月経

  • 2024.03.08

クリーム、菓子パン大好き…「おりもののニオイが気になる人」の特徴と対策 – 文・大久保愛 | ananweb – マガジンハウス

女性のデリケートゾーンの悩みには様々なものがありますが、「おりもの」もそのひとつ。量や色、ニオイなどに変化を感じると不安ですよね。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、おりもののニオイが気になる人のための食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます! 私のおりもの、もしかしてