中村香奈子

  • 2024.01.20

出雲松島を眺めながら露天風呂でリラックス~ 「界 出雲」で癒しの宿泊体験を! | ananweb – マガジンハウス

露天風呂で体を癒し、穏やかな時の流れを感じながら、じっくりとお詣り支度ができる「界 出雲」。美味しい名物で心をほぐして、文化にも触れるぜいたくな時間を。 島根県/ひのみさき温泉【界 出雲】 神話の空気と自然の営みを、間近で体感するぜいたく。 島根半島の最西端に立つ日御碕灯台。日本で一番高い石積みの白い灯台は、まるで日本海を見守っているよう。そのすぐ近くに位置する「界 出雲」は、空や海が表情を変えていく自然の豊かさや、出雲神話の空気感をじっくり感じられるお宿。昼過ぎにチェックインして海岸沿いに散歩に出ると、日の光に照らされた無人島・経島(ふみしま)と、波打つブルーの海面が。神秘的な光景に見入りながら坂を下ると、山あいには青空に映える鮮やかな朱色の日御碕神社が現れる。清々しい空気を感じながら、日本の夜を守るといわれる神聖な神社でお詣り。宿のすぐ周辺を散歩するだけでも神話の地・出雲の空気を味わうことができる。 宿に戻ったら、目の前の出雲松島を眺めながら露天風呂でリラックス。日常から離れた時間を過ごすことで、日々の疲労がほぐれていく…。塩分濃度が高い泉質で、湯冷めしにくいのも嬉しいポイント。入浴後は、オリジナルの生姜入りドリンクで爽やかな気分に。西側のお部屋からは灯台が見え、青空の中で明るく輝く白、夕方のオレンジ色の空に浮かぶ白など、時間によって異なる姿を楽しめる。かわたれテラスで、澄んだ空気を深く吸い込んでゆったりした時間を過ごすのもおすすめ。珈琲や紅茶などのドリンクで体を温めて、心も満ち足りるぜいたく時間を。夕食は、蟹づくしの会席に舌鼓。先付けには松葉蟹の灯台盛りが登場! お好みで料理に合わせた日本酒のペアリングを楽しむことができる。山陰の料理とお酒を堪能したら、もう一度お風呂に入って夜の日本海の静けさに浸るもよし。自然を間近に感じながら、心ゆくまで癒しの宿泊体験を。 海を眺めながら、開放的な露天風呂で極上の癒しを。塩分濃度が高いので、保湿効果も抜群。 山陰の松葉蟹を使った、11月~3月限定の八雲立つ蟹会席の「松葉蟹の灯台盛り」は日御碕灯台をイメージ。付け合わせのキャビアや雲丹、だいだい酢、煎り酒だれなど、どの組み合わせも絶品。 お部屋、フロント、ロビーにも。島根の文化が染み込むお宿。 「界 出雲」では、ご当地楽としてスタッフが島根の伝統芸能・石見(いわみ)神楽を披露。再現されるのは、出雲神話の中でも出雲大社建立のきっかけといわれる「国譲り」という物語。普段はロビー外のステージでたいまつを灯しながら、寒い季節には室内ロビーで上演される。本公演を鑑賞した翌日、神話のイメージをより詳細に浮かび上がらせながら出雲大社をお詣りするのも楽しい。ロビーには、石見地方特産の赤みがかった石州(せきしゅう)瓦のベンチが設置されている。また、各お部屋の壁には、2人の作家の作品を融合させた日本海をモチーフにした紙布のアートが飾られている。合計7人の作家がこのアートに参加しており、それぞれの解釈で彩られた日本海の姿が。他にも、島根伝統の製鉄技術から生み出された素材を使用したアートがフロントで宿泊客をお出迎え。宿泊中、温泉や山陰の名産品を使った食事で身も心もほぐしてくれるだけではなく、島根の文化や芸術を自然と享受できる。宿でゆったり過ごして癒しとパワーを頂いたら、翌日は朝食を食べていよいよお詣りへ。より清らかな気持ちに、そして健やかに整った体で、いざ。 日御碕灯台で。波の音を聞きながら、沈む夕日を。展望台では、日本海の大きさや力をさらに間近で体感。 泉質は海のような塩分濃度の高さ。清めの塩に見立てて温泉に浸かれば、神社へお詣りに行く前の禊湯に。温度ごとにお風呂が区切られていて、37°Cのぬるま湯で温まってから42°Cの温泉に入って体の疲労を癒すのがおすすめ。晴れている夜には、露天風呂で星空を眺めることができる。ロビーでは、泉質の説明やおすすめの入浴法を紹介してくれる「温泉いろは」も。 界 出雲 出雲市大社町日御碕604 TEL:050・3134・8092(界予約センター) 2名1室・1泊2食付き1名あたり¥25,000~ チェックイン15:00 チェックアウト12:00 アクセス/JR出雲市駅より一畑バスにて「日御碕灯台」下車、バス停より徒歩3分、または山陰自動車道 出雲ICから約30分。 ※『anan』2024年1月24日号より。写真・中村香奈子 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/527773/ Source: ananweb

  • 2023.06.30

海の幸から旬の野菜、果物まで…食を満喫できる“佐渡”の宿3選 | ananweb – マガジンハウス

海の幸はもちろん、野菜や果物も豊富な“食”の島・佐渡。農家民宿やゲストハウスのレストランなど、島の食材の魅力を体感させてくれる宿を目指したい。 海、山、里の食材を丸ごと! ごちそうの島・佐渡へ。 葡萄農家の宿 Andante【新潟県/佐渡】 ワインの旨味と佐渡の旬の味を、ゆっくり、たっぷり味わおう。ゴーゴーと重低音で吹き荒ぶ寒風や、日本海独特の荒波…。佐渡と聞いて、そんな“荒い”イメージしか湧いてこなかった人にぜひとも知ってほしいのが、島の食の豊かさです。佐渡は東京23区よりも約1.5倍大きい、日本最大の離島。海の幸に目を向ければ、重量級のマグロから、ブリ、イカ、タコ、アワビにサザエ、エビやカニ…。ワカメ、ナガモにモズクなど、海藻類も種類豊富に揃います。里山では、同じく新潟の魚沼産に負けず劣らずの風味を誇るコシヒカリ、さらに栄養たっぷりの野菜が育つ土壌が魅力。佐渡牛や地鶏の畜産、酪農も盛んです。イチゴやスイカ、リンゴに西洋梨、黒イチジクなどが季節ごとに実り、フルーツ好きも魅了します。 佐渡は、旅行熱が久しぶりに湧いてきた今、オススメしたいデスティネーション。食を満喫でき、五感をフルに刺激してくれる宿を目指して出かけてみましょう。 1軒目は、佐渡でワイン造りを目指す夫婦が営む、1日1組限定の農家民宿。数年前雑誌に掲載されていた、佐渡でゼロからナチュラルワイン造りを始めたフランス人醸造家のジャン=マルク・ブリニョさんの記事を読み、導かれるようにやってきた二人。醸造用のブドウを栽培しながら、かつて、夫婦で巡ったポルトガルやスペイン、フランスのワイナリーや農家民宿で出合った味を宿泊客に提供しています。料理の担当は夫の下川淳也さん。飲食業界に勤めていたものの調理担当ではなく、自分たちが食べたいもの、ワインに合うものを作っているだけ、と謙遜しますが、佐渡の食材の滋味深さを余すところなくいただける料理の数々は、シンプルだけど豊か。 「なるべく佐渡の食材を使い、基本地元のスーパーで買えるようなもので作っているのですが、逆にレパートリーが広がっていった気がします」と妻の千里さん。 この日のメニューは、庭の山椒の葉をアクセントに入れた、ヒラメとアスパラの春巻きなどのアペリティフから始まり、締めのポルトガル風タコ飯まで…。夫婦の狙い通り、グラスをテーブルに置く暇がないほど食もワインも進みます。しこたま飲食を楽しみ、その後眠りにつくのも、すべてゲスト専用のスペースとなる古民家の離れ。下川夫婦の温かなもてなしで、心地よい時間が流れます。 ある日の夕食。前菜の炙り稚鰤のツナ サラダ仕立て。手前のスープは水とギー(バターオイル)で作った新玉ねぎのポタージュ。 寝室は2部屋。4人まで泊まれる。 ワインと愉しむ夕食から一転、朝食は胃腸に優しい和食スタイル。蒸し野菜、旬魚の昆布締め、しいたけの佃煮などが並んだ。 下川千里さんと淳也さん。「ワイン造りは自然との付き合いなので、計画通りには行きませんが、いずれ佐渡らしいオリジナルワインが造りたいです」と語る。 佐渡市大倉谷672‐3 1日1組限定(4名まで宿泊可能) 水・木・土・日曜(連泊希望の場合は要相談) 1泊2食付きの料金1名¥17,600~。朝食のみや素泊まりプランもある。予約は3か月先まで。チェックイン16:00~21:00 チェックアウト7:00~10:00 SEISUKE next door 一皿一皿に丁寧な仕事が施された、ディナー目当てに訪れたい。海岸線に沈む夕景が美しい、海沿いのゲストハウスの1階には、シェフ・尾﨑邦彰さんのレストランがあり、美しい海と美味しい食事を求め、地元客もやってきます。 大阪での割烹料理店からスタートした尾﨑さんの料理人人生。フレンチに転向し、東京の名店やフランスの三つ星レストランで修業し、オーストラリアで3店舗も切り盛りした後、心身のリセットに訪れた佐渡で、土地の魅力と島の食材に強く惹かれ移住を決意。 「料理人の想像力を掻き立ててくれる場所ですね。佐渡の海は私にとって市場で、山全体が畑のような感覚。鯵を釣って、ちょっと苦味を足そうかと、山に行ってウドを採ってくるような日々です」 この日のディナーは、銀鮭、メジマグロ、新潟和牛がメイン。佐渡に来て、ゼロから料理を作りたい思いに火がつき、醤油や味噌、リコッタチーズなどを自ら造り、食材の魅力をさらに引き立てるレシピを考案しています。レストランのテラスには、ハーブにレモン、ブドウの苗木まで栽培中。 「ゆくゆくはワインも造りたいなあ、と思っているんですよ」 モダンなデザインのヴィラ。2階には客室だけでなく、共有スペースとして、広々したゲストラウンジとキッチンがある。 ディナー¥8,000の一例。メジマグロのタルタル、もろみ醤油やハーブを添えて。 朝食は地元で評判のパン、『へんじんもっこ』のソーセージ、佐渡産のジュースや牛乳などを自由にいただける。野菜や卵を近所のスーパーで買い、キッチンで料理。テラスで海を眺めながらいただこう。 「その日の食材で内容は日々変わります。旬の味を楽しんでください」とオーナーシェフの尾﨑さん。 佐渡市河原田諏訪町207-76 TEL:0259・58・7077 ディナー¥7,000~ ランチ11:30~14:00 ディナー18:00~20:00(要予約) 水曜休 ランチ¥3,500~(テイクアウトメニューもあり)。ゲストハウス「Guest Villa on the 美一」1名1室・1泊朝食付きの料金¥6,000~(ツイン2部屋、ダブル3部屋。1棟貸し切りも可能) チェックイン15:00~22:00 チェックアウト11:00 カールベンクス 古民家民宿 YOSABEI 食べ歩きの後は農家民宿に…。野菜たっぷりの朝食で心身を整えて。尾﨑さんのように、肩に力は入れずに強い思いはある、そんな移住者が活躍できるのも佐渡の魅力。 3軒目に紹介する古民家民宿のオーナー・仲塚周子さんは、父親の実家の築200年経つ古民家が解体される話を聞き、夫婦で移住を決め、農業と民宿を始めた一人。 「解体するのはもったいない、と夫も賛同してくれ、ダメ元でアプローチした古民家再生の第一人者のカール・ベンクスさんに、リフォームを手がけてもらえました」 ヨーロッパでは街道筋で農家民宿がよくあるし、この場所でもやってみたら? と勧められて、旅好きでもある仲塚さんが、旅行者の憩いの場になればと宿を開始。 「佐渡はとにかく美味しいものが多いから、いろんな場所に食べ歩いてほしいので、我が家での提供は朝食だけ。外食では不足しやすい野菜をたっぷりと、美味しいお米とともに用意しています」 数年前、長屋門を地元の大工たちとリフォームした一棟貸しもあり、好みの泊まり方が選べます。 佐渡は、人任せではなく、自分で好きなように回りながら“食”を愉しむ旅が叶う場所なのです。 オレンジ色の外壁に黒い屋根のコントラストが美しい、カール・ベンクス氏が手がけた母屋。カフェスペースが1階にあり、2名まで泊まれる客室は2階にある。仲塚さん一家4人もここに暮らす。 軒下に干したトウモロコシで、ポップコーンを作る。元気な愛犬・黒丸くんと。 色鮮やかな野菜中心の朝食。お米も美味しい。 近所の農家さんに教えてもらいながら始めた無農薬栽培の畑。「元気に育っていますね」と仲塚さん。 佐渡市三瀬川549 TEL:0259・67・7284 予約の際に確認を。カール・ベンクス氏が手がけた母屋は1日1組限定(2名まで宿泊可能)。1名1泊朝食付き¥16,500(2名だと1名¥12,100)、1棟貸し切りの「青の家」は、1泊室料¥39,600(8人程度まで) チェックイン16:00~ チェックアウト10:00 『Hiruma Cafe』火・水曜11:00~15:00 新潟県にある2つの港、新潟港、直江津港から船に乗って佐渡の両津港または小木港へ。所要時間2時間30~40分のカーフェリー、1時間7分で結ぶジェットフォイル(新潟港発着便のみ)がある。各宿へのアクセスは、路線バス、タクシー、レンタカーで移動。 ※『anan』2023年7月5日号より。写真・中村香奈子 取材、文・板倉ミキコ (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/492320/ Source: ananweb