小笠原真紀

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  • 2023.10.19

日本の研究現場は弱ってきている!? 堀潤「国がきちんと科学分野に投資できないのは問題」 | ananweb – マガジンハウス

意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「国立科学博物館クラウドファンディング」です。 クラファンは一時的な対処法。研究にもっと力を。 国立科学博物館は、運営資金の不足を解消するために8月にクラウドファンディングを立ち上げ、目標額の1億円を1日で達成し、2週間余りで7億円超の資金を集めました。“国立”と名前がついていますが、独立行政法人で、独自に運営を任されています。標本や資料は500万点に及び、展示されているのは約2万5000点。多くはつくば市にある収蔵庫に置かれています。化石や動物の骨、剥製、植物など、古く貴重な標本を保存・管理するには莫大なお金がかかり、コロナ禍や光熱費の高騰などにより資金に窮していました。大きな役割は、標本資料の収集と保管、展示・学習支援、調査研究などです。資金不足により、新しい事象が発見されても現場に行けないというような状況にも陥っていました。 現在、日本の研究の現場は大変弱っており、文部科学省科学技術・学術政策研究所が調べた「科学技術指標2023」によると、他の論文に引用される回数をカウントする注目論文の数が、日本はイランに抜かれて13位になりました。かつては4位でしたが、20年の間に次第に順位を下げていったのです。イランは国際的に制裁を課せられているので、自前のインフラ、サービスを作る必要があり、科学分野に積極的に財政を投じてきました。それにより、研究者のレベルが底上げされ、日本を追い越していきました。 クラウドファンディングは、資金集めの持続可能な方法ではありません。国がきちんと科学分野に投資できないのは問題だと思います。また、科学博物館側も所蔵品をツアー形式で見せたり、企業研修に使うなど、稼ぐ方法は見つけられると思います。研究者が経営につくのではなく、マーケティングやPRのプロを経営陣に呼ぶなど、改革の必要があるのではないでしょうか。 すぐに成果に結びつく研究が求められがちですが、草の根的な基礎研究が国の将来を支えます。クラウドファンディングによって、科学博物館に関心を寄せる人が増えたことはすごく良かったと思います。国立科学博物館のクラファンは11月5日まで行っています。研究がその国の国力につながるという意識が広がることを願います。 ほり・じゅん ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX月~金曜7:00~8:30)が放送中。 ※『anan』2023年10月25日号より。写真・小笠原真紀 イラスト・五月女ケイ子 文・黒瀬朋子 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/511449/ Source: ananweb

