加藤清史郎

  • 2024.05.29

加藤清史郎「驚きとプレッシャーです (苦笑) 」 宮崎駿初監督作『未来少年コナン』が舞台化 | ananweb – マガジンハウス

最終戦争後の荒廃した地球。正義感あふれる野生児・コナンが、世界征服を目論む組織に狙われる少女・ラナを助け冒険の旅に出る。宮崎駿さんが初監督を務めたことで知られるアニメ『未来少年コナン』。46年前に放送された名作を、世界的に活躍する演出家インバル・ピントがダビッド・マンブッフと共に舞台化を手がける。インバルというと、日本ではこれまでにミュージカル『100万回生きたねこ』や『ねじまき鳥クロニクル』などを、美しくファンタジックな舞台美術に、コンテンポラリーダンスの表現を取り入れた創造性の高い演出で、観客を釘付けにしてきた人。 宮崎駿さんの46年前の初監督作。「想像の上のものが見られるはずです」 「初めてインバルさんの舞台を観たとき、ひと言目が『なんだこれ、すっげぇ』でした。いろんな技術が出てきている今の時代に、新しい技術を取り入れながらも、舞台機構や装置、小道具、そして何より人の体というオーソドックスな手法を使って、こんなこともできるんだっていう想像外のものを目の前で見せてくれる。なるほどこれが鬼才と言われる理由かって思いました」 と話すのは、本作でコナンを演じる加藤清史郎さん。インバル作品というと、フィジカルと舞台美術や照明などでシーンを舞台上に描き出し、それをつなぎ合わせることで物語を紡いでゆき、セリフもあくまでその要素のひとつという印象。これまでとはまるで違う表現を求められる現場にまだ戸惑っている様子。 「作品自体は絶対に面白くなるんですが、そこに自分の名前が並んでいるのが、驚きとプレッシャーです(苦笑)。これまでも動く役はいろいろ演じてきましたが、俊敏さの種類が違って、しなやかさや伸びやかさが求められるというか…。事前にワークショップもあったんですが、何かの技を習得するというより、ひたすら自分の体を知って、その感覚を研ぎ澄ましていくことを求めていた感じです。すごいのは、同じ動きであっても質感を変えるだけで見え方が全然違うということ。例えば、バク転の動きをするとして、僕がやるとただのバク転になってしまうけれど、やる人がやれば、前から何かが来るのを避けてのけぞって後ろに下がるという動きに見えてくる。ただ自分ができてないので、しょげたりしょげかけたりしています」 原作アニメは、SF冒険譚でありながら戦争の虚しさや人間の本質、人間愛なども描かれている。 「一見ポップに見えるけれど、描いているものはすごく深くて重みがあります。’70年代に作られた作品だけれど、今を生きる僕たちが観てもしっかり届く。伝えたいメッセージを強い言葉で主張するんじゃなく、自然な形で人の心に訴えかけるのがすごいですよね。刺さるというより、染み込んでいくような…。この間、カンパニー全員で共有する時間があったんですが、インバルが、今の時代にこの作品をやることにものすごく意味があるし、僕らはそれを届けないといけないんだと話していて、本当にそうだなと思いました。今回の舞台も、アニメと同じように世界が壊れていくプロローグから始まります。そこをいろんな手法を使って見せていくんですが、最初は人の体だったものが徐々に別のものに見えてきたり、急に人じゃないものになったり。舞台なのにスクリーンを見ているような瞬間もあるし、縦だった世界が横になったり重力を感じさせない場面もあったり。想像を超えた世界が広がっているので、あらゆる世代の方に観てほしいですね」 舞台『未来少年コナン』 宮崎駿監督作、不朽の名作冒険アニメーション『未来少年コナン』(1978年)を舞台化。朽ち果てた地球の片隅、孤島「のこされ島」で野生児のように生きる主人公の少年・コナン(加藤清史郎)。ある日、謎めいた少女・ラナ(影山優佳)と出会うことで、島しか知らなかったコナンの世界は開き、予想もしない大冒険が始まる――。5月28日(火)~6月16日(日) 東京芸術劇場プレイハウス 原作/宮崎駿監督アニメ『未来少年コナン』 演出・振付・美術/インバル・ピント 演出/ダビッド・マンブッフ 出演/加藤清史郎、影山優佳、成河、門脇麦、宮尾俊太郎、今井朋彦、椎名桔平ほか S席平日¥11,000、土・日曜¥11,800 サイドシート平日・土・日曜ともに¥9,000 ホリプロチケットセンター TEL:03・3490・4949 大阪公演あり。 かとう・せいしろう 2001年8月4日生まれ、神奈川県出身。子役を経て、ドラマや舞台で活躍。近作に、ドラマ『最高の教師』、ミュージカル・ピカレスク『LUPIN ~カリオストロ伯爵夫人の秘密~』などがある。 シャツ¥4,950 パンツ¥6,930(共にCASPER JOHN) 中に着たメッシュプルオーバー¥4,950(AIVER) 以上シアン PR TEL:03・6662・5525 ※『anan』2024年5月29日号より。写真・森川英里 スタイリスト・金 順華(sable et plage) ヘア&メイク・入江美雪希 インタビュー、文・望月リサ (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/550543/ Source: ananweb

  • 2023.09.17

なぜ命を落とさなければならなかったのか『最高の教師』『3年A組』2つのドラマでリンクするメッセージとは

日テレ系列土曜ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』の九条(松岡茉優)と、2019年放送の日テレ系列日曜ドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』の柊一颯(菅田将暉)がそれぞれに発するメッセージは、どこか似 […] Source: 女子SPA!

  • 2023.07.21

デビューは1歳! 21歳になった加藤清史郎「楽しいからやっているっていう根本は今も同じ」 | ananweb – マガジンハウス

デビューはなんと1歳のとき。大河ドラマ『天地人』や映画『忍たま乱太郎』、CMで扮した「こども店長」など代表作は数知れず。2010年のananでは表紙に登場、「Seishiro Love」と題し8ページにわたる特集が組まれたことも。21歳になった加藤清史郎さんが、今、そして当時を語ります。 ――つい先日、11月に帝国劇場で上演のミュージカル『LUPIN~カリオストロ伯爵夫人の秘密~』への出演が発表されました。 ’13年のミュージカル『レ・ミゼラブル』(通称・レミゼ)以来、10年ぶりに帝国劇場(通称・帝劇)に立てるのが何より嬉しいです。僕は高校入学のタイミングでイギリス留学したんですが、向こうにいる間も将来的に日本のミュージカルの世界に戻りたいと思っていて、そのイメージの中にあったのが帝劇でした。初めてミュージカルを観たのも初めて立った舞台も帝劇で、自分にとっては特別な思い入れがある場所なので。 ――幼い頃からドラマ、映画、CMにと活躍されていましたが、そこまでミュージカルに強い思い入れを持ったのはなぜですか? きっかけは、当時の事務所の先輩子役さんがガブローシュという役を演じているからと観に行ったレミゼです。そのとき、この大人たちに交ざって、大人顔負けの熱量で歌って、お芝居して、走り回っている男の子、なんなんだ、すっげえかっこいい…ってなったんです。レミゼという作品も大好きになって、次にオーディションがあったら絶対に受けさせてほしいと事務所にお願いしました。もしあのときに、先輩がガブローシュをやっていなかったら、僕はレミゼもミュージカルも知らないままだったかもしれないし、留学もしてなかったかもしれない。俳優人生のターニングポイントをくれた帝劇に10年ぶりに帰ってこられるということで、ちょっと気合入っちゃってます(笑)。 ――初めてガブローシュ役で出演されたのが’11年。大人気子役として引っ張りだこだった中、ご自分からオーディションを受けられたとは思いませんでした。 当時のことをよく「すごく活躍されていた」と言っていただきますが、僕としては当時も今もその感覚があまりないんです。たしかに『天地人』やこども店長で名前が出て、道端で声をかけられることは増えましたが、学校だったり家族や親戚、友だちだったりが、何も変わらなかった。レミゼのオーディションに関しても、小さいときから散々受けてきて落ちるのが当たり前だと思うようにプログラミングされているので(笑)、抵抗はなかったです。100%出し切って落ちたら、それはご縁とタイミングが合わなかっただけのこと。それでも、あんなに緊張したオーディションってなかったんじゃないかっていうくらいでした。もともと緊張しいではあるけれど、本当に吐くんじゃないかってくらい、過去最高レベルでしたね。 ――ご自身は人気子役の自覚はなかったんですね。 ありがたく感じていましたけれど、ただ自分が楽しいことをやってるだけなのに、いいのかなぁみたいな感覚だった気がします。楽しいからやっているっていう根本は今も同じですけれど、あの頃に比べたら、少しはお芝居をお仕事として見られるようになったかな。 ――’15年に市川海老蔵(現・團十郎)さん主演の六本木歌舞伎に出演されたとき、俳優を辞めるか迷って海老蔵さんに相談したと話されていました。“楽しい”お仕事を辞めようと思っていたのは? あのときは、楽しいことが他にもあったんですね。 ――というのは? 野球です。小さい頃から阪神タイガースが好きで、ずっと大ファンだった赤星(憲広)選手とお話しする機会があって、「俺は中学の途中から野球を始めたから遅くないよ」と言われたんです。そのとき、今からでも自分も野球選手になれるかもしれないと本気で思っちゃったんです。野球選手がお芝居やってるイメージはあまりないけど、CMやバラエティ番組に出られたりもするし、両立できなくないのかなと考えたりもして。 ――その頃は、本気でプロ野球選手を目指そうと思われた? …というと語弊があるかもしれませんが、気持ちとしてです。なれるかはわからないけれど、もしまだ野球選手になる可能性があるならば…と思うくらい野球が好きだったんでしょうね。 ――あの…大変に失礼ですけれど、意外と単純、というか…。 そうなんです(笑)。今もそういうところがありますが、楽しいからやっていて、楽しくなければやれない。俳優業も、子供の頃から親に「いつ辞めてもいいんだよ」って言われてきたおかげで、将来的に家計がどんなに苦しくなっても、楽しくなくなったら辞めるんだろうと思います。逆にどんなに苦しくても、演じる楽しさを超えない限り続けるんでしょうし。 ――ということは、ここまでずっと、楽しいが勝っていた? 今のところ、楽しくないと思ったことはないです。まだまだ僕の経験なんて、たかが知れてますけど。演じている最中も楽しいですけれど、カットがかかった瞬間、舞台だったらカーテンコールでお辞儀して顔を上げた瞬間、楽しいなーって思います。 ――それは達成感? それもあると思いますが、たぶんその瞬間って、感覚がもっとも研ぎ澄まされているんです。喧嘩のシーンとかだとより実感しやすいですけれど、相手が発するあらゆるものを敏感に感じ取って投げ返して、それを向こうが受けて…って、卓球とかテニスのラリーみたいな感覚です。しかもそのラリーには勝ち負けがなくて、どっちも勝ち。そりゃ楽しいですよね。 ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒にされた』は、毎週土曜22時~日テレ系にて放送中。卒業式の日に生徒に殺される未来を体験した女教師・九条里奈(松岡茉優)。自身の死を覆すため、生徒にすべてをかけて向き合う覚悟を決める。加藤さんは、すべてにおいて自分の“楽しい”を優先させる独善的な生徒・相楽琉偉を演じる。 かとう・せいしろう 2001年8月4日生まれ、神奈川県出身。1歳でデビュー、7歳のときに大河ドラマ『天地人』で演じた幼少期の直江兼続で注目を集め、映画『忍たま乱太郎』など数多くの映画やドラマに出演。中学卒業後はイギリスに3年間留学。帰国後に出演したドラマ『ドラゴン桜』第2シリーズやミュージカル『ニュージーズ』なども話題に。 カーディガン¥13,200(ヌワールファブリック/ジーンズ ファクトリー 卸団地本店 TEL:088・861・5100) その他はスタイリスト私物 ※『anan』2023年7月26日号より。写真・玉村敬太 スタイリスト・ダヨシ ヘア&メイク・MYOKEN インタビュー、文・望月リサ (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/496380/ Source: ananweb