、恋愛している姿を「ダサい」って感じるのは、なんかわかる。「恋バナするの恥ずかしい」とかもそうですけれど。それだったら結婚して、「家族愛になっちゃったよ~」って言っている人のほうが、なんだか安定して見えてカッコイイ。「結婚40年です」なんて言ったらみんなが反射的に「すごーい!」って言うみたいなあれって、どこかで「安定的である」ことを称揚しているんですよね。だから、桜林さんが恋愛から距離を置いていたっていうのもすごくわかるし…。そう考えると、「恋愛したほうがいいよ」と言っている人は、いったい恋愛のどんな側面を見て「いい」と言っているんだろう。自身の「想う気持ち」には実はあまりフォーカスしていなくて、もっと社会通念的なことなのかもしれない。「恋人がいると寂しくなくて良いことだ」みたいな。
桜林:私も一つ思い出したことがあるんですけど、知り合いが結婚した時に言っていたのが「これで恋愛市場に載らなくて済む」。結婚したら、ひとまず恋愛と自分は切り離す、と。でもそれって自分の心の話じゃなくて、やっぱり“市場”の話なんですよね。選ぶ・選ばれるのお話であって、でもその市場を「恋愛」って呼んでいる人たちも一定数いるっていうこと。
永井:確かに…。
桜林:女として価値があるとかないとか、お相手がどんな人かとか…もはや本人の話ではない。そうやって市場の商品価値で恋愛を語る人ってけっこうな割合でいるんですね。だから、同じ「恋愛」の話をしていると思っても、人によってまったく違うもののことを語っている時があるなと思いました。
永井:話がうまく繋がっているかわからないんですけど、私は子どもの時から、自分が見たり読んだりする作品に“恋愛要素”が入ってくることが好きじゃなかったんですね。特に少女マンガは、作品にもよるけれど、「選ばれることが価値」みたいなことをずっと言われている気がして…。それがバトルマンガでも、盛り上がっている時に急に「好き……」みたいなのが出てくると、やっぱり醒める(笑)。しかもその描写も、ただ人物がモテているだけで別に恋愛が起きているかはよくわからない。描く側としては、恋愛のシーンに意義があると思って入れていると思うんですけど、「人を想う強い気持ち」というメッセージなら、別に恋愛じゃなくても描けるなって思うし…。それについては、どうですか?
桜林:別にジャマだとは思わないけれど、「結局恋愛か」とか「それでなぜ帳消しになるの?」とかは思いますね。同じことか(笑)。結局みんなが幸せになるのが、恋愛の話でしかないのかよっていうことにはやっぱり怒りがあって。たとえばバトルマンガだとすると、そもそも敵同士だったのに恋愛関係になると憎しみが帳消しになったり。それって現実でも似たようなことがあって、「大恋愛の末に結婚した」的なことが、あらゆる幸せの頂点に立ちがち。それこそ市場が違うはずなのに、恋愛が頂点と捉えられてしまう現状には、警告の笛を吹きたいですね。じゃあ結婚したあと何で生きていくんですかっていう。
永井:それくらい今の社会のあり方が恋愛至上主義的になっているということかもしれません。一方で、人を好きになることって、「恋に落ちる」と表現するくらい、本当に滑り落ちるように、うっかりなってしまうものでもありますよね。それは市場とはかけ離れた話なんですけど、私は仮に自分が恋愛しているからといって、「お前も恋愛しろ」とは言いたくない。「恋愛から距離を置きたい」という人たちに対して、「恋愛しなきゃダメだよ」というメッセージを社会が暗黙裡に発してしまう状況ってどうなのかなとも感じました。
桜林:自分自身からどうしようもなく湧き出てくる欲求の話と、自分の人生のストーリー。後者には当然、恋の相手も含めていろんな登場人物が出てくるんですけど、これを同じ“恋愛”の話とするからわからなくなるのかなっていうのは、ちょっと思いましたね。上手い分け方ってないのかな、とか。答えは全然出ませんが……。
永井:答えを出すのではなく、問いが深く掘り下がっていくのが哲学対話なんです。さて、時間が来たのでここで終わります。
桜林:ありがとうございました。
※『anan』2024年2月21日号より。写真・枦木 功(nomadica) 取材、文・瀬尾麻美
(by anan編集部)
https://ananweb.jp/news/532730/
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