映画

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  • 2024.02.02

デビュー5年で朝ドラ・大河に出演!27歳“売れっ子女優”がホラーに挑戦「脳が理解するより先に叫び声が出た」ワケ

 2018年にデビューし、まだ5年ほどのキャリアながら年々存在感を増している、俳優の古川琴音さん(27歳)。  連続テレビ小説『エール』、ベルリン国際映画祭 銀熊賞受賞作『偶然と想像』、大河ドラマ『どうする家康』と、着実 […] Source: 女子SPA!

  • 2024.01.27

山梨で野菜を育てる32歳俳優が気づいた「農業と役者との共通点」過酷な北海道ロケで痛感したことは

 俳優の佇まいには、とても不思議な力がある。例えば、2016年公開の映画『夏美のホタル』の工藤阿須加を観たとき、それを強く感じた。  2024年1月19日から全国公開されている映画『ゴールデンカムイ』でも、彼の佇まいが画 […] Source: 女子SPA!

  • 2024.01.24

「“私たちが見たいフォージャー家”が全部詰まっている」 『SPY×FAMILY』声優陣が語る劇場版の魅力 | ananweb – マガジンハウス

フォージャー家のキャストたちが『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』の魅力を語ってくれました。 ロイド・フォージャー CV 江口拓也楽しさも、ハラハラもたっぷり、“これぞ『SPY×FAMILY』”な映画です。 「普段マンガやアニメを見ない人たちからも、この作品に関しては“見てるよ”と声をかけてもらうことが本当に多いんです。この間も飲み友のおじさんに、“娘が見てるんだよ、役の人と飲んでるって自慢できるんだ”と言われまして。この作品を通じてみんなが話をしたり、つながりを深めてくれるのが嬉しいです」 劇場版の話を聞き、「もう作れるの? 早いな!」と思ったと言う江口拓也さん。 「しかもオリジナル版なので、スタッフも原作の遠藤先生もどれだけ大変なんだ…と。でも同時に、ファンはもちろん、もっと多くの人にこのエンタメを届けたいんだという熱意も感じました。実際、脚本を読ませていただくと、劇場版ならではの挑戦もたくさんあって、その上で、コメディ、シリアスがいいバランスでちりばめられている美しい展開で、まさに“これぞ『SPY×FAMILY』”な約110分。何度観ても飽きないものができたと思います」 家族感も深まった中での劇場版。ロイドにも変化が? 「偽りの中という前提はあるんですが、徐々に、“これ、素なのかも?”と思わせる部分が増えている気もしますね。彼のそんな情緒の色づきは、この劇場版の中でも見られるので、ぜひそのへんを楽しんでほしいです」 映画にちなみ、旅に関して江口さんに聞くと「その前に休日が欲しい…」とのこと。 「本来は旅、好きなんですよ。でもまとまった休みが長らく取れていないので、全然行けていない(笑)。えー、休みが取れたら? 3か月沖縄に住みたい。で、地元の人が集まる居酒屋に行って、名物親父みたいな人と飲み明かしたい。そんな3か月、いいなぁ」 LOID FORGER 並外れた能力を持つ、敵国が恐れるスパイ。西国(ウェスタリス)の情報局の凄腕スパイで、コードネームは〈黄昏(たそがれ)〉。オペレーション〈梟(ストリクス)〉のため、アーニャを養子に迎え、ヨルと偽装結婚をし、仮初めの家族を作る。特技は変装。表の顔は精神科医。 えぐち・たくや 声優。代表作に、『アイドリッシュセブン』の六弥ナギ、『俺物語!!』の剛田猛男、『A3!』の皇天馬、『王様ランキング』のドーマスなど。 アーニャ・フォージャー CV 種﨑敦美私たちが好きなフォージャー家の魅力が、全部詰まった劇場版です。 「劇場版になると聞いたときに思ったのは、“フォージャー家を大きなスクリーンで見られるの、嬉しい、やったぁ!”ということ。それもこれも、“観たい”と思ってくださったファンの方がいるからこそ。本当に嬉しいです。最初に脚本を読んだときは、“私たちが見たいフォージャー家”が全部詰まっている、と思いました。アーニャもテレビシリーズ以上にいろんな感情を経験するんですが、似たような経験が自分にもあったりしたので、どれも“この気持ちわかる”と思いながら演じることができました。彼女の気持ちや行動に関してわからないことがこれまでなかったので、自分で言うのもなんですが、私はアーニャと相性がいいのかもしれません(笑)」 今回は家族旅行でフリジスという地方に出かけ、旅先でアーニャがトラブルを巻き起こし…というストーリー。種﨑敦美さん自身も旅に出るのは好きだそうで、最近は三重県の鳥羽水族館に、自身が演じたキャラクターのモデルになったラッコに会いに行ったそう。 「旅をするときは、なにか目的を持って出かけることが多いです。旅先での経験や、そのときに感じた気持ちなんかも自分の中にストックして、いつか何かの役を演じるとき活かせたらいいな…なんて思います」 家族の楽しい時間はもちろんですが、激しいバトルも見どころの今作。スクリーンで躍動するフォージャー家に、期待が高まる! 「TVアニメのSeason 2では豪華客船でバトルして、映画でもフォージャー家は激しく戦っていたので、もし次に家族でどこかに出かけるなら、ボンドも一緒に温泉でのんびり…とかがいいです。あるいは千葉県でピーナッツを採る、とか(笑)。スペクタクルのない旅行に連れていってあげたいですね」 ANYA FORGER ちちとはは、大好き! 超エスパー能力者の少女。フォージャー家の一人娘で、人の心が読める超能力者。任務のために養子を探しに孤児院に来たロイドと出会い、彼の養子になった。名門のイーデン校に通う。性格は好奇心旺盛で、好物はピーナッツ。口癖は「わくわく」。 たねざき・あつみ 声優。代表作に、『葬送のフリーレン』のフリーレン、『ドラゴンクエストダイの大冒険』のダイなど。ニュース番組『サンデーステーション』のナレーションなども務める。 ヨル・フォージャー CV 早見沙織この作品の魅力が詰まった、豪華なお弁当みたいな映画です。 「最初のシーズンのときから“続きが作られたらいいな”と思っていたので、劇場版になる、しかもオリジナルと聞いたときには大興奮しました。そこから実際に脚本をいただくまで少し時間があったので、ワクワクしていた時間が長かったのをよく覚えています」 強くて美しいが、ちょっと抜けてもいる。そんなヨルを演じる早見沙織さん。劇場版には期待通りの名場面が目白押しだと熱弁。 「フォージャー家のバタバタも、スケール感もスピード感も劇場版ならでは。この作品は、通常のTV版だと15分のお話が2本という感じのことも多いのですが、今回は映画1本分の長さで1つのお話をじっくり描いています。そのボリューム感はここでしか観られない。なんでしょうか、品数が豊富な豪華なお弁当みたいな感じです(笑)」 劇場版の中で、ヨルがちょっとおとぼけなことをしたことにより、その流れでロイドと少し長く喋るシーンがあるそうで、 「その会話を録音しているときに、Season 2まで積み上げてきた家族の信頼関係や、ヨルさんが持つ家族への無意識の愛などを感じることができて、私自身すごく胸が温かくなりました。ぜひそのシーンは観てほしいです」 実はこの取材時、早見さんは『SPY×FAMILY』のイベントで韓国に滞在中! 「韓国に来るのは初めてなのですが、空港から移動するときにバスの車窓から見えた街並みや、一瞬外に出たときに吸った空気、それから街の情報などを伺って、ワクワクが止まらないです(笑)。旅に出て自分が知らない何かに触れるのは、本当に楽しいです。そうそう、旅ってこんなふうにアドレナリンが出るんだった…と思い出し、今まさに幸せを味わっています」 YOR FORGER 優しく天然な「はは」、裏の顔は殺し屋…。偽装結婚をして、ロイドの妻、アーニャの母となった。表の顔は市役所の事務職員で、殺し屋という裏の顔を持つ。コードネームは〈いばら姫〉。優しく温和な性格だが酒癖が悪い。料理の腕は壊滅的、でもきれい好きで掃除は得意。 はやみ・さおり 声優、アーティスト。代表作に『ONE PIECE』のヤマト、『鬼滅の刃』の胡蝶しのぶ、『うる星やつら』のおユキ。洋画『ローマの休日』〈新吹替版〉のアン王女など。アルバム『白と花束』(ワーナー)が発売中。 ボンド・フォージャー CV 松田健一郎大冒険するアーニャに寄り添い、見守るボンドがかわいいです。 作品に品格を与える渋いナレーションに加え、犬のボンドの声も演じているのが松田健一郎さん。なんと松田さん、これまでに少なくとも4頭の犬を演じてきたそう。 「1頭目のときは、別の役でスタジオにいたときにたまたま演じただけだったんです。ボンドに関しては、ナレーションのトレーラーの録音のときに“実はこの作品、犬がいまして…”と声をかけていただき、もともと作品のファンでボンドの存在も知っていた僕としては“ぜひ!”と快諾。犬の鳴き声に感情を乗せるのは役者としてはとても楽しい作業なのですが、アフレコの際、他の役者さんが一生懸命喋っているのに、ボンドは“ボフッ”一言で終わったりするので、僕だけ楽させてもらってすみません…と思っています(笑)」 TVアニメSeason 1の時点で相当反響が大きかったため、当時から“劇場版が作られるのではないかな”と思っていた、とのこと。 「でもこんなに早くそうなるとは…。TVシリーズがあるアニメにとっての劇場版は、ファンの皆さんへのお礼みたいなものですよね。劇場版の中でも、ボンドはアーニャにピッタリ寄り添って彼女の冒険を見守っていますので、そんなふたりを楽しんでいただけたら」 松田さんにも、旅について、ご自身の願望を聞いてみると 「インドア派なので、そんなにしょっちゅう出かけるほうではないのですが、強いて言えば温泉は好きです。少し前にアルパカ牧場に出かけて、その帰りに温泉に寄ったことがあったのですが、そこで湯上がりに飲んだビールがものすごく旨かった! なので休みが取れたら、寒いところの温泉に行ってビールが飲みたいなぁ。でもうちに猫がいるので、泊まらず日帰りで帰ってきます(笑)」 BOND FORGER 未来予知ができる犬、アーニャの相棒!テロリストたちとの騒動の中でアーニャと出会い、フォージャー家に加わった犬。未来予知の能力を持っており、年齢不詳だが大人の貫禄が漂う。名前の由来はアーニャの好きなアニメの主人公「ボンドマン」を彷彿とさせたことから。 まつだ・けんいちろう 声優、ナレーター。代表作に、『ヴィンランド・サガ』のトールズ、『ブラッククローバー』のゴードン、ナレーションなど。海外ドラマや海外アニメの吹き替えも務める。 『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』 オペレーション〈梟〉担当変更の指令がロイドに下った。同時にアーニャが通うイーデン校で、優勝者に〈星(ステラ)〉が授与される調理実習が実施されることに。ロイドは任務継続を交渉するために、審査員長の好物・フリジス地方の伝統菓子《メレメレ》作りをアーニャに提案。一家はフリジスに家族旅行することに。道中、アーニャが重大な秘密が隠されたチョコレートを飲み込んでしまい…。原作・監修・キャラクターデザイン原案/遠藤達哉 監督/片桐崇 脚本/大河内一楼 大ヒット上映中。 ※『anan』2024年1月24日号より。©2023「劇場版 SPY×FAMILY」製作委員会 ©遠藤達哉/集英社 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/527825/ Source: ananweb

  • 2024.01.23

『SPY×FAMILY』劇場版監督「観るたびに新しい発見があると思う」 制作秘話を明かす | ananweb – マガジンハウス

TVアニメのSeason 1から助監督として関わってきた片桐崇さんにとって、『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』は初監督作品。人気シリーズの劇場版を任されたことは、一体どんな経験だったのか。作品完成直後に、お話を伺いました。 プレッシャーだらけの初監督作、「相当頑張らねば…」と覚悟。 TVシリーズの助監督を経て、今回劇場版では監督に抜擢された、片桐崇さん。原作もTVアニメも大ヒットという作品を任せたい、と言われたときには、一体どんな思いがよぎったのでしょうか。 「劇場版を作るという話は、構想としては実はけっこう前からあったので、ある日突然“やってくれ!”と言われたわけではないんです。そんな頃から、“もしかしたら、メインでやってもらうかも…”みたいな感じでの予告があったので、心の準備にはけっこう時間をかけることができた気がします。とはいえ、TVシリーズの反響は日ごとに大きくなり、結果的に人気もとても大きくなりました。ということは、劇場版への世間からの期待も相当大きくなるだろうな…というのを予想できるわけで、これは相当頑張らねば…と思いましたね」 人気の作品で、しかも初監督。今回のインタビューの中で、片桐さんの口からは、“プレッシャーが大きかった”という言葉が何度も出たのが印象的だった。 「そうですね、本当に。正直言うと、プレッシャーしかなかったです(笑)。しかもスタッフの中で僕は一番若手だったので、他の方より経験も乏しいわけです。TVシリーズのときは助監督で、監督から指示を受け、それを形にするために動く、という立場だったのが、劇場版ではその指揮系統が逆になった。まずはそれがとても難しかったです。とはいえ、シナリオが完成したとき、その内容に手ごたえを感じて、“自分はこれから、こんなすごい作品に携われるんだ…!!”という喜びがとにかく大きかった。これを映像化できれば絶対いいものは作れる、と思えたので、それを支えに頑張りました(笑)」 アニメーション作品は非常に細かい分業から成り立っており、特に劇場版となると、作画スタッフだけでも何百人も関わっているそう。絵コンテや設定資料といった、その作品の「取扱説明書」を作り、上がってきたものが説明書どおりになっているかを確認するのが、アニメーション作品における監督の仕事、と片桐さん。 「この作品を監督する上でまず自分が一番に考えたのは、TVシリーズと同じ品質のものを作る、ということ。ファンの皆さんも、おそらくTVシリーズの延長として劇場版を観に来ると思ったので、まずは古橋一浩監督が作った“TVアニメの『SPY×FAMILY』”のルックを大きく変えないように心がけました」 作品に関わるスタッフの思いをすくい上げられる監督でありたい。 今回の劇場版が今までと大きく違うところは、ストーリーがオリジナルであること。原作者である遠藤達哉先生が監修に入っているものの、脚本は大河内一楼さん執筆の完全オリジナル。オリジナルゆえの難しさもあったようで…。 「漫画があれば、そこに載っている絵を指針にしてやっていけばいいのですが、オリジナル脚本なので、原作の絵はないわけです。でも逆に言えば、絵がないからこそ考える余白があるともいえるわけで、自由な発想でアイデアを出していける。アニメーターさんがいろいろと工夫をして絵を描いてくれたので、それを見るのが監督としてはとても刺激的でした。特にアクションシーンを担当してくださった方のフィニッシュワークを見たときには、“ものすごい作品ができた…”という感動がありましたね」 一方で、スタッフみんながこの作品を愛しているがゆえに起こる問題もあったようで…。 「みんながこの作品のファンだからこそ、“私が思うアーニャはこう”というのを皆さんそれぞれが持っていて、それぞれの愛が良い意味で重い(笑)。皆さんが愛を込めて作った断片を集約し、そこから何を選び、どうまとめるのかを判断するのが監督の仕事なのですが、それが本当に難しかった。愛が大きすぎても“『SPY×FAMILY』らしさ”を超えてしまうことになるので、そのへんのコントロールをかなり意識はしながら作っていたと思います」 片桐さんの言葉の端々に、一緒に仕事をするスタッフへの気遣いと感謝が溢れていたことがとても印象的。 「アニメーションは作品ごとにスタッフが集まりチームが作られるわけで、毎回のスタッフィングごとに“その作品にとっての大事なこと”は異なります。僕は、監督として譲れない何かを持つ、ということよりも、チームに集まったスタッフが何をしたいのかをすくい上げ、それを実現しやすい環境を作ることが大事だと思っていて。作品が出来上がったとき、ファンの方に楽しんでもらいたいのはもちろんですが、同時に作り手たちにとって手ごたえがあるものを目指したい。そういう作品作りができたらいいな、と思います」 ようやく完成した初監督作品。ファンの方には、何度でも劇場に足を運んでほしい、と片桐さん。 「たくさん伏線が張られているので、観るたびに、新しい発見があると思う。ストーリー展開も素晴らしいですし、キャラクターの表情も本当に豊か。大きなスクリーンで、フォージャー家の活躍をぜひ楽しんでください」 かたぎり・たかし アニメーション監督。WIT STUDIO所属。これまでに関わった作品は、『Hello WeGo!』『グレートプリテンダー』『バブル』など。 『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』 オペレーション〈梟〉担当変更の指令がロイドに下った。同時にアーニャが通うイーデン校で、優勝者に〈星(ステラ)〉が授与される調理実習が実施されることに。ロイドは任務継続を交渉するために、審査員長の好物・フリジス地方の伝統菓子《メレメレ》作りをアーニャに提案。一家はフリジスに家族旅行することに。道中、アーニャが重大な秘密が隠されたチョコレートを飲み込んでしまい…。原作・監修・キャラクターデザイン原案/遠藤達哉 監督/片桐崇 脚本/大河内一楼 大ヒット上映中。 ※『anan』2024年1月24日号より。©2023「劇場版 SPY×FAMILY」製作委員会 ©遠藤達哉/集英社 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/527724/ Source: ananweb

  • 2024.01.16

天才子役(15歳)が声変わりを迎えて新たなフェーズに。芸歴が育んだ“特別な才能”とは

 アニメーションの世界は一見、現実とはほど遠いように感じる。でも実は、現実よりもずっとリアルな世界が広がっている。  そんなことを考えさせる映画『屋根裏のラジャー』が、2023年12月15日から全国公開されている。主演声 […] Source: 女子SPA!

  • 2024.01.13

宇垣美里が独裁国家・北朝鮮に「底知れぬ怒りが湧いた」理由。“見つかれば死”命がけの脱北家族の声とは

 元TBSアナウンサーの宇垣美里さん。大のアニメ好きで知られていますが、映画愛が深い一面も。  そんな宇垣さんが映画『ビヨンド・ユートピア 脱北』についての思いを綴ります。 ●作品あらすじ:北朝鮮から脱北する一家の過酷な […] Source: 女子SPA!

  • 2024.01.04

眞島秀和「人生を逆算するようになってからのほうが楽しい」心境の変化を明かす – 写真・園山友基(眞島秀和) | ananweb – マガジンハウス

2021年の『春原さんのうた』でマルセイユ国際映画祭のグランプリを含む3冠を獲得するなど、国内外で高く評価されている杉田協士監督。昨年の東京国際映画祭でも注目を集めた最新作『彼方のうた』が、まもなく公開を迎えます。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。 眞島秀和さん 【映画、ときどき私】 vol. 630 映画やドラマ、舞台などで幅広い活躍を見せ、今年も主演ドラマ「#居酒屋新幹線2」や「おっさんずラブ-リターンズ-」といった話題作への出演が控えている眞島さん。劇中では、主人公の春と過去にある関わりがあった剛を演じています。そこで、現場の様子や年齢を重ねていくなかで感じる心境の変化、癒しの時間に欠かせない存在などについて語っていただきました。 ―杉田監督とは、以前からお付き合いがあったそうですが、今回ご一緒されてみていかがでしたか? 眞島さん 杉田さんとはお互いに20代の頃から一緒に映画作りをしてきましたが、杉田さんの現場はほかで味わうことのないような穏やかで優しい時間がつねに流れている印象。いつ始まったかもわからないようなとても不思議な雰囲気なので、撮影に参加した感覚もないくらいです。 しばらく会えていなかった時期もあったので初日は驚きもありましたが、久々に再会したときに「こういう作品を作るところに杉田さんはたどり着いたんだな」と感慨深い気持ちにもなりました。 昔を思い出してノスタルジックな気持ちになった ―ということは、役作りもこれまでとは違う部分もあったのでしょうか。 眞島さん 僕はもともとたくさん準備していくタイプの役者ではありませんが、今回はいつも以上に「撮影現場に行くんだ」という意識をなるべく持たないほうがいいかなと。特に、普段お芝居をされていない方々にもご協力いただいて撮影した作品だったので、スッとお邪魔するような感じで行くようにしていました。 ―なるほど。そのなかでも印象に残っていることはありますか? 眞島さん 実は、撮影場所がたまたま僕が若い頃によく行っていた場所の連続だったので、それはすごい偶然でしたね。役者を目指し始めたばかりで何も進まないもどかしい時間を過ごしていた街の景色のなかにいるのは不思議でしたし、ノスタルジックな気持ちにもなりました。 ―本作では、悲しみを抱えている人同士が支え合っていく姿が描かれていますが、ご自身にもそういう経験や転機となった出会いなどはありますか? 眞島さん 人生ってそういう出来事の連続じゃないかなと思います。作品でいうならドラマ「海峡」や「なぜ君は絶望と闘えたのか」のように、自分ができるすべてを出し尽くせるような作品に節目節目で出会えていることも本当にありがたいことです。 「人生は夕方が一番いい」という言葉の意味がわかった ―今年で俳優デビューから25年を迎えましたが、心境の変化などはありますか? 眞島さん 「現場であと何回こういう喜びが味わえるのかな」とか、「両親や友達にあと何回会えるんだろう」とか、そういう感覚が強くなってきたような気がしています。 これが年を重ねていくうえで起きる変化のひとつなのかなとも思いますが、そのおかげでいまは瞬間瞬間がこれまで以上に愛おしく感じるようになりました。最近は大したことじゃなくても楽しめるようになってきたので、景色も前よりきれいに見えるんですよね。これってすごく素敵なことだなと思っています。 ―それは47歳になったいまだからこそわかることであって、20代や30代の頃には気付けなかったと。 眞島さん そうですね。そういう思いが顕著になってきたこともあって、前に朗読を担当した小説「日の名残り」のなかに出てくる「人生は夕方が一番いい」というセリフの意味もちょっとだけわかってきました。いろんなことを逆算するようになってからのほうが楽しくなってきたので、これからも目の前のことを一つ一つしっかりとやりつつ、より密度の濃いものにしていきたいなと考えています。 