小笠原真紀

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  • 2024.05.22

七海ひろき「ジョーとしてカッコよくいることが課題」 『サイボーグ009』初の舞台化 | ananweb – マガジンハウス

謎の組織「黒い幽霊団(ブラック・ゴースト)」により、戦争兵器としてサイボーグに改造された、年齢も性別も人種も様々な9人が、自らの運命に逆らい平和のための闘いに挑む。漫画家・石ノ森章太郎さんが描いた『サイボーグ009』は、誕生から今年で60年。それを記念して初の舞台化が決定。タイトルロールのサイボーグ009こと島村ジョーを演じるのが七海ひろきさん。 「パフォーマンスもふんだんに盛り込まれた楽しい作品に」 「原作を読んでまず感じたのは、いろんなテーマが詰め込まれた作品だということでした。サイボーグに変えられたみんなの、心は人であるのに肉体は機械だという葛藤もありつつ、友情や親子にとどまらずいろんな愛が描かれてもいる。いろんな気持ちになるし、考えさせてもくれる作品だなと思いました。今回の台本も読ませていただいたのですが、ブラック・ゴースト側に従うサイボーグ0010の+(プラス)と-(マイナス)のふたりと戦うのが物語の主軸となっています。ふたりの兄弟愛も感じられますし、ダンスやアクションの分野で世界的に活躍されている方々が出演されて、お芝居だけでなく歌やダンスといったパフォーマンスもふんだんに盛り込まれるはずなので、感覚的にも楽しい作品になるんじゃないかと思います」 ゼロゼロナンバーを背負ったサイボーグ戦士たちは、全身に武器が仕込まれていたり、口から高熱火炎を放射したり、飛行できたりと、ひとりひとりが特殊な能力を持つ。七海さん扮する009は加速装置で高速移動が可能。アクションシーンは、ダンスなども駆使しながら見せていくそうだが、SF的な設定がどう舞台で表現されるのかも楽しみ。 「演出の植木(豪)さんが以前手がけた舞台『進撃の巨人‐the Musical‐』を拝見したのですが、それが素晴らしかったんです。冒頭から作品の勢いを感じさせてくれましたし、ダンスで構成した場面の見せ方も素晴らしくて場作りが巧み。展開は早いんだけど、お客さんを置いていかない演出家さんという印象があります。植木さんなら、キャラクター全員が魅力的に見えるよう作ってくださるはずだと信頼していますので、私はやれることを全力で精一杯やるのみです」 島村ジョーといえば、スマートな容姿に加え、正義感が強く優しい人柄もあり、多くの人が憧れるキャラクター。宝塚歌劇団で男役として活躍した七海さんの009に扮した写真が解禁されると、原作漫画とまた違う凛々しい姿が大きな話題に。 「島村ジョーが初恋の人だったとおっしゃる方もいるくらい人気のキャラクターだけに、イメージを壊さないようにというプレッシャーはあります。彼が戦うのは自分のためではなく、仲間だったり誰かのためであって、優しさが全面にある人。戦闘能力が高い一方、相手を傷つけたくないと葛藤する精神もカッコいい。私としては、ジョーとしてカッコよくいることが課題です」 個性的なキャラクターが揃う作品だけに共演陣も多彩。音波(おとは)みのりさんや声のみの出演の天華(あまはな)えまさんなど、宝塚時代から縁のある面々も。 「音波さんとは、出演が決まったときから、お互いにいろいろ情報交換をしていました。退団してまたこうして縁が繋がることが嬉しいです」 宝塚退団後も、垣根を越えて様々な役柄に挑戦。これまで誰も歩いてこなかった道を伸びやかに切り拓き、新たなファン層を獲得している七海さんの姿は清々しい。 「チャレンジが好きなんでしょうね。退団当初はうまくいかないことも多くて、ぐるぐると考えてしまった時期もありました。でもそういうとき必ず、ファンの方や周りの方が助けてくれて今がある。退団するときに、変わらないために変わり続けたいという挨拶をしたのですが、5年を経た今、その言葉があらためて自分にしっくりきています」 舞台『サイボーグ009』 世界に戦争を引き起こす死の商人の組織に誘拐され、兵器となるべくサイボーグに改造された島村ジョー(七海)。しかし組織に反旗を翻し、同じ志を持った仲間たちと世界平和のための闘いに挑んでゆく。5月18日(土)~26日(日) 東京・日本青年館ホール 原作/石ノ森章太郎 演出/植木豪 脚本/亀田真二郎 出演/七海ひろき、天華えま(声の出演)、高橋駿一、音波みのり、里中将道、桜庭大翔、酒井敏也、川原一馬、Toyotaka、滝澤諒、相澤莉多、中塚皓平、大高洋夫ほか 全席指定1万2500円 Mitt TEL:03・6265・3201(平日12:00~17:00)©石森プロ ©舞台「サイボーグ009」製作委員会 ななみ・ひろき 1月16日生まれ、茨城県出身。2003年、宝塚歌劇団に入団し、男役として活躍。’19年の退団後は、俳優、歌手、声優など幅広く活動し、昨年には舞台プロデュースも手がけた。 ※『anan』2024年5月22日号より。写真・小笠原真紀 インタビュー、文・望月リサ (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/549170/ Source: ananweb

  • 2024.05.13

牧島輝、『ハムレットQ1』は「シェイクスピアを読んだことのない人にもおすすめしたい」 | ananweb – マガジンハウス

シェイクスピアの『ハムレット』といえば演劇の超スタンダード。この世界に入ってすぐの頃、「何をやっていいかわからず、とりあえず有名な映画や本を手当たり次第に観たり読んだりして。そのときに読みました」という牧島輝さん。そこから時を経て、森新太郎さん演出の舞台『ハムレットQ1』に出演する。 わかりやすいので、シェイクスピアを知らない人にこそおすすめしたい。 「今回は『ハムレット』といってもQ1(3種存在する原本のうちのひとつ)で、展開もかなり速くてわかりやすい。話の展開は同じですけれど、また違う作品のような印象を受けたので、ご覧になったことがある方も楽しめると思いますし、読んだことのない人や苦手だと思っていた人に特におすすめしたいです」 森さんは、これまで数多くのシェイクスピア劇を演出しているが、原典からあたるなど戯曲の丁寧な分析と考察により、作品の魅力を深く鮮明に見せてくれる人。 「稽古が始まって、こんなにひとりひとりの俳優に向き合ってくださる方なんだと思いました。ホン読みの段階から言葉をものすごく大事にされている印象があります。たとえば、茜色という言葉があったときに、茜色の“あ”の音から太陽の明るさを感じさせなきゃいけない、想像できているから“あ”の音が出るんだ、などとおっしゃる。自分も、もっともっと台本を読み込んで、想像を膨らませながら役を作っていかなきゃいけないなと思っています」 主人公のハムレットには吉田羊さんが扮する。吉田さんは3年前の森さん演出の舞台『ジュリアス・シーザー』でもブルータスを演じている。 「稽古が始まったばかりですが、すでに吉田羊さんのハムレットから葛藤が伝わってきます。拝見していて引き込まれるものがあります」 自身が演じるホレイショーは、ハムレットの親友で、復讐劇を冷静な目で見つめていく存在。「周りで起こるいろいろなことに自分自身が翻弄されながらも、冷静でいないといけない役」だと分析する。 「役柄的にも役者としても、ご覧になっているお客さんに伝えなきゃいけないことが多いんですよね。物語に追われていっぱいいっぱいになっちゃう瞬間もあるんですけど、冷静でいないとと言い聞かせています」 昨年には、『セトウツミ』や『季節はずれの雪』と、自身が企画から立ち上げた2本の舞台を上演した。 「俳優って自分から動かないとご縁のない作品もありますよね。せっかく役者をやっているのだから、いい作品にたくさん出合いたいし、好きな作品は演じたいなと思うんです」 PARCO PRODUCE 2024『ハムレットQ1』 デンマーク王の息子・ハムレット(吉田羊)は、ある日、急死した父王の亡霊と遭遇し、その死が父の弟で、王座を継いだ叔父(吉田栄作)の謀略だと知り、復讐を誓うが…。5月11日(土)~6月2日(日) 渋谷・PARCO劇場 作/ウィリアム・シェイクスピア 訳/松岡和子 演出/森新太郎 出演/吉田羊、飯豊まりえ、牧島輝、大鶴佐助、広岡由里子、佐藤誓、駒木根隆介、永島敬三、吉田栄作ほか マチネ1万1000円 ソワレ1万円 U‐35チケット5500円(観劇時35歳以下対象)ほか サンライズプロモーション東京 TEL:0570・00・3337(平日12:00~15:00) 大阪、愛知、福岡公演あり。 まきしま・ひかる 1995年8月3日生まれ、埼玉県出身。最近の主な出演作品に、ミュージカル『刀剣乱舞』、舞台『キングダム』、ドラマ『不適切にもほどがある!』などがある。 ※『anan』2024年5月8日‐15日合併号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・中村 剛(ハレテル) ヘア&メイク・石川ゆうき(Three PEACE) インタビュー、文・望月リサ (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/547652/ Source: ananweb

  • 2024.05.01

lyrical school「『コーチェラ』出演が最終目標」 現体制初のアルバム発売 | ananweb – マガジンハウス

去年2月、男女混成の8人組グループとして再出発したlyrical school。現体制初となるオリジナルアルバム『DAY 2』をリリースされたということで、今作の聴きどころを教えてもらった。 夢の「コーチェラ」出演に向けて布石となるアルバムが完成。 「『Ultimate Anthem』は、今後のリリスクを象徴する曲になると思います。ライブでは声出しや手拍子など、一体感を生む仕掛けもあります!」(ryuya) 「私もこの曲が一番のお気に入りで、〈New lyrical empire〉というフレーズの通り、リリスクの新しい姿を打ち出した曲になっていて。個人的にも満足いく歌入れができた自信作です」(hana) 「自分がフックを歌わせていただいた『Fallin’』は、最初に僕がレコーディングをして、あとからメンバーの声が入った音源を聴いたときに感動しましたね」(malik) 「『Ringing』の歌詞は頭の中を覗かれてるような感覚になるほど、私そのものっていう感じがします」(sayo) 「『Night Walking』は、私とryuyaで歌っているのですが、初めてロングバースでラップできたことも嬉しかったです!」(mana) 「キーが高くて歌えるか心配だった『DRIVE ME CRAZY』は、歌い込むにつれて声が出るようになって。おかげで歌唱レベルが上がりました」(tmrw) minanさんとreinaさんは、chelmicoのRachelさんが作詞した楽曲を挙げた。 「『CHOCHO』は人生に迷っている方々の背中を押してくれる曲になっています」(minan) 「今やライブの定番曲の『mada mada da!』は夏に向けて気持ちが上がる曲です」(reina) アルバムのラストを飾るのは、現体制になって初めて発表した楽曲「NEW WORLD」だ。 「一番歌っているし、一番聴いてきた思い入れの強い曲。それが今作に収録されたことで、改めて胸にくるものがありました。始まりの曲だけど、この先も私たちの心の支えとなってくれる宝物です」(mana) 渾身の作品を完成させたリリスクに、今後の目標を聞いた。 「私たちは『コーチェラ・フェスティバル』出演を最終目標に掲げていて。今作が夢を掴む布石になればと思っています」(minan) 現体制初のオリジナルアルバム『DAY 2』。8人になって最初のデジタルシングル「NEW WORLD」、最新曲「Ultimate Anthem」「Ringing」を含む全13曲収録。【通常盤(CD)】¥3,300(ビクターエンタテインメント) リリカルスクール 左下から反時計回りにreina、tmrw、mana、sayo、hana、ryuya、minan、malik。2010年ガールズラップユニットとして結成、’23年2月から現体制に。5月5日、渋谷 The GAMEで「lyrical school oneman live 2024“DAY 1”」開催。 ※『anan』2024年5月1日号より。写真・小笠原真紀 取材、文・真貝 聡 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/545948/ Source: ananweb

  • 2024.05.01

山崎育三郎「挑みがいがあるなと」 結婚詐欺師の半生を描いたコンセプチュアルアルバムをリリース | ananweb – マガジンハウス

山崎育三郎さんの6年ぶりのオリジナルアルバム『The Handsome』は劇作家・演出家の根本宗子さんプロデュース。OKAMOTO’Sやマハラージャン、幾田りらさんといった多彩なアーティストが参加し、口が達者な結婚詐欺師・ハンサムの半生を描くという異例のコンセプチュアルアルバムだ。 歌もお芝居もMCも振付もあって、すべてが詰まっているのが音楽活動。 「いろいろなエンタメのお仕事をさせていただく中で、物語仕立てのアルバムを作りたいという気持ちがあり、以前からご一緒したいと思っていた根本さんに脚本を含め総合プロデュースをお願いしました。根本さんがある結婚詐欺師のドキュメンタリーを見て『山崎育三郎にこういう役は合うんじゃないか』と思ったそうで、その物語をベースにイメージを膨らませていきました。いろいろな女性をたぶらかすには強い魅力が必要なので、挑みがいがあるなと。新作ミュージカルに参加するような気持ちでしたね」 参加ミュージシャンがレコーディングスタジオに来て、山崎さんに直接ディレクションをしながらそれぞれの楽曲を作っていった。濃度の高いコミュニケーションに大きな感銘を受けたそうだ。 「ミュージカル俳優としては、あらかじめ出来上がっている作品に対して自分が最高のパフォーマンスをするということを多くやってきましたが、何もないところから作品を生み出すことに対する憧れがあります。アーティストの皆さんはずっとそれをやられていますし、音楽に生き様が出ていて、それは相当の覚悟がないとできない。そういった方たちとの出会いは本当に大きかったです」 「どんどん自分のイメージを壊していきたい」と話す。大森靖子さん作詞・作曲の「光のない方へ」ではこれまでに出したことのないような高いキーの歌唱にチャレンジした。 「参加してくださった方たちの世界に思いっきり染めてもらうというのも今作のひとつのテーマでした。『光のない方へ』は大森さんのディレクションにより、追い込まれて首を絞めて歌っている女性のようなキー設定の曲になりました。今作でこれまでやらなかったことを多くやったことでいろいろな発見がありましたね」 ミュージカル、ドラマ、映画、バラエティなど、多岐にわたる活動をする山崎さんにとって音楽活動はどんな表現方法なのだろうか。 「いろいろなお仕事をやらせてもらっている中で、歌もお芝居もMCも振付もあって、すべてが詰まっているのが音楽活動です。今回のアルバムのツアーが5月から始まりますが、ミュージカルとライブの間のような、物語が伝わるものになると思います。ライブで『The Handsome』が完結する気がします。誰も置いていかない総合エンタメの場所にしたいですね。山崎育三郎とは? ということが一番伝えられるのが、音楽活動におけるステージの上。だからこそずっと音楽活動は続けていきたいと思っています」 6年ぶりのオリジナルアルバム『The Handsome』。根本宗子が総合プロデュースを手がけ、「LIKE、重ねていく feat.幾田りら」を含む全10 曲収録。【通常盤(CD)】¥3,300(Sony Music Labels) やまざき・いくさぶろう 1986年1月18日生まれ、東京都出身。2007年の『レ・ミゼラブル』のマリウス役に抜擢。ミュージカルにとどまらず、映画、ドラマ、声優など多岐にわたり活躍。5月18日から全国ツアー開催。 ※『anan』2024年5月1日号より。写真・小笠原真紀 取材、文・小松香里 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/546196/ Source: ananweb

  • 2024.04.27

ローカル企業の育成なくして日本経済の復活はナシ!? 株価上昇と暮らしの関係 | ananweb – マガジンハウス

意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。 今回のテーマは「日経平均株価」です。 株価上昇と暮らし、直結しているわけではない。 日経平均株価が史上最高値を更新、3月に初の4万円台に乗せたと大きく報道されました。しかし、日本の株価が値上がりしても、景気が良くなった実感を得られない人がほとんどです。 そもそも日経平均株価は、日本全体の企業の株価の平均値ではありません。「日経225」という、日本経済新聞社が東証プライム上場銘柄から選んだ、225の銘柄の平均株価です。幅広い業種から選定されていますが、グローバルに展開する大企業ばかりでベンチャー企業は入っていません。日本は9割以上が中小企業ですから、日経平均株価が上がっても、大企業が海外で儲けて、海外に投資しているという状況で、日本国内の雇用や賃金にダイレクトに反映されるものではないんですね。 今年の春闘では、平均5%超の賃上げ率となりました。しかし、物価上昇を考えると、23か月連続でマイナスとなっている実質賃金がプラスに転じるかはわかりません。にもかかわらず、日銀はマイナス金利の解除や金利の引き上げを決定したため、大変心配です。 企業がなかなか賃金を上げられなかった理由の一つは、給料を上げると社会保険料の負担も増えてしまうからです。売り上げが落ち、給料を支払えない状況に陥っても社会保険料の請求は続きますので、中小企業の経営者は簡単には賃上げすることができません。そんななか、大分県と群馬県は自治体が企業に奨励金や補助金を出し、物価上昇を上回る賃上げに成功しました。いま国がやるべき政策は、消費税の免除や、社会保険料をいったん凍結するなど、市民の負担感を減らし、豊かさを実感させることだと思います。 株価が上がるというのは、会社の財政の健全性や、その事業に対する将来性を見込まれたということです。ただ、いま日本企業の株が海外投資家に買われているのは、「安いから」という理由もあります。せっかく日本株が買われているのだから、大企業は国内に投資をして、雇用を生み、従業員の賃金が上がる流れを作ってほしいと、国も経済界もリクエストしています。足元のローカル企業を育成しなければ、日本の経済は復活しませんし、将来的な成長も見込めないでしょう。 ほり・じゅん ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX月~金曜7:00~8:30)が放送中。 ※『anan』2024年5月1日号より。写真・小笠原真紀 イラスト・五月女ケイ子 文・黒瀬朋子 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/546227/ Source: ananweb

  • 2024.04.23

石原さとみ、亀梨和也がアカペラで歌ったSMAP『オレンジ』に「大感動」 『Destiny』撮影秘話 | ananweb – マガジンハウス

石原さとみさんが、出演中のドラマ『Destiny』の撮影秘話を教えてくれました。 この作品によって自分自身がとても強くなり、成長したと思います。 検事を目指して猛勉強を続けていた西村奏は、大学2年の夏、野木真樹(亀梨和也)との出会いをきっかけに森知美(宮澤エマ)、梅田祐希(矢本悠馬)、及川カオリ(田中みな実)ら4人の大切な仲間ができ青春を謳歌していた。ところがある日、想像もしていなかった事件が奏たちを襲い青春時代は突然終焉。12年後、検事となった奏は再び事件と向き合うことに。いくつもの謎が運命的な愛と交錯するサスペンス×ラブストーリーで、主人公の奏を演じている石原さとみさん。今作について「次々と展開を迎える物語ですが、その都度、感情の機微まで丁寧に描きスピード感もあるので“サスペンス”というより人間ドラマを撮っている感じがして。すごく贅沢な時間でした」と語った。 「私たち役者陣もそうですが、監督をはじめ照明部や音声部など撮影に関わる各部署のこだわりが強く、この作品にかける想いが伝わってくる現場でした。正直最初は、育児との両立をしながら撮影に挑むことに不安はあったし、どちらも100%で取り組んでしまいがちなので、やはり大変で。でもこの作品によって自分自身がとても強くなり、成長したと思います。丁寧な脚本を書いてくださった吉田(紀子)さんと、どんな疑問や不安をぶつけても寄り添って答えを出してくれた中川(慎子)プロデューサーに支えられたことも大きいです。完成した作品を見たらロケーションや映像がとても美しく、まるで映画を観ているようで。頑張ってよかったと、大きなやりがいを感じました」 撮影時にはこんなエピソードも。 「クランクインの日に5人組の一番仲がよかった大学時代のシーンを撮影することになったんですが、声のトーンや会話のテンポ、はしゃぎ具合などを頂点まで持っていくスピードがすごく速くて。みなさんさすが、プロフェッショナルだと思いました。そのなかでも亀梨さんは、みんなをまとめて引っ張るためにすごく盛り上げ、助けてくれたと思います。その時に撮った5人の写真は、お気に入りフォルダに入れて撮影期間中ずっと見返していたぐらい好きな写真になりました。それから、5人で車に乗って夕陽待ちをしていた時のこと。亀梨さんが、SMAPさんの『オレンジ』を歌詞も見ずにアカペラで歌ってくれたんです。ロケーションも相まって同世代の私たちは大感動。その直後に撮影した夕陽のシーンは大好きです」 奏の生き様からは希望や勇気がもらえる、と石原さん。 「いろいろな困難に巻き込まれても、強い探求心が原動力になって行動に移せるから頑張れるんです。だから、奏は決して不幸ではないんですよね。誰にでも日々の仕事の疲れや悩みはあるかと思います。でも、自分が何のために生きているのかとか、なぜこうやって行動に移しているのだろうと考えれば、自分の人生の目的や原動力に気づけるはず。そうなれば、人生は少し楽になると思います」 『Destiny』 汚職事件に巻き込まれ命を落とした父と同じ検事を目指して猛勉強を続けていた奏は、大学で出会った仲間と青春を過ごし、そして初めての恋をする。ところがある事件をきっかけに、友情は突然終わりを告げる。12年後に待ち受けていた運命とは…。毎週火曜21:00~テレビ朝日系にて放送中。 いしはら・さとみ 1986年12月24日生まれ、東京都出身。俳優として活躍中。主演作はドラマ『アンナチュラル』や『恋はDeepに』をはじめ多数。主演を務めている映画『ミッシング』は5月17日より公開予定。 ※『anan』2024年4月24日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・宮澤敬子(WHITNEY) インタビュー、文・若山あや (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/544355/ Source: ananweb