  • 2023.10.14

磯村勇斗「あんな猛獣は大変だと思う (笑) 」 『きのう何食べた?』で愛されキャラに! | ananweb – マガジンハウス

料理上手な弁護士のシロさん(西島秀俊)とその恋人で美容師のケンジ(内野聖陽)の日常を描く『きのう何食べた?』。その待望のseason2の放送が始まったばかり。磯村勇斗さんが演じるジルベールこと井上航は、パートナーの大ちゃん(山本耕史)やシロさん&ケンジを振り回す毒舌キャラにもかかわらず、愛されキャラとして大人気。 多くの人に愛されるジルベールに出合え、とても大切な作品になりました。 「普段、隠してしまっている本音の部分を航は思ったまま言えるところが、見ていて気持ちいいんですかね。わがままなところが母性本能をくすぐって面倒を見たいと思わせるというのもあるのかなと思います。僕は、あんな猛獣は大変だと思うんですけどね(笑)。ただ、棘のある言葉こそが、航にとっては実は喜びの表現で。美味しそうな表情をしたいのにむすっとしなければいけなくて、食事シーンでは毎回悩んでいますが、そのツンツンしたところが、やっと可愛いと思えるようになってきました。season2ではより意地悪になりつつ(笑)、居場所が見つかって、だいぶ大人に。ジルベールと家族の話も描かれますし、4人でいることがどれだけ大切なのか、より深く感じてもらえるはず」 久しぶりに芸達者の4人が揃った現場は、親戚がお正月に集まったかのような温かい空気だったそう。 「本当に不思議なんですが、自然と役に戻っていけたんですよね。4人でお芝居してすぐに『何食べ』のパズルが揃った感覚があったんです。内野さんと山本さんは、どちらかというと“動”で、西島さんは“静”のお芝居。今回、初めて西島さんと2人だけの芝居があり、互いに少し照れながら、また違った『何食べ』の現場を感じられました。それはお弁当を食べるシーンだったんですけど、本番で『航は自分で割り箸を割らないよな』とふと思い、『割って!』と言ったり。山本さんとのシーンは、同じということがないんですよ。朝から晩まで体力も使って芝居するので、運動しているみたいで。最後はおかしなテンションになりながら掛け合っていました(笑)。以前は、内野さん含め3人についていくのに一生懸命でしたが、今回はディスカッションで提案をさせてもらい、先輩方が受け入れてもくれ、より絆が深まりました」 メインキャラクターの4人が同性愛者という設定の本作。season1が放送されてからの約5年で、日本でもセクシュアルマイノリティへの理解は深まりつつあるけれど…。 「海外在住の知人からは、日本はまだ遅れているとも聞きます。わざわざLGBTQ+の話題をしなくてもいいところまで、認識が進めばいいと思いつつ、難しい問題ですよね…。『何食べ』は、性別に関係なく、人間同士の深い愛情を優しく描いていて、視野が広がるドラマ。そのシリーズが、これだけ愛され続けているということは、多様性に関心を持って応援していただけているんじゃないかと思います」 『きのう何食べた? season2』 シロさんとケンジの食卓を通して、リアルな日常や心情を描いた人気シリーズ。2019年にseason1が放送され、’21年に映画化。原作は、よしながふみによる大ヒット漫画。テレビ東京系にて毎週金曜24:12~放送中。©「きのう何食べた? season2」製作委員会 ©よしながふみ/講談社 いそむら・はやと 1992年9月11日生まれ、静岡県出身。2017年、NHK連続テレビ小説『ひよっこ』で話題に。映画『月』が10月13日、『正欲』が11月10日にそれぞれ公開。来年には主演映画『若き見知らぬ者たち』が公開予定。 ジャケット¥97,900 Tシャツ¥27,500 パンツ¥47,300 シューズ¥101,200(以上TOGA VIRILIS/TOGA原宿店 TEL:03・6419・8136) ※『anan』2023年10月18日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・笠井時夢 ヘア&メイク・髙田将樹 インタビュー、文・小泉咲子 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/510182/ Source: ananweb

  • 2023.10.14

堀潤「認知戦の最前線に立たされている」 バズったニュースに注意が必要と語るワケ | ananweb – マガジンハウス

意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「認知戦」です。 私たちも知らずに戦争の最前線に立たされています。 認知戦とは、世論を操作したり、偽の情報を拡散して、人の認知領域に働きかける情報戦のこと。陸、海、空が第1~3の戦場、第4の戦場は宇宙、第5の戦場はサイバー空間。認知戦はその次の第6の戦場と呼ばれています。 元をたどれば、プロパガンダ戦は昔からあります。第2次世界大戦時にはナチス・ドイツがラジオ局のトップに配下の人間を送り込み、ヒトラーは正しいという世論を形成しました。テレビ、ラジオ、新聞しかない時代はそれだけの労力を要しましたが、今は、インターネットやAIを使い、精巧なフェイクニュースを簡単に作れるようになっています。認知戦の恐ろしいところは、誰が主体となって仕掛けているのかが不明なまま、その国の政治指導者の決断を左右させていく大きなパワーを持っているということです。 中国人民解放軍は、積極的に認知戦に関与しているといわれています。たとえば、台湾で不安を煽るような動画が拡散されました。「強盗に襲われました。みんなも気をつけて」と病院のベッドから自撮りした動画が拡散されます。一見認知戦と何の関係が? と思うかもしれません。しかし、こういう動画が大量に流されることにより、「台湾は治安が悪い」「今の政府に任せていたら、未来はないのではないか」という考えを刷り込んでいきます。これがフェイクニュースだと見破ったのは、台湾のCofactsというファクトチェックグループでした。選挙の直前など、ある一時期に膨大な量の動画が流されていたことで判明しました。 カナダのトルドー首相は、2019年と2021年の総選挙に、中国、イラン、ロシアが介入した恐れがあると捜査を開始しました。アメリカでトランプ大統領が誕生した舞台裏ではロシアの関与が疑われています。 私たちは認知戦の最前線に立たされているということを自覚してください。バズったニュースを目にしたときには、「誰発信? 何目的? 本当かな?」といったん立ち止まりましょう。知らず知らずに誰かに仕掛けられて、自分たちの政府を自分たちで倒すことになりかねない危険を孕んでいることを、どうか忘れないでください。 ほり・じゅん ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX月~金曜7:00~8:30)が放送中。 ※『anan』2023年10月18日号より。写真・小笠原真紀 イラスト・五月女ケイ子 文・黒瀬朋子 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/510153/ Source: ananweb