愛犬との散歩の時間が何よりも癒し ―お忙しいなかで、日々の癒しとなっている時間はどんなときですか? 眞島さん それは、仕事が終わって家に帰ってきてから行く愛犬との散歩の時間です。特にハードルの高い作品のときは本当に助けられているので、毎日「長生きしてくれ」と懇願しています(笑)。少し前に、ギネス世界記録で世界最高齢だったワンちゃんが31歳で亡くなったニュースを見て、「そこを目指そうね」って話しているところです。最近はほかにハマっていることもまったくなく、ワンちゃん一筋ですね(笑)。 ―そんなふうに、仕事を忘れられるような時間は大事ですよね。 眞島さん あと、お散歩をしていると季節の移り変わりや近所のいろんな変化にも気付けるのがいいなと。この前も、家の近くに交番ができたので、おまわりさんにうちの子を紹介してきました。 ―おまわりさんにワンちゃんを紹介されたんですか!? 相手は眞島さんだと気が付いていたのでしょうか…。 眞島さん いや、それはないですね。ちなみに、なぜ紹介したかというと、うちの子は光る首輪をつけているんですけど、おまわりさんたちが「あの光っているのは何だ!」みたいな感じで警戒して立ち上がっているのが見えたんですよ(笑)。なので、「この色はうちの子ですよ」というのを知ってもらおうと思って、紹介しました。 仕事で適当にやってきたことはひとつもない ―お仕事とワンちゃん以外に、いま興味を持っていることや挑戦してみたいことはありますか? 眞島さん バイトしたいなと思うことはありますね(笑)。 ―それは意外ですが、どんなバイトをしてみたいですか? 眞島さん バーのカウンターに立ってみたりとか、飲食業がいいなと思いますね。活気のあるお店の前を通ると、威勢よく声を出しながら働いてみたいなと考えることがよくあるので。 ―眞島さんがいたら驚きですが、楽しそうですね。では、ご自身が仕事を続けるなかで貫いてきたことがあれば、教えてください。 眞島さん 特にそういうものはないですが、何に対しても本当に一生懸命やってきたつもりなので、適当にやってきたことはひとつもないはずです。それくらいじゃないかなと思います。 「いまが大変でも年月がたてば大丈夫」と伝えたい ―「色気がすごい俳優ランキング」で1位に輝くなど、近年はそういう観点で注目されることも増えているようですが、ご自分ではこの状況をどのように受け止めていますか? 眞島さん 「そう見える人もいるんだな。ふーん…」くらいの感じですね(笑)。でも、僕らの仕事というのは、作品としてのエンターテインメントを提供するだけでなく、客観的にどう見えるかを楽しんでもらうのもひとつですからね。なので、みなさんにとってそれが楽しいことに繋がっていればいいなと思っています。 ―それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。 眞島さん 女性だけでなく、男性にも言えることですが、20代から30代にかけては1つのターニングポイントみたいなところがあるかもしれません。でも、いま抱えている悩みや将来に対する不安というのは、ある程度年月がたったら、全然大したことじゃなかったなと思うことがほとんどです。 僕にもそういう時期がありましたが、一生懸命やっているだけで何とかなりましたから。もし、プライベートで悩みがあるのなら、仕事をがんばっていればいつの間にか時間が過ぎて気にならなくなるので、「いまが大変でも大丈夫ですよ」というのを伝えたいです。 インタビューを終えてみて…。 大人の色気を漂わせつつ、落ち着いた雰囲気で一つ一つ丁寧に答えてくださる眞島さん。なかでも、仕事に対する真剣な表情と目尻を下げて愛犬について話されるときのギャップがとても素敵でした。本作では、眞島さんならではの存在感を放つ佇まいが印象的なので、ぜひスクリーンでご覧ください。 内に秘めた悲しみにそっと寄り添う 多くの言葉で語ることなく、観る者の心に訴えかける本作。杉田監督ならではの余白と余韻が生み出す、温かくて不思議な世界観に包み込まれる1本です。 写真・園山友基(眞島秀和) 取材、文・志村昌美 ストーリー 駅前のベンチに座っていた雪子に、書店員の春は道を尋ねるふりをして声をかける。春は雪子の顔に見える悲しみを見過ごせずにいたのだ。またあるときは、剛の後をつけている春。剛の様子を確かめる日々を過ごしていた。 実は、春が子どもだった頃、街中で見かけた雪子や剛に声をかけた過去があったのだ。春の行動に気づいていた剛が春の職場を訪れ、春自身がふたたび雪子に声をかけたことで、それぞれの関係が動き出す。そして春は2人と過ごすうちに、自分自身が抱えている母親への思いと悲しみの気持ちに向き合っていくことに…。 引き込まれる予告編はこちら! 作品情報 『彼方のうた』1月5日(金)よりポレポレ東中野、渋谷シネクイント、池袋シネマ・ロサほか全国順次公開配給:イハフィルムズ (C)2023 Nekojarashi Inc. 写真・園山友基(眞島秀和) https://ananweb.jp/anew/523607/ Source: ananweb