  • 2024.04.22

岡崎体育「デモ音源集を出すのはまず無理ですね。はっきり言って聴いていられない!」 そのワケは? | ananweb – マガジンハウス

岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「デモ音源」です。 楽曲を制作するとき、アレンジを外部に発注する場合はまずデモ音源を作ります。絵を描く前の下描き、ラフスケッチのようなものです。僕のデモの場合、そのラフスケッチがガチで“ラフ”です。本当に簡単な線だけで描いている落書きのようなものと思っていただいていい。ドラムの簡単なビートを入れて、ピアノでコード進行を白玉(全音符)だけでじゃーん、じゃーんと弾いて、メロディを適当な歌詞で歌う。漫画で言えば、ネームもなければコマ割りもしてないような、だいたいこういう話で、こういうトーンになる予定ですよ、ということだけわかるもの。 自分で編曲まですべてする際はここから肉付けしていくのですが、アレンジャーに依頼する場合は、「ここから先はお任せします」とお渡しします。アレンジャーの方々には、「こんなにざっくりとしている自主性のないデモは初めてだ」とよく言われます。いや、そのまったく主張のないデモが岡崎体育らしさです。それがいいのか、よくないのか。アレンジャーの方からすると両方の意見があるようです。「もう少し固めてから渡してほしい」という方と「自由度があって腕が鳴る」という方と。たとえば、「Knock Out」という楽曲は、ハードコア・バンドPaleduskのDAIDAIくんにアレンジをお願いしたのですが、これはマジで僕の中でもラフ中のラフで彼にお渡ししました。DAIDAIくんもどうアレンジするべきか、とても悩んだと思います。でもその結果、彼自身の色をめちゃくちゃ出してくれて、とてもかっこいいアレンジを施してくれた。あがってきた楽曲を聴いて、「こんなに生まれ変わるんだ!」と、誰かと一緒に楽曲を作り上げる楽しさを実感したことを覚えています。いやいや、一緒というよりDAIDAIくんの力量ですね、これは。 そんなわけで岡崎体育はデモ音源集を出すのはまず無理ですね。はっきり言って聴いていられない! ……でも、あえて聴いていただくのもいいかもしれません。できあがった曲と比較したらアレンジャーのみなさんのすごさがわかると思います。僕たち作曲家は0から1を生み出しますが、それを100にも1000にもしてくれるのがアレンジャー。編曲の力でその曲がヒットするかしないかも決まる。僕の主張のないデモをどう進化させてくれているのか、いつか知ってもらえたらいいかもしれません。 おかざきたいいく 自身初となるEP『Suplex』(SME レコーズ)配信中。「岡崎体育Zepp Tour 2024」がスタート。4/21札幌、4/27名古屋、4/29福岡、5/12大阪(ベイサイド)、6/2東京(ダイバーシティ)で開催。 ※『anan』2024年4月24日号より。写真・小笠原真紀 ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND) 文・梅原加奈 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/544159/ Source: ananweb

  • 2024.04.22

晩婚や晩産により増大…育児と介護が同時期に発生する「ダブルケア」の現状とは | ananweb – マガジンハウス

意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「ダブルケア」です。 晩婚や晩産により増大する問題。社会全体で解決を。 「ダブルケア」とは、育児と介護が同時期に発生している状態のことを指します。晩婚と出産年齢の高齢化により、この問題が指摘されるようになりました。内閣府は平成28年に27年度の「育児と介護のダブルケアの実態に関する調査」を公開。それによると当時のダブルケアの推計人口は全国に25.3万人。そのうち女性は16.8万人で男性は8.5万人でした。その後も晩婚化、晩産化は進んでおり、今年毎日新聞が国の統計から推計した数字では、ダブルケアに直面している人は29万3700人にのぼるとされています。 ダブルケア当事者は30代、40代が多く、働き盛りの世代。育児も介護も女性が担うことが多く、女性が仕事を辞めざるを得ないというのが深刻な問題としてあります。調査では、ダブルケアを行う無業の女性の約6割が就業を希望。働いて家計を助けたいけれども、約8割が、育児や介護を抱えながらでは非正規雇用でないと働けないと答えています。育児のみを行う無業の女性も同じ傾向なので、働き方の構造的な問題といえます。ダブルケアを行う男性の半数以上が、配偶者からほぼ毎日手助けを得ているのに対して、女性は4人に1人にとどまっています。女性が一人で抱え込んでしまっているケースが少なくないんですね。 ダブルケアに携わる女性が、充実させてほしいと希望している第1位は休暇・休業を取得しやすい職場環境の整備。続いて、上司や同僚の理解、テレワークやフレックスタイムの導入でした。企業は、ダブルケアに対応する就労システムの導入が今後の課題になります。当事者に聞くと「急な対応を迫られた時に、すぐに駆けつけて助けてくれる人がほしい」と話していました。提案ですが、育児や介護の人材派遣を公共事業として立ち上げてみてはどうでしょうか。消防や警察のように、育児や介護を手伝うレスキュー隊員的役割を公務員が担うのです。 ついに中国でも人口減少が始まり、東アジアでは超少子化、高齢化が進み、ダブルケアは東アジア全体の問題になりつつあります。この分野の課題解決に各国で相互交流、連帯をする必要があるのかもしれません。 ほり・じゅん ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX月~金曜7:00~8:30)が放送中。 ※『anan』2024年4月24日号より。写真・小笠原真紀 イラスト・五月女ケイ子 文・黒瀬朋子 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/544156/ Source: ananweb

  • 2024.04.15

杉咲花「明日を迎えることに前向きになれる物語」『アンメット』で初の医師役に! | ananweb – マガジンハウス

『アンメット ある脳外科医の日記』に出演する、杉咲 花さんのインタビューをお届けします。 明日を迎えることに前向きになったら。 これまでさまざまな作品に出演してきたが、医師役は初。憧れのジャンルだったという杉咲花さん。 「お話をいただいた時、SNSや配信などを含めたくさんのエンターテインメントが溢れているこの時代にこそ、記憶に残る新しいものを作りたい、という米田(孝)プロデューサーの熱意に突き動かされて。『やるぞ!』という気持ちになりました。医者は世の中に欠かせない職業だと思いますが、その立場にならないと感じられない責任やプレッシャーは、物語を通して自分が演じた時にどういう感覚になるのだろう、という興味もずっと持っていたんですよね。衣装合わせでスクラブと白衣を着た時に、スイッチが切り替わる感じがしたし、鏡に映る自分のその姿には感慨深いものがありました。どの役を演じる時も、役衣装は役に近づくための入り口みたいな感覚です」 演じるのは、事件の後遺症で記憶障害を抱える脳外科医・川内ミヤビ。同じく後遺症に苦しむ患者に寄り添い、希望をもたらす様を描いていく。 「クランクイン前に脚本を読んでいて、相手役の人がなぜ同じことを繰り返しているのだろう…そっか、ミヤビは昨日までの記憶がないからだ、と立ち返る瞬間もあったりして。まずはそこから自分の体に落とし込んで、馴染ませていくことに注力しました。でもそれでも、人間の本質は変わらないはず。ミヤビという人間が生活の中にどんな価値を見出し、何に寂しさを感じるのかなどの感情を探して、深めていけば、人物像は見えてくるはずだと信じて向き合っています」 続けて、「演じることに恐怖はつきもの。そもそも、安心してしまったら他者を演じることはできないと思っています」と胸の内を明かした。 「この役に限らず、いつもクランクアップするまでは、演じる人物について模索しながら出口の見えないところに潜り続けている感覚で役と向き合っています。でもその気持ちが強すぎても、自分が崩れてしまう。バランスをとるのはすごく難しいです。毎回プレッシャーのほうが大きくて、演じることが楽しいとか早くお芝居がしたいとはなかなか思えません。けれど、それでももがきながら演じているうちに、この先の俳優人生において必要な何かがきっと刻まれていくような気がするから続けられるのではないかなって。例えば、お芝居をしている最中に相手のお芝居と何かが絡み合ったと感じる瞬間は、言葉にできない感動があります。そういう体験があるから、次にまた訪れる恐怖も受け入れられるのではないかなと」 今作の魅力について「見てくださるみなさんが、明日を迎えることに前向きになれる物語な気がしています」と杉咲さん。 「この作品は、患者が救われて終わりではなく、その先の人生に思いを馳せる物語。また、一人の人間でもある医者たちが、さまざまな状況を乗り越えていく姿は、きっとみなさんの現実世界にも重なる部分があるのではないでしょうか」 『アンメット ある脳外科医の日記』 原作は、原作者が元脳外科医の子鹿ゆずる、漫画は大槻閑人で、『モーニング』(講談社)にて連載中の同名漫画。共演は若葉竜也、井浦新ほか。4月15日より毎週月曜22時~、カンテレ・フジテレビ系にて放送開始。 すぎさき・はな 1997年10月2日生まれ、東京都出身。主演映画『朽ちないサクラ』が6月21日公開予定。また、広瀬すず、清原果耶と共に主演を務める映画『片思い世界』が2025年に公開を控えている。 ジャケット¥316,800 シャツ¥57,200 パンツ¥152,900(以上ROSETTA GETTY/CORONET TEL:03・5216・6518) ※『anan』2024年4月17日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・吉田達哉 ヘア&メイク・宮本 愛(yosine.) インタビュー、文・若山あや (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/542896/ Source: ananweb

  • 2024.04.09

明日海りお、ミュージカル初挑戦の北村一輝と『王様と私』を演じる 「とても丁寧にお芝居を作られる方」 | ananweb – マガジンハウス

シャム(現在のタイ)の王様(北村一輝)と、その子供たちの家庭教師として雇い入れられたイギリス人女性・アンナとの、人種や身分を超えた愛を描いた『王様と私』。約70年前にNYで初演された後、映画化されるなど名作として知られる。日本でも何度も上演されてきたミュージカルだが、今回アンナを演じるのが明日海りおさん。 「何もかもが違う人たちが心を通わせわかり合う、大人の物語です」 「お話をいただくまでは、王様とアンナが踊る『Shall We Dance?』の場面の印象が強かったこともあり、華やかでエレガントなハッピーなミュージカルだと思っていました。でもストーリーには、身分の差や人種・文化の違いなどが描かれていて、悲劇も盛り込まれているんです。何もかもがまったく違う正反対の人たちが、いろんなものを乗り越えて、最終的にわかり合う。恋愛とかそういうものを超えて、人と人とが心を通わせることで生まれるものを描いた、すごく大人な作品なんだなと思いました」 とはいえ、70年以上前に書かれた作品だけに、当時とは世相も変わり価値観は大きく変化している。今回演出を手がける小林香さんは、上演に際し「今の時代にこの作品をやる意義がある」と語っている。 「タイが舞台で、初演当時は欧米の方々にとって新鮮に映ったでしょうし、イギリスと対比して誇張された部分もあったと思います。でも歴史を調べてみると、じつはタイの王様は進んで自国に近代化を取り入れようとされていて、科学や宗教などについても学んでいらした方だったそうで、今回の舞台でも、未開の野蛮な王ではないんです。一方のアンナも、イギリス人とはいえ優雅な身分ではなく、一介のシングルマザーで。そのあたりの描かれ方は、新しくなっているはずです。逆に難しいと感じているのは、華やかな楽曲の多いミュージカルなので、どうしても動きや言い回しが華やかなものになりがちなんですよね。小林さんが『もっと普通でいい』とおっしゃるので、今まだそこの塩梅を探っているところです」 王様を演じる北村さんは、なんとミュージカル初挑戦。俳優を始めた当初に北村さんが歌った歌声を聴いていたプロデューサーからの熱心なオファーによって実現した。 「とても丁寧にお芝居を作られる方という印象です。ミュージカルに出演されるのが初めてということもあり、いろんな動きのパターンを試しては舞台でどう見えるのか、時間をかけて納得するところを探っていこうとされている。北村さんと演出の小林さんが意見を戦わせている横で、なるほどなぁと聞いていることが多いのですが、たまに突然こちらの意見を求められるので、そのたびに私は頭をフル回転。とても熱心に所作や衣裳のことを聞いてこられることもあり、私も遠慮なく意見を言わせていただいています」 明日海さん自身も、千秋楽を迎えるまで、つねに役と向き合い思考し続ける、諦めることを知らない人。 「回を重ねるうちに周りの方々の役の密度がどんどん濃くなって、新しく感じることや発見があったり、本番が始まってお客様が入ることで見えてくることもありますし」 アンナとしては「勇気があって愛情深いところが描けたら」と話す。 「シャムの国に来てすぐの頃から王様に自分の意見をどんどん言うんですが、ただの気の強い女性には見えたくないんです。相手のことを想うがゆえの、揺るがない心の強さや奥ゆかしさも大切に演じたいです」 ミュージカル『王様と私』 1860年代、欧米諸国が世界各国を次々植民地化していた時代、シャムの国王(北村)は、子供たちに西洋式の教育を受けさせようとイギリス人の家庭教師・アンナ(明日海)を雇う。当初は対立するふたりだったが…。4月9日(火)~30日(火) 日比谷・日生劇場 音楽/リチャード・ロジャース 脚本・歌詞/オスカー・ハマースタインII 翻訳・訳詞・演出/小林香 振付/エミリー・モルトビー 出演/北村一輝、明日海りおほか S席1万5000円 A席1万円 B席5000円(土・日・祝日、千秋楽は+500円) 東宝テレザーブ TEL:03・3201・7777 大阪公演あり。 あすみ・りお 1985年6月26日生まれ、静岡県出身。2014年から’19年まで宝塚歌劇団花組トップスターを務め、退団後はドラマにも活躍の場を広げる。近作にドラマ『グレイトギフト』『推しを召し上がれ~広報ガールのまろやかな日々~』など。 ベスト¥49,500 スカート¥69,300(共にウジョー/エム TEL:03・6721・0406) イヤーカフ¥24,200(ブランイリス/ブランイリストーキョー TEL:03・6434・0210) シャツ、パンプスはスタイリスト私物 ※『anan』2024年4月10日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・大沼こずえ(eleven.) ヘア&メイク・中村未幸 インタビュー、文・望月リサ (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/541796/ Source: ananweb

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