敬語

  • 2024.02.24

「お暇なときに」は絶対NG!【ビジネスマナー】上司に使ってはいけない敬語7選 – 文・能美黎子 | ananweb – マガジンハウス

知らないうちについ使ってしまっていることも多いNG敬語。「知らずに使ってしまって恥をかいた」なんてことは避けたいですよね。特に、上司に対して間違って使ってしまうと、査定の対象になってしまう可能性も…。今回は、今さら聞けないNG敬語について、秘書歴約15年でマナーに詳しい、能美黎子さんが説明します。 上司に対するNG敬語 【元社長秘書のマナー講座】vol. 25 日常的に使うのは問題がなくても、ビジネスで使用するとあまり良い印象を与えない言葉が存在します。そんな言葉を「ビジネスシーンで知らず知らずのうちに使ってしまって恥をかいた」という経験がある方も少なくないのではないでしょうか。 ビジネスシーンで使う敬語は、相手に対する敬意を正しく表現することが大切です。上司と部下の関係性のなかで間違った敬語を使ってしまうと、場合によっては評価が下がってしまう可能性があります。今回は、上司に対する避けた方がいいNG敬語についてご紹介します。春から新社会人になるかたもぜひ参考にしてくださいね。 ビジネス敬語7選 仕事で上司に対して避けたほうがいい「ビジネス敬語7選」をご紹介します。 その1. 「さすがです」 「感銘を受けました」など自分がどう感じたかを言葉で伝えよう 上司に対して、つい「さすがです!」と言いたくなる場面があるかと思います。しかし、「さすが」という言葉には褒める意味があり「評価する」ことになります。評価は、目上の人が目下の人に対して行うのが基本となるため、失礼にあたります。「さんのセンスを見習いたいです」「さんのお客様対応、いつも勉強になります」や「感銘を受けました」「敬服いたしました」など、自分がどう感じたかを別の言葉で伝えるといいでしょう。 その2. 「お暇なときにでも」 正しいビジネス表現は「お手すきの際にお願いいたします」 「暇」という言葉は、受け取り方によっては不快にさせてしまう可能性があるため使用は控えましょう。上司に依頼する際に、「確認をお願いします」「対応願います」と要件のみを伝えるよりも、上司の業務状況や予定に配慮している意思が伝わる「お手すきの際に」という表現を使うのが好ましいです。 その3. 「お客様をお連れしました」 正しいビジネス表現は「お客様がお見えになりました」 「お客様」は、「客」に「お」「様」を付けた丁寧な表現であり、敬意を払う敬語表現です。しかし、「お連れしました」は敬意を払っている相手が「連れてきた相手」に対する敬語になるため間違いです。「お客様がお見えになりました」「お客様をご案内しました」などと表現しましょう。 その4. 「ご一緒します」 正しいビジネス表現は「ご一緒させていただきます」 「ご一緒します」という表現は、単なる丁寧表現であって謙譲語ではないため使用を控えた方が良いでしょう。上司に対する敬意を込めて「ご一緒させていただきます」や「お供させていただきます」と言った表現が好ましいです。 その5. 「私には役不足です」 正しいビジネス表現は「力不足」 「役不足」の意味は、その人の能力に対して与えられた役目が軽すぎることを意味します。その役を務めるには自分の力が不足していることを伝えたい場合は「力不足」が正解です。「私には役不足です」と言ってしまうと、逆の意味になってしまうので要注意です。 その6. 「言い忘れました」 正しいビジネス表現は「失念しておりました」 「失念しておりました」は「忘れていた」の謙譲語となり丁寧で誠実な印象を表現できる言葉です。「申し訳ありません、失念しておりました」などのように、謝罪の言葉と一緒に使いましょう。 その7. 「伺っていますか」 正しいビジネス表現は「お聞きになっていますか」 「伺う」は謙譲語です。自分がへりくだるときに使いますので目上に対しては使えない表現です。この場合は「お聞きになっていますか?」「例の件、ご存知でしょうか」などと使いましょう。「伺う」は「お伺いしてよろしいですか」というように、自分が相手に聞く場合に用いることができます。 おわりに 知らないうちに使っていた言葉があったというかたもいたのではないでしょうか。正しい言葉遣いは、上司とより良い関係を築くために必要不可欠です。上司だけでなくお客様や取引先などに対して、場面に適した言葉選びを心がけましょう。4月から社会人になるというかたは、ビジネス用語を正しく使いこなせるように、事前に確認しておきましょう。 <筆者情報>ライター:能美黎子大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行なっている。 ©孝広 河野/Adobe Stock 文・能美黎子 https://ananweb.jp/anan/534552/ Source: ananweb