  • 2023.12.23

古川琴音「後味が悪い不気味さが、他ではあまり感じたことがないものだった」 ホラー初出演 | ananweb – マガジンハウス

いま注目を集める俳優の一人、古川琴音さんが、『みなに幸あれ』でホラー映画に初出演。今作でタッグを組んだ下津優太監督と、作品の魅力や演技のことなど語り合いました。 映画『みなに幸あれ』が切り拓く新しいJホラーの世界。 ――下津監督は、今作『みなに幸あれ』が商業映画監督デビュー作です。なぜホラーというジャンルを選ばれたのでしょうか。 下津:そもそもになりますが、KADOKAWAが主催する日本ホラー映画大賞に今作の前身となる短編作品を応募したところ大賞をいただき、その副賞として長編化することに。コンペがあったのが大きいですが、日本のホラー映画というと、清水崇監督と中田秀夫監督というツートップの方々がいて。また、ホラーは言葉がなくても伝わるので、一番世界に出ていきやすいといわれているジャンルでもあり。お二人を超えること、そして世界でお仕事ができることを目指した、という感じです。 ――古川さんはホラー初出演です。 古川:割とホラー映画を観ていて、結構好きなんだなと思っていたので、本当に楽しみにしていました。台本を読むと楽しみな気持ちが増幅(笑)。後味が悪い不気味さが、他ではあまり感じたことがないもので、なんか新しいなと。根底にある“誰かの不幸の上に、誰かの幸せは成り立っている”というテーマも、現実と少しリンクしていて、いろいろ考えさせられました。 下津:始まりは「地球上感情保存の法則」という都市伝説で。この世の家畜や動物などを殺すことで地球上に負の感情がたまり、それにより人間は負の行動を起こしてしまう。幸せな人と不幸な人の数を足すと0になるという内容ですが、もし本当ならば、意図的に不幸な人を作り出せば幸せを得ることができる、という設定のもとに作りました。古川さんがおっしゃったように、映画を観ていると、“こいつら気持ち悪い”って思うけど、ふと立ち止まって考え直すと、僕たちもこういうふうに生きてるかもしれないなと思うはず。 古川:自分ごととしてとらえられる、身近な怖さですよね。 下津:動物を食べるのをやめろというわけではなく、辛い現実を受け入れていくことの大切さがテーマです。たとえばいじめは悲しいし絶対にダメなことだけど、残念ながら、なかなかなくならない。「いじめは存在してはいけない」という理想を掲げすぎたために、いじめが隠蔽されることがあると思っていて。辛い現実が存在することをきちんと受け入れた上で理想を描き続けることが大事だなと。 ――完成した作品を観た感想を教えてください。 古川:台本を読んだ時は怖いと思ったけど、映像で見ると、こんなにめちゃくちゃでカオスな映画だったんだ、と。楽しかったです。 下津:気持ち悪い映画ですね。後味が悪そうで、やっぱり悪い(笑)。 ――演じる上で大事にされたことは何ですか? 古川:監督がフレッシュな反応を大切にされているように感じて。リハーサルをあまり重ねず、サプライズ的な演出もたくさんありました。部屋の一角を隠した布をめくるシーンがあるんですけど、めくったところに何があるのかを本番まで見せてもらえなかったり…。お芝居をする時は、相手の反応を受けてから自分の反応を出すので基本、少しラグがあるんですけど、めくった瞬間に叫び声が何より最初に出て。あ、これが自然な反応なんだとびっくりしました。何か気になった時に質問をすることはあったんですけど、「わからないまんまやってください」と言われたのが、印象に残っています。 下津:本当に古川さんだからできたことです。今回は時間がなく、ほとんどがワンシーンワンテイクで進めていって。だから、感覚的な部分を共有できていたのは大きかった。自分のビジョンを持って現場に入られて、これこれ! と思う演技を毎回してくださるんです。変な言い方ですけど、これが本物の俳優なんだなと感じました。 古川:よかったです…! 私は監督の長編1作目に出られたことがよかったなと思っています。多分、監督は、いろいろ実験をしながら撮影していたと思うんです。きっと、これから作品を撮っていくにつれて、いろいろな制約がかかり、できなくなることもあると思うので、貴重な体験をさせてもらえたなと。大変なこともあったんですけど、すごく楽しかったです。 ――キャスティングはどうされたんですか? 下津:ほとんど、撮影をした福岡県在住のキャストさんでやらせていただいて。おばあちゃん役の方は、本当に演技初挑戦というくらいだったんです。素人感って一番難しくて、なかなか出せないものですから、そこを生かしながらやっていきました。 古川:「こんな感じでいいのかしらね」っておっしゃっていて。 下津:ははは。 古川:でも、そのよくわかっていなさも不気味で。セリフで怖がらせようとか、何の邪心もなくて、すごくいいなって思いました。各々の自由なタイミングでセリフを言っていて、なんなら、「あ、次、私だっけ」みたいなこともあって(笑)。それゆえに生まれる微妙なバランスみたいなものが不気味さに繋がると思ったので、私もお芝居をしないようにしようと思っていました。と言いつつも、物語を引っ張っていくのは主人公の自分なので、ある程度の感情の運びというのは考えてくるんですけど。現場では自分のイメージを超えてくるものがたくさんあったので、結果的に、ほとんど何も考えずにやっています。 ――普段は演技経験の豊富な役者さんとの共演がほとんどだと思いますが、やはり違うものですか? 古川:いつもは自然にお互いの呼吸を合わせていたりと無意識のコミュニケーションをしているんですけど、そうしたテンポを超えた何かを出せるのが、経験がない方の強みなんだと感じました。 下津:結果的にうまく転んでよかったなと思います。 『みなに幸あれ』 看護学生の孫(古川琴音)は、ひょんなことから田舎に住む祖父母のもとへ。はじめは家族水いらずで楽しく過ごすも、家に“何か”がいることに気づき、追い込まれていく。“誰かの不幸の上に、誰かの幸せは成り立っている”というテーマが根底に流れる作品。「日本ホラー映画大賞」大賞受賞作品の映画化第1弾。清水崇監督が総合プロデュースを担当。2024年1月19日から全国の劇場で公開される。 ふるかわ・ことね 1996年10月25日生まれ、神奈川県出身。2018年デビュー。NHK特集ドラマ『アイドル』や、NHK大河ドラマ『どうする家康』、映画『偶然と想像』『スクロール』など、数々の作品に出演して話題を呼んでいる。ぼたんを演じる『幽遊白書』(Netflix)が現在配信中。出演映画『言えない秘密』が2024年夏に公開される。 ドレス¥96,800(3.1 Phillip Lim/3.1 フィリップ リム ジャパン customercare@31philliplim.co.jp) ネックレス、ショート¥74,800 ロング¥100,100(共にe.m./イー・エム アオヤマ TEL:03・6712・6797) しもつ・ゆうた 1990年11月9日生まれ、福岡県出身。CMやMVの企画・監督をする傍ら、映画の制作を行う。これまでに「ショートホラーフィルムチャレンジ」大賞、「第1回YouTubeホラー映画祭」特別賞など、コンペティションでの受賞歴多数。『みなに幸あれ』は上海国際映画祭をはじめ、さまざまな国際映画祭に出品されている。 ※『anan』2023年12月27日号より。写真・内田紘倫(The VOICE) スタイリスト・伊藤信子 ヘア&メイク・伏屋陽子(ESPER) インタビュー、文・重信 綾 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/523332/ Source: ananweb