  • 2023.10.09

岡崎体育「どんな方ともタッグを組んで、いいケミストリーを見せられる」 “外仕事”アルバム第3弾 | ananweb – マガジンハウス

俳優、子ども番組のMC、旅レポ、ラジオDJと、なんでもソツなくこなす男、岡崎体育34歳。本誌での連載「体育ですけど、オンガクです。」も6年を数え、いまだ話題は尽きない。どこまで奥が深いのか。その豊満な腹の内を探りたくなる。そんな時に手にしたいアルバムがついにリリースとなった。タイアップで制作した楽曲や他アーティストへの提供曲など、いわゆる“外仕事”をまとめたコンセプトアルバム『OT WORKS III』だ。シリーズ3作目、前作からおよそ2年半ぶりとなる。 どういう会議の流れでオファーきたんや!? という意外性が実は一番うれしい。 「僕は自分のオリジナル・アルバムにタイアップ曲は入れない主義。僕の場合、オーダーをいただいて書いた曲は作品や出されたテーマに沿って書く。そうすると一曲一曲バラバラでアルバムにまとめた時にバランスがとりにくい。だったら外仕事をコンセプトにアルバムにしようと、このシリーズが生まれました」 アルバムを通して聴くと、その多種多様な仕事ぶりに舌を巻く。人気アニメの主題歌にはじまり、ラグビーの稲垣啓太選手と共演もしたテレビCMのカバー曲、情報番組のテーマソングにコラボ曲の数々…。曲調もラウドロックからEDM風、ハートウォーミングなポップスまで、その幅の広さに彼が多くのオファーと真摯に向き合い、応えてきたことがよくわかる。 「でも、曲順を決めて一つのアルバムとして聴いた時に、あ、すごく自分っぽいとも思ったんです。シリーズIやIIのころはニーズに応えることで精一杯だったけれど、最近の楽曲はそれを踏まえつつ自分のカラーを出すこともできつつあると思う。そのフェーズまで来られたんだというのを確信できました」 「Beats Per Minute 220」の歌詞にもあるとおり、中学の先輩と後輩の関係であり、デビュー以降も切磋琢磨を続ける盟友ヤバイTシャツ屋さんとの初コラボ曲や、Hey! Say! JUMPやSexy Zoneへの提供曲のセルフカバーなどファン待望の楽曲も多数、収録されている。 「初音源化した中で注目してほしい曲は、NHK富山放送局のマスコットキャラクター“きとっピ”のテーマソング『富山におるちゃ』ではないでしょうか。富山にコネもない、行ったこともない岡崎体育にオファーをしてきてくれた、大変ありがたい一曲です。いまだにどういう経緯でオファーがきたのか謎です。でも、実はこういうのが一番うれしいんです。どういう会議の流れで岡崎体育にまかせてみようとなったんや!? という時ほど僕の腕の見せどころ。どんな方ともタッグを組んで、いいケミストリーを見せられる、自分の音楽の可能性を示せると言っていきたい。それを宣言するアルバムシリーズでもあると思っています。もっと多くの方に岡崎体育にまかせてみよう、と思っていただきたいです!」 また、今回は「サブマリン」の12インチのアナログ盤も同時発売。レゲエサウンドが心地いいサマーソングは、すでにライブで披露されている定番曲だ。 「これはもうすぐ発売する予定のオリジナル・アルバムに収録予定の一曲。先行でアナログリリースするのは初めての試みです。ライブでやり続けているし、お客さんに『もう聴き飽きたわ』と言われても耳を貸さず、今後もやりたいと思っている贔屓曲なので、ひと足早くお届けしたいと思いました。新しいアルバムは京都・宇治の実家を出て初めて東京ですべてを制作。今後の僕の進む道を指し示す一枚になっているんじゃないかと思います」 岡崎体育の腹の内には、きっとまだまだ知らない魅力が詰まってる。 左・TVアニメ『マッシュル‐MASHLE‐』オープニングテーマ「Knock Out」、フラワーカンパニーズのカバー曲「深夜高速」など全11曲を収録した『OT WORKS III』¥2,500。 右・アレンジを外池満広、ミックスをDub Master Xが手がけた12インチアナログシングル『サブマリン』¥2,860(共にSMEレコーズ)。 おかざきたいいく 10/7より、昨年に続き全国のライブハウスを巡る「okazakitaiiku JAPAN TOUR II」がスタート。11/4には、きとっピのホームタウンである富山SOUL POWERでも公演を行う。 ※『anan』2023年10月11日号より。写真・小笠原真紀 取材、文・梅原加奈 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/508783/ Source: ananweb