  • 2024.01.20

メール1通で「仕事ができない人」の印象も?【必ず知っておきたいビジネスメールのマナー】 | ananweb – マガジンハウス

仕事をしていると、絶対に避けては通れないメールでのやりとり。ワード選びを間違ってしまったがために、「仕事ができない人」というレッテルを貼られてしまうのは避けたいですよね。秘書歴約15年でマナーに精通している能美黎子さんに、ビジネスメールでのマナーや覚えておきたいことを紹介してもらいました。 ビジネスメールの書き出し方のマナー 日常的に使用するビジネスメール。冒頭の挨拶文は、意識して書いたことはありますか? 実は、メールの書き出しの挨拶は、相手との距離感によって異なるためとても大切な言葉です。メールの相手が初めてやり取りする方や大事な取引先などの場合、正しいマナーを理解していないと、よい関係が築けない可能性があります。冒頭の挨拶文には用途によってさまざまな言葉があります。覚えておくと引き出しが増え、対応力が磨かれるため、ぜひ活用してみてください。 ビジネスメールの冒頭の挨拶文フレーズ集 シーン別のビジネスメールの冒頭の挨拶文をまとめました。それぞれ、いくつかパターンがあるので使い分けてみてください。 1. 挨拶 普段から連絡を取り合い、ある程度親密な関係の場合は以下を使用します。 1. お世話になっております。2. いつもお世話になっております。3. 大変お世話になっております。4. いつも大変お世話になっております。5. お世話になります。 2. 丁寧な挨拶 社外の人に宛てたメールの場合は、顔が見えないやり取りだからこそ、相手への気遣いが感じられる一言を添えるのが大切です。より丁寧な書き出しである「平素より大変お世話になっております」を活用しましょう。 1. 平素よりお世話になっております。2. 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。3. 平素は格別のお引き立てを賜り、心より御礼申し上げます。4. 格別のご愛顧を賜り、心より御礼申し上げます。5. 日頃より格別のご厚情を賜り、心より感謝申し上げます。6. 【個人宛の場合】貴殿におかれましてはご健勝のこととお慶び申し上げます。7. 【個人宛の場合】貴殿におかれましてはご清祥のこととお慶び申し上げます。 3. 初めてのかたに使う挨拶 初めてメールを送る相手に「お世話になっております」は使用しません。初めてであることを認識してもらえるような書き出しが良いでしょう。 1. 初めまして。2. 初めてご連絡いたします。3. 初めてご連絡を差し上げます。〇〇と申します。4. 突然のご連絡失礼いたします。5. 突然のメールでのご連絡失礼いたします。 4. 返信時の挨拶 相手からのメールに返信する際は、書き出しで返信に対するお礼を述べましょう。「早々」や「迅速」など配慮の言葉があると、相手にも良い印象を与えることができます。 1. 連絡をいただきありがとうございます。2. 早速のご連絡ありがとうございます。3. 早速のご返信、ありがとうございます。4. 迅速なご連絡に感謝いたします。5. ご連絡が遅くなりまして、大変申し訳ございません。 ©Good Studio/Adobe Stock ※ 文・能美黎子※ 2024年1月6日配信 気づかず使っているかも!? 間違いやすい敬語 普段何気なく使っている日本語でも、ビジネスシーンにおいては不適切となるため注意して使わなければいけない言葉が存在しているのをご存知でしょうか?もしかすると、今使っているその敬語がビジネスシーンにおいては使ってはいけない言葉かもしれません。ここでは、特に使われることが多い「間違いやすい敬語」についてご紹介します。ビジネスの場面で恥をかかないように、ぜひチェックしてみてくださいね。 間違いやすい敬語集 間違いの多いビジネス敬語の中から、特に注意をして知っておいた方がいい言葉をご紹介します。 その1. 「すいません」 正しいビジネス表現は「申し訳ございません」 耳にすることが多い「すいません」という言葉ですが、正しい表現は「すみません」となります。また、「すみません」は、謝罪や感謝の気持ちを伝えるときに用いられる言葉ですが、目上の方や取引先に対してなどビジネスにおいては失礼にあたります。謝罪の場面で使うときは「申し訳ございません」、感謝の場面では「ありがとうございます」などといった言葉で伝えましょう。 その2. 「了解しました」 正しいビジネス表現は「かしこまりました」「承知しました」 「了解」は、目上の人が目下に対して了承するときに使う言葉です。目上の方や上司に使う言葉として相応しい言葉ではありませんので注意しましょう。目上のかたや上司には、「かしこまりました」「承知しました」を使うのが正解となります。 その3. 「なるほど」「なるほどですね」 正しいビジネス表現は「おっしゃる通りだと思います」 使ってしまいがちな「なるほど」自体には、尊敬の意味はないためビジネスシーンで使用することは不適切です。特に、目上のかたに使うと少し見下したようなニュアンスが含まれる場合があるので注意しましょう。目上のかたやお客様に対しては「おっしゃる通りだと思います」などを使用するとよいでしょう。 その4. 「ご苦労さまです」 正しいビジネス表現は「お疲れさまです」 「ご苦労さま」は、目上のかたが目下にかけるねぎらいの言葉なので、上司のかたに使うのは不適切となります。「お疲れさま」という言葉は、上下関係問わず使える言葉でとても便利ですが、「お疲れさまです」ばかり使うのではなく、先に退社するときには「お先に失礼いたします」、上司が帰社したときには「お帰りなさい」など、その状況に合わせた言葉選びをすることをおすすめします。 その5. 「できません」 正しいビジネス表現は「いたしかねます」 「できません」という表現は敬語となりますが、ビジネスシーンでは角が立つため避けましょう。「いたしかねます」という表現が適切となります。 ©tynyuk/Adobe Stock ※ 文・能美黎子※ 2023年10月21日配信 リスケ、キャンセルをする際のビジネスマナー リスケは、カジュアルな場面や親しい間柄で予定を変更したい場合などに使うのが基本です。では、実際にどのように使えばいいのでしょうか。リスケをする際のマナーや注意点、例文などを含め解説します。 1. 「リスケ」を使用する際の注意点 ビジネス用語として使う場合、予定の前倒しではなく、予定が延期になるケースで使われるのが一般的です。では、実際に使用する際の注意点を見ていきましょう。 取引先や目上の人に対して「リスケ」は使用しない 同僚や部下、社内の親しい人に対して、「リスケをお願いします」「リスケさせてください」と使用するのは基本的に問題ありません。しかし、略語である「リスケ」は、軽い印象を持たれてしまう可能性があるため、社外の取引先や上司に対しては使用しないよう注意が必要です。この場合には「日程を再度調整させてください」「日程を変更したく、以下の日程でご検討いただければ幸いです」など、場面や相手に合わせて丁寧に言い換えをして伝えるようにしましょう。 リスケ後の日程は必ず守る 基本的に、リスケはしない方がよいものです。やむを得ず日程変更をする場合、変更後は確実に約束を守れる日程を設定し、必ず守ることが大切です。何度もリスケをお願いすることは相手への配慮に欠け、信頼を失う可能性があります。相手から不信感を抱かれても仕方のない行動となってしまうため、確実に実行できる日程を設定しましょう。 伝える際は、電話が基本 基本的にリスケをする場合には、電話で伝えることがマナーです。メールでは相手がすぐに気づかない場合があることや、誠意を伝えるためにも電話で伝えることが好ましいです。なるべく早めに電話で連絡をすることを心がけましょう。担当者が不在の場合や電話が繋がらなかった場合には、メールで連絡をした上で、合わせて電話で連絡をすると丁寧でしょう。また、最初から電話が繋がった場合でも、リスケの内容を改めてメールで連絡をすることを忘れないようにしましょう。 2. リスケをする際のメールの書き方のポイント リスケを依頼する際のメールの書き方に関するポイントを解説していきます。 件名 リスケを依頼する際の件名は「日程調整のお願い」「日程変更について」など、一目で内容が分かるようにすることが大切です。相手が、一日に何通ものメールを受け取っている場合、重要度・緊急度が低いと判断されれば、後回しにされる可能性があります。そのため、件名だけで「日程調整のメールだ」と判断してもらえるように件名の工夫を心がけましょう。 本文 本文では「日程変更の理由」「希望する変更日時はいつなのか」などを漏れなく簡潔に伝えられるようにしましょう。また、「お世話になっております」といった挨拶文の後に、こちらの都合で相手に迷惑をかけるため、挨拶と一緒に「大変申し訳ございませんが」「大変恐縮ではございますが」など、お詫びの言葉を添えるようにしましょう。ビジネスメールの基本となりますが、誰との何の予定なのかがわかるよう、挨拶文の前に「株式会社の××でございます」と、自分の名前を忘れず記載するのがマナーです。変更日時に関しては「月日 時~時」と時間まで詳細に記載し、3つ以上を目安として複数の候補日時を提示することがマナーです。 <筆者情報>ライター:能美黎子大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行なっている。 ©mayucolor/Adobe Stock ※ 文・能美黎子※ 2023年11月11日配信 仕事がうまくいくようになる ビジネスシーンで正しい言葉遣いやマナーが使えるかどうかで、相手に与える印象が大きく変化します。特にメールは相手の顔が見えない分、表現ひとつで印象が左右されます。正しいマナーを習得し、仕事をスムーズに進めましょう! https://ananweb.jp/anan/528484/ Source: ananweb