  • 2023.12.22

松本穂香が感動した「極上のホラー映画」強烈なグロテスク表現に思わず声が漏れる…

 数々の映画やドラマに出演している、若手注目株の女優・松本穂香さん。大の映画好きでもあるという松本さんが、『ミッドサマー』など衝撃作をリリースしてきた新進気鋭の制作スタジオ「A24」による最新作『TALK TO ME/ト […] Source: 女子SPA!

  • 2023.12.15

仲間由紀恵「子どもたちのケンカは事情聴取して検証する」育児トラブルの解決法 – 写真・幸喜ひかり(仲間由紀恵) | ananweb – マガジンハウス

キャラクターのかわいさとストーリーのおもしろさから、子どもたちに大人気のアニメシリーズ「パウ・パトロール」。主人公の少年ケントと個性豊かな子犬たちが、街で起こるさまざまなトラブルをパウっと解決していく様子が描かれています。そこで、まもなく公開を迎える劇場版最新作『パウ・パトロール ザ・マイティ・ムービー』の魅力について、こちらの方にお話をうかがってきました。 仲間由紀恵さん 【映画、ときどき私】 vol. 624 アドベンチャー・シティに落ちてきたまほうの隕石から手に入れた“マイティパワー”を巡る大騒動が繰り広げられている本作。仲間さんは、日本語吹替版でパウ・パトロールたちの“最大の敵”となる科学者ヴィクトリアの声を演じています。今回は、声優としてのおもしろさや母親になってから変化したこと、そして育児での悩みを解決する方法などについて語っていただきました。 ―まずは、オファーがあったときのお気持ちからお聞かせください。 仲間さん 子どもたちが好きな作品ということもあり、以前から一緒に観ていたので、まずは素直にうれしかったです。観たいと何回もお願いされるくらいお気に入りで、大人が笑わないような意外なところでいろんな反応をしてくれるので、私も楽しんでいます。 ―ということは、出演が決まってお子さんたちも喜ばれたのではないでしょうか。 仲間さん まだ小さいので、私の仕事のことはよくわかっていないんじゃないかなと思います。声を聞いて気が付いてくれればいいですけど、いつもとは違うだけにどういうふうに受け取るのかは私も楽しみですね。ちなみに、子どもたちは映画館に行ったことがなく、この作品が映画館デビューになる予定なので、そういう意味でも期待しています。 物事をスピーディーかつ的確に終わらせる力がほしい ―まさかの悪役なので驚かれるかもしれませんが、今回はこの役をどのように演じようと思って挑まれましたか? 仲間さん 事前に自分のなかで何度もイメージしていきましたが、現場でやってみないとわからないこともたくさんありました。でも、とても自由にやらせていただいたので、楽しく挑戦できてよかったです。普段のお芝居では出さないような声を出したり、現実世界で自分ができないようなことを疑似体験できたりするのがおもしろかったですね。 キャラクターとしては、自分の力を周りに認めてもらいたいという欲望が強い女性だと思いました。ただ、そうなってしまうまでには、自分のがんばりを誰も見てくれなかった過去があったはずなので、そこがヴィクトリアの憎めないところかなと。根本には彼女の切実な思いがあると感じました。 ―もし自分もマイティパワーを得られるとしたら、いまはどんな力がほしいですか? 仲間さん ほしいパワーはいっぱいありますが、物事をスピーディーかつ的確に終わらせることができる力や速さがあったらいいですね。最近は1日があっという間に過ぎてしまいますが、仕事にも育児にも、もう少し時間がほしいです。 子育ては解決したのかわからないことが多い ―毎日お忙しいと思いますが、時間を作るために工夫されていることなどがあれば教えてください。 仲間さん 私もできるのであればもっと時短をしたいなと思ってはいるのですが、あまりアイデアが豊富なほうではなくて…。ただ、仕事に関しては、事前に準備をしておかないと間に合わないので、前日の夜にがんばっています。とはいえ、日常生活に関しての準備をつねにするのは、なかなか難しいですよね。それできたら素晴らしいですが、私も「毎日はできません!」と思っています(笑)。 ―みなさん同じ気持ちではないでしょうか。では、子育てのトラブルなどはどのように解決していますか? 仲間さん 子育てに関しては、解決したのかわからないことのほうが多いので、「あれでよかったのかな?」と思うことばかりです。特にうちは双子ということもあって、仲よく遊んでくれるいっぽうで、ケンカも多いですからね…。以前は、喧嘩両成敗みたいなやり方をしていましたが、彼らもそれではだんだん納得しなくなってきたのかなと感じることも。 なので、最近はまず1人ずつに事情聴取をして、ケンカについて検証するようになりました(笑)。どちらがいいとか悪いとかを言わず、とりあえずどういうふうに感じていたのかについて一回話を聞くようにしています。大人も一緒かもしれませんが、共感をしてあげることによって、腑に落ちることってありますからね。 母親になって物事を広くとらえられるようになった ―なるほど。事情聴取には俳優としてのご経験も生かされているのかもしれませんね。 仲間さん どうなんでしょうか(笑)。なかなかうまくいかないので、役に立っている気はしないですが、思い通りにいかないことも楽しいと考えるようにしています。とはいえ、「人を思いやる気持ちを持ってほしい」とか「共感力を身に付けてほしい」とかこちらが伝えたい大事なことがまったく伝わらない時期に入ってしまったので、返ってくる反応に驚く毎日です(笑)。 ―ということは、仲間さんでも心が折れそうになるときもあると。 仲間さん ありますよ! 膝がガクンとすることなんてしょっちゅうですから(笑)。でも、ずっと言い続けていれば、きっとどこかには残ってくれるのではないかなと。ガックリしながらではありますが、いつか自覚してくれるときがくればいいなと思っているので、これからも伝え続けていきます。 ―母親になったことで、ご自身でも変わったなと思うことはありますか? 仲間さん 当たり前のことができないとか、計画通りにいかないことが多いので、何が起きてもいいように物事を広くとらえられるようになったところはあるように感じています。あとは、人に対しての見方も、より柔軟になったのかなと。以前なら「こういうタイプの人かな?」と先に決めつけてしまうこともありましたが、話してみないとわからないですし、イメージ通りではないこともあると考えるようになりました。 諦めない気持ちはこれからも忘れたくない ―そのなかで、仕事に対しての向き合い方にも変化はあったのではないでしょうか。 仲間さん そうですね。仕事については、対応できる時間が限られてきたこともあって、より集中できるようになりました。あとは、客観的にも見られるようになったぶん、視野が広がった気がしています。 ―仕事や育児に追われるなかで、幸せを感じる瞬間といえば? 仲間さん それは、家族みんなで食卓につけたときですね。毎日食事の時間に合わせて準備するのも、プレッシャーのかかる仕事ではありますが、家族が集まれる時間を持てるとやっぱり楽しいなと感じます。 ―素敵ですね。また、本作ではパウ・パトロールの一員であるスカイが自分の弱さを克服して奮闘する姿が描かれていますが、仲間さんは悩みを抱えたときはどのようにして乗り越えていますか? 仲間さん 私は昔から自信過剰なタイプではないので、毎回仕事のあとは不安になったり、反省したりしながらゴールに向かっているほうです。作品によって役柄が違うので、そのたびに悩みも変わりますが、そういうなかでも意識しているのは、自分なりの答えをちゃんと導きだすこと。そして、それを現場で披露する勇気を持つようにしています。1歩踏み出してもできないことはありますが、1歩踏み出したことでできるようになることもありますから。 そうやって毎回いろんなことに少しずつ挑んでいる感じなので、スカイが諦めずに前に向かって突き進む姿には、私も感動しました。物事をより良くするためにも、諦めない気持ちはこれからも忘れないようにしたいですね。そのためには準備も必要ですが、「前にできなかったことがちょっとだけできるようになった」という成功体験を積み重ねることが大事だと思っています。 もっと自信を持ってもらえたらいいなと思う ―それでは最後に、ananweb読者にメッセージをお願いします。 仲間さん 20代や30代の頃というのは、社会のなかで緊張しながら仕事を覚えたり、経験を積んだりする時期だと思います。だからこそ、必死になりすぎて周りが見れなくなってしまうときや自信をなくしてしまうときもあるかもしれません。でも、仕事を離れて個人になったときは、もっと自信を持ってもらえたらいいなと感じています。 あと、これは私が育児をしていておもしろいなと思ったことですが、最初は人見知りだった子どもたちが挨拶をできるようになってから変わりました。これは大人にも言えることなので、進んで挨拶をしたり、自分から声をかけたりできるようになるだけでも人間関係はかなり違ってくるのかなと。そんな小さいことでも「今日はできた!」と考えるだけで気持ちも変わるはずですからね。すでにみなさんがんばっていらっしゃると思いますが、ぜひそのまま行ってほしいです。 インタビューを終えてみて…。 仕事と育児のなかで感じている悩みもオープンに明かしてくださり、自然体で飾らない姿が魅力的な仲間さん。お子さんたちとのエピソードをはじめ、お話のおもしろさにも引き込まれました。本作では、ご自身の声を生かしつつキャラクターと見事に融合し、ヴィクトリアの存在感を際立たせています。ぜひ、普段のイメージとは違う仲間さんの悪役っぷりをお楽しみください。 どんなトラブルにも負けない強さを学ぶ! 誰もが悩みやコンプレックスを抱えながら生きるなか、大事なのは自分を信じる勇気を持つことだと教えてくれるパウ・パトロールたち。「パウっと解決!パウフェクト!」の合言葉を胸に、子どもも大人も新たな冒険に向かって走り出したい気持ちが高まるはずです。 写真・幸喜ひかり(仲間由紀恵) 取材、文・志村昌美 ストーリー ある日、大都市アドベンチャー・シティにマイティ座流星群のなかにあった隕石が落ちてきた。その隕石によってパウ・パトロールたちは新しいマイティパワーを手に入れ、最強の子犬「マイティ・パウ・パトロール」に大変身する。 ところが、宿敵のライバール市長が“最強のトラブルメーカー”と言われるマッドサイエンティストのヴィクトリアと手を組み、彼らのマイティパワーを奪おうと悪だくみを企てていた。この大ピンチをリーダーのケントとパウ・パトロールたちは、マイティパワーで解決できるのか!? ワクワクする予告編はこちら! 作品情報 『パウ・パトロール ザ・マイティ・ムービー』12月15日(金)全国公開配給:東和ピクチャーズ (C)2023 Paramount Pictures. All rights reserved. 写真・幸喜ひかり(仲間由紀恵) https://ananweb.jp/anew/521060/ Source: ananweb

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