  • 2023.09.17

ラグビー日本代表・姫野和樹…大切なサポーターに対する気持ちとは | ananweb – マガジンハウス

世界3大スポーツ大会のひとつ、ラグビーワールドカップ2019日本大会の開幕まで残り約2か月。姫野和樹選手に大会への意気込みやファンへの思いを語っていただきました。 サポーターあっての僕ら。感謝の気持ちは常に忘れずにいたい。 外国人選手にも負けない堂々とした体格と、代表きってのイケメンぶり。完全無欠に見える姫野和樹選手だが、壁に当たったことも。 「入社1か月で所属チームのキャプテンをやれと言われたときは、チームをどうしていくのか、考えすぎて悩みました。悩んだ末に、まず自分を理解する、と決めて自分を徹底的に見つめ直したら、徐々にチームや他の選手のことも見えてくるように。その経験があるから、代表チームでも、ワールドカップを楽しみに思えます」 そんな彼を試合中に支えているのが、大切なサポーターの存在。 「姫野コールや応援看板を見つけたりすると、絶対に活躍しようって思える。プレーの合間、会場を眺めて元気をもらっています」 日本代表の試合では、総合的なスキルが必要なNo.8を担当。 「真っ先に体を張っていくプレーを見てほしいですね。’15年大会の南アフリカ戦の勝利を見て、日本でラグビーをやっててよかった、と感じました。だから、次は自分がグラウンドで代表のプライドを示したい。そのためには、自分たちらしいラグビーをいかに遂行できるかにかかっていると思う。結果を出して、ラグビーをもっと知ってもらいたいですね」 ひめの・かずき 1994年7月27日生まれ。愛知県出身。187cm、108kg。トヨタ自動車ヴェルブリッツではキャプテンを務める。代表キャップ数は9。マイブームは料理。「昨日もハヤシライスを。なかなかうまいんですよ」 ※『anan』2019年7月31日号より。写真・小笠原真紀 取材、文・野村紀沙枝 (by anan編集部) ※ 2019年7月29日作成 https://ananweb.jp/news/241809/ Source: ananweb

  • 2023.09.17

ラグビー・松田力也「意外と繊細なんです (笑) 」 遠征中にないと不安なアイテムとは | ananweb – マガジンハウス

約2か月後に迫ったラグビーワールドカップ2019日本大会の開幕。日本ラグビー界の未来を背負う選手たちの一人、松田力也選手にその意気込みを聞きました。 スタンドオフという、ゲームをコントロールする重要なポジションを担う松田力也選手。 「試合の状況によって、キックを選ぶのか、パスを使うのか、自分が走るのか。色々と選択しながらゲームを組み立てているので、全部注目してほしいですね」 代表では、貴重な得点源のプレースキックを担当することも。 「蹴るときは、一度無になっていつも通りを意識します。キックに限らず、試合中は失敗してもその瞬間は流して、振り返るのは試合後。自分のせいでチームの雰囲気を悪くしたくないですし。ラグビーはチームスポーツなので」 と、頼もしいコメント。その一方で、日常の話題になると。 「充電器がついているスマホケースがないと不安なんです。もしものときをすごく考えちゃうタイプなんで。遠征のときの荷物もTシャツとかめっちゃ多い。減らしたいけど、不安だから減らせなくて。意外と繊細なんです(笑)」 プレー中の勇ましさと、普段の柔らかさのギャップも魅力。最後にラグビーの面白さとは? 「一番はコンタクトの激しさ。ルールは後で覚えてもらえれば大丈夫。一度観て感じてもらえれば、絶対楽しんでもらえるはずです」 まつだ・りきや 1994年5月3日生まれ。京都府出身。181cm、92kg。パナソニックワイルドナイツ所属。代表キャップ数は16。好きなタイプは、「優しくて思いやりのある年上の女性。どちらかというと、甘えたいタイプですね」 ※『anan』2019年7月31日号より。写真・小笠原真紀 取材、文・野村紀沙枝 (by anan編集部) ※ 2019年7月30日作成 https://ananweb.jp/news/241816/ Source: ananweb

  • 2023.09.12

“踊れて泣ける”ピアノ・トリオOmoinotake、“幸せ”を考えたメジャー初アルバム | ananweb – マガジンハウス

インディーズ時代に出演した「THE FIRST TAKE」での演奏が話題を呼び、2021年にアニメ『ブルーピリオド』のOPテーマ「EVERBULE」でデビューを果たしたピアノ・トリオ「Omoinotake」。アップテンポからバラードまで難なく歌いこなすソウルフルなボーカルと、キレの良いグルーヴィーな演奏から“踊れて泣ける”と評判の彼らが、メジャー初のアルバムをリリースする。 「タイアップの曲やインディーズ時代の楽曲も収録している多面的な作品になりました。タイトルは、見る角度によって色が違う“構造色”というモチーフから発展したもので、アンモナイトの化石が長い時間をかけて宝石化し、虹色に輝いたものをさす『Ammolite(アンモライト)』になりました」(福島智・Ba) 「アルバムっていう形態がそもそも“アンモライト”的だと思っていて。中学のときに聴いていたものを聴き返したら、当時とはまったく違う感覚があるのがおもしろい」(藤井怜央・Vo/Key) 2012年に結成した彼らは、’17年からはじめた渋谷でのストリートライブでその知名度を高めた。 「ストリートでは、とにかく踊れることを意識していました」(藤井) 「5秒で足を止めてもらうために、サビからはじまる曲を作ろうとか、どこから聴いてもいいメロディを書かなきゃとか考えましたね」(福島) 「逆に、何をしてもいい空間で。俺が急にドラムを叩き出して二人が合わせたり。本当の意味でライブ感覚がある場所だった」(冨田洋之進・Dr) ストリートで鍛えたバンドの足腰は、様々なタイアップに対応する発想力を支えている。その中で、シンプルかつ普遍的なテーマも浮上した。 「『幸せ』(アニメ『ホリミヤ‐piece‐』のOPテーマ)はタイアップがあったからできた曲。本当にあったかいメロディで、新たな引き出しを開けてくれました」(藤井) 「そういう意味では今回、『渦幕(うずまく)』や他の曲も含めて、僕らなりに幸せについて様々な角度から考えた作品ですね」(福島) そして彼らが目指す“幸せ”のひとつは、拠点とした渋谷のスクランブル交差点から程近いNHKにある。 「紅白歌合戦に出続けることが昔からの目標で。そのために、説得力のある歌、演奏ができるように自分たちを高めていきたいですね」(藤井) メジャー1stアルバム『Ammolite』。【完全生産限定盤(CD+Blu‐ray)】¥5,500 【初回生産限定盤(CD+Blu‐ray)】¥5,500 【通常盤(CD)】¥3,300 完全/初回生産限定盤はブックレット付き。(Sony Music) オモイノタケ 左から、冨田洋之進(Dr)、藤井怜央(Vo/Key)、福島智(Ba)。アルバムを引っ提げたワンマンツアーを、9月22日から全国のZepp5か所と、最終日は彼らの地元である島根・松江テルサホールで開催する。 ※『anan』2023年9月13日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・鹿野巧真 ヘア&メイク・Takaki Toshihiro(SEED&beauty) 取材、文・森 樹 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/504205/ Source: ananweb

  • 2023.09.11

久保史緒里「稽古場にいることが楽しい」 大ファンの劇団新感線の舞台に初出演 | ananweb – マガジンハウス

壮大な世界観と、それを舞台上に具現化するド派手な演出、セットや衣装で観客を圧倒する、劇団新感線の舞台。新作となる『天號星(てんごうせい)』は、古田新太さん扮する見た目は厳ついが気弱で温厚な半兵衛と、早乙女太一さん扮する非道な殺し屋の銀次の体が入れ替わってしまう時代活劇。 「以前から新感線さんの舞台をいちファンとして拝見していたので、出演のお話をいただいたときはびっくりして立ち上がっちゃいました」 そんな言葉で出演の喜びを語ってくれた久保史緒里さん。久保さんが演じるのは、歌と踊りで神を降ろし予言を伝える巫女・みさき。 「今回は闇の稼業を描いた物語なんですが、みさきはその世界も理解しながら、人間として純度が高いままいる。すごく大人びた人物だと思います。抱えた想いを言葉ではなく歌で表現する役なので、そこは見どころにできたらなと思っています」 所属する乃木坂46の中でも高い歌唱力と透明感のある歌声に定評がある。本作の製作発表では、これまで歌ったことがないような楽曲を歌わせたいという、演出家・いのうえひでのりさんの思惑も語られた。 「確かに今まで歌ってきたものとはまったく違うロック調で、当初は歌い方も変えた方がいいのかなと思って挑んだんです。でも、稽古場でみさきとしている時間が長くなってきて、みさきの心を乗せてちょっと繊細に歌うと、逆に意味が生まれたりするのを感じて。今はまだ自分の中で正解を決めずにこうかなと思ったことを全部試している状況です」 そう語る声のトーンは穏やかだけれど、簡単なことではないはず。 「今回の稽古に入る前に、すべてを預ける気持ちで飛び込もうと思っていましたので。勇気はいるし、怖さもあれば、一回やってみて違うなってことがしょっちゅう。頭では理解できていても、自分に表現する力がなくて違うものに見えてしまうことが結構あって。毎回落ち込むし、すごく丁寧にご指導いただいているのに、応えられない自分に腹が立つし悔しいし、私のために時間を使わせてしまうのが申し訳ないし…。そこが今一番苦戦しているところです」 それでも「稽古場にいることが楽しいし、稽古場に向かう道のりも前向きな気持ちでいられている」そう。 「それはたぶん新感線のみなさんが作ってくださる空気感のおかげだと思っています。古田さんがお芝居でちょっとクスッとさせてくれたり、高田聖子さんが話しかけてくれたり。稽古でも、心優しい半兵衛だった古田さんが、銀次さんになった途端別人のようになるんですよね。その瞬間を間近に見られて、ありがたい環境だなと思っています」 近年、大河ドラマでの活躍など、その演技力にも注目が集まる。 「毎回、監督さんや演出家さんの思い描くものを100%理解して応えたいんです。まだできてないことが多いですが、それが表現できたときがとても嬉しいんですよね」 2023年劇団新感線 43周年興行・秋公演 いのうえ歌舞伎『天號星(てんごうせい)』 口入れ屋の裏で、悪党を始末する“引導屋”を営む半兵衛(古田)は、じつは気弱で温厚な人物。しかしあるとき、金さえ積めば誰彼構わず殺す、殺し屋の銀次(早乙女太一)と体が入れ替わって…。作/中島かずき 演出/いのうえひでのり 出演/古田新太、早乙女太一、早乙女友貴、久保史緒里、高田聖子、粟根まこと、山本千尋、池田成志ほか 東京公演/9月14日(木)~10月21日(土) THEATER MILANO‐Za S席1万4000円 A席1万1000円 ヤングチケット(来場時に22歳以下)2200円 サンライズプロモーション東京 TEL:0570・00・3337 大阪公演/11月1日(水)~20日(月) COOL JAPAN PARKOSAKA WWホール 全席指定1万4800円 ヤングチケット(来場時に22歳以下)2200円 キョードーインフォメーション TEL:0570・200・888  くぼ・しおり 2001年7月14日生まれ、宮城県出身。乃木坂46の3期生。32ndシングル『人は夢を二度見る』でWセンターを務めた。俳優としても活躍しており、近作に舞台『桜文』、映画『リバー、流れないでよ』など。9/10よりWOWOW 連続ドラマW『落日』が放送開始。 ワンピース¥96,800(CO|TE/IZA TEL:0120・135・015) その他はスタイリスト私物 ※『anan』2023年9月13日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・伊藤舞子 ヘア&メイク・宇藤梨沙 インタビュー、文・望月リサ (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/504389/ Source: ananweb

  • 2023.09.08

EXILE TAKAHIRO、清木場俊介&ATSUSHIからの提供曲は「人生の宝になる」 | ananweb – マガジンハウス

今年でソロデビュー10周年という節目を迎えて、9月6日にニューアルバム『EXPLORE』をリリース。その収録曲について丁寧に、とても大切そうに語ってくれたEXILE TAKAHIROさん。自身にとって、この10年とは? そして話は、EXILEへの想いや、長年苦しんでいたスランプなどにも及び…。 ――約6年ぶりとなるソロアルバムが、ソロデビュー10周年という記念のタイミングでの発売ですね。 EXILE TAKAHIRO:いや、それが10周年っていうのを自分であまり把握していなくて、一曲一曲、全身全霊を込めて作っていった結果、ちょうど今のタイミングになったというような感覚です。というのも、この10年って、異例な10年だったと思うんです。コロナ禍もありましたし、自分たちにとってはEXILEの形が変わったというのも大きな出来事でした。社会的にも非日常の月日が流れていく中で、新たなEXILEを創造しなければいけない。そんな課題と並行しながらのソロ活動だったのですが、そもそも僕はソロ活動を始める時に、EXILEの活動を最優先にしたうえで、ソロをやりたいと心に決めていたんです。なので継続的にソロ活動に多くの時間を費やすことができなかったのですが、それでもソロの楽曲を応援してくださるファンの方が、少なからずいてくださって。そういう方々と歩幅を合わせながら、少しでも喜んでいただけるような楽曲を作りたい。そんな意識のもと積み上げてきた曲が、このアルバムに集約できたという感じです。 ――表題曲の「EXPLORE」には、どんな想いが込められているのでしょう? EXILE TAKAHIRO:これはコロナ禍が始まって間もなく、自分で自分に活を入れるために作った楽曲です。コロナ禍は、本当にいろいろと気持ちを揺さぶられたというか。ツアーやそれまで普通にできていた活動ができなくなったことに始まり、それでも応援してくださるみなさんに少しでも喜んでもらおうと、オンラインライブなど自分たちにできることを一丸となってやってきました。でも改めて考えると、僕らの職業は衣食住とも関係ない、医師でもない。直接的に何かできるわけではないという無力さに食らってしまって…。落ち込みそうになった時、ファンのみなさんがLDHのモバイルサイトなどいろんなツールを通じて変わらず届けてくださるメッセージを見て、「へこたれている場合じゃないな」と。ここは日頃から“Love、Dream、Happiness”をテーマに活動している自分の底力の見せ時だと思い「EXPLORE」を作りました。 ――「新たな世界を今切り拓け」など力強い歌詞が印象的な楽曲です。作った直後のコロナ禍ではなく、今アルバムに初収録という形で発表したのはなぜでしょうか。 EXILE TAKAHIRO:自分の弱さにどうにか打ち克つために作った曲なので、あの時にリリースしていたら、聴いてくださる方に無理を強いてしまうような気がして。もう少し恐怖から解放されたタイミングで、応援歌みたいにできたらいいのかなと。やっぱり音楽って、作る側のモチベーションだけで押しつけるのはよくないと思うんです。できるだけみなさんの気持ちに寄り添って、ポジティブに向かえるタイミングがあるのでは。そう思っていたところ、ちょうどこのアルバムを出す時期に、そのタイミングが来たと感じたのです。 ずっと『TAKAHIROざんまい』 はキツいかなと。 ――「EXPLORE」もそうですが、今作は11曲中7曲と多くの曲にTAKAHIROさんが作詞や作曲を手がけていますね。 EXILE TAKAHIRO:自分の中でいいイメージが広がった時には、間違いなく自分で作りたいと思うんです。でも、例えば「THIS IS LOVE」は、デモを聴いた時になんかすごく神秘を感じて、そのうえで’80年代くらいのなつかしさを感じるバラードだなと。それを生かしたいのに、自分で詞を書くと“今”のイメージにしかならない。もう少し世界観を広げたいと思って、これまでもお世話になっている作家の小竹正人さんにお願いしました。 ――小竹さんとは、TAKAHIROさんのソロデビュー曲「一千一秒」や、EXILEの楽曲でもご一緒されていますよね。 EXILE TAKAHIRO:小竹さんの詞には、僕には出せない“影”が出るんです。その影があるからこそ、光がほんのり見えた時にすごくあったまる。そんな“おだちゃんワールド”が見事にはまりました。あと、このアルバムの一番の推し曲「Unconditional」は、作詞をソングライターのSUNNY BOYさんにお願いしました。こちらもバッチリ。おしゃれでいい曲で、でもよく聴くとめっちゃ歌詞よくない? みたいな。自分で書いた歌詞を歌うと、自分色がすごく濃くなるんですけど、ほかの方が書いた歌詞を自分で噛み砕いて歌うと、ちょうどいい時があって。狙い通りの一曲になりました。 ――では逆にご自身で作詞をする時は、ストレートに自分の思いを表現するなど、自分の色を濃く出したい場合なのでしょうか。 EXILE TAKAHIRO:そうですね。自分の人生にまつわるものだったり、僕の顔が思いっきり見えるような感じ。僕は真っすぐな歌詞しか書けないので、そればっかり(笑)。 ――でも、そこが聴いている人に響くのでは? EXILE TAKAHIRO:そうであってほしいですけど、全部それだと胃もたれするかなって。“TAKAHIROざんまい”だとちょっとキツい気がするんです。自分で聴いていてもそうなんですよね。全部自分の曲だと、まるでずっと自分の顔を鏡で見ているような感じがしてしまう。心地よく聴くには、誰かの肩を借りて世界観を広げていく。そのほうがアーティストとしても成長に繋がるように思います。 ――提供曲といえば「Spotlight ~光の先へ~」は、作詞が清木場俊介さん、作曲がEXILE ATSUSHIさんです。この曲はどういった経緯でできたのでしょう。 EXILE TAKAHIRO:僕はもともとEXILEのファンでオーディションを受けたくらいなので、ATSUSHIさんと俊さんは僕の人生の中で一番の憧れの二人といえるほど。今も会うたびに緊張しますし、とくに二人でステージで歌われている姿を見ると、やきもちは全くなく、むしろ「もっと見たい!」という気持ちになります。そんな二人が僕のことをずっと気にかけてくださっていて、一緒に曲を作ってTAKAHIROにプレゼントしたいということで…。初めて聴いた時、憧れの二人が作ってくださった曲というだけあって心のど真ん中に刺さって、これはきっと人生の宝になる曲だなと思いました。 ――歌詞を見るとTAKAHIROさん自身が投影されたような内容で、大切に作られた曲だということが伝わります。 EXILE TAKAHIRO:俊さんとは、一緒に活動したことはないので、よほど気にかけてくださらない限り、僕の長いスランプ時代を、あんなふうに言葉にすることはできないと思うんです。愛情として伝わってきたというか、ご心配をおかけした部分もたくさんあると思うんですけど、それをこうして作品にしてくださって、自分の歌でみなさんに届けられるというのは、本当にありがたい話だなと思います。 ニューアルバム『EXPLORE』が発売中。アルバムの仕様は、オリジナル曲のDISC‐1と、EXILE RESPECTのDISC‐2のCD2枚組¥4,950のほか映像付きなど全5形態。そのDISC‐2には「Ti Amo」や「Choo Choo TRAIN」といったヒット曲や、TAKAHIROさんがカラオケでおそらく一番歌っているという「羽1/2」など11曲が収録されている。 エグザイル・タカヒロ 1984年12月8日生まれ、長崎県出身。EXILEのヴォーカル。2013年、「一千一秒」でソロデビュー。今年春に初のソロツアー全20公演を完走し、9月21日に日本武道館で一夜限りのソロライブ「EXILE TAKAHIRO 武道館 LIVE 2023“EXPLORE”」を開催予定。 ※『anan』2023年9月13日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・渡辺康裕(7B) ヘア&メイク・CHIE(H.M.C) インタビュー、文・保手濱奈美 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/504371/ Source: ananweb

  • 2023.09.08

AI登場で米俳優労組がストライキ 堀潤「低い対価で仕事を受けざるをえない可能性も」 | ananweb – マガジンハウス

意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「米俳優労組ストライキ」です。 AI登場による人間の権利の問題。他人事ではない。 アメリカの俳優の労働組合によるストライキが7月14日に始まりました。脚本家組合のストライキも5月から行われており、AP通信によると俳優労組の組合員のうち約6万5000人が参加。脚本家組合は約1万1500人。この2つの組合が同時にストライキを打つのは63年ぶりのことです。これにより俳優は撮影やプロモーション活動には参加できず、ハリウッドでは多くの撮影現場がストップしています。 動画配信サービスの急速な拡大を受け、組合は、配信作品に対する報酬の引き上げを求めています。また、今回の交渉の大きなポイントはAIなんですね。AIの進歩により、さまざまなものが手軽に作れるようになってしまいました。アイデアを打ち込めば生成AIによって脚本ができてしまったり、俳優の写真データを複製することでいくらでも動画が作れるようになってしまいました。その動画の著作権は誰に帰属するのか。AIで作れるようになったことで、これまでなら受け入れられなかったような低い対価で仕事を受けざるをえない可能性も出てきます。 ルール作りがまだできていないなか、技術だけがものすごい速さで発達してしまう危機感。人間が作るものへの権利をちゃんと保証してほしいと訴えているのです。生成AIに関する規制作りを求めて、組合は映画会社や配信会社と交渉を続けてきましたが決裂し、ストライキに入りました。 本来は日本でもそうした議論が必要なのですが、まだ起きていません。また、これは映像業界だけの問題ではありません。コンサルティング会社マッキンゼーの生成AIに関するレポートによると、2030~2060年の間に半数以上の仕事が自動化されるそうです。まず、マーケティングやプログラミング、コンサルタント業やPR業などが変わるだろうといわれています。 エンターテインメントはアメリカを支えてきた基幹産業の一つであり、アメリカの文化そのもの。それを破壊しないでくれ、という訴えはとてもよくわかります。人間の手で生み出すものにどういう報酬の仕組みを作るのか。皆で知恵を出し合っていかないといけないのだと思います。 ほり・じゅん ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX月~金曜7:00~8:30)が放送中。 ※『anan』2023年9月13日号より。写真・小笠原真紀 イラスト・五月女ケイ子 文・黒瀬朋子 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/504375/ Source: ananweb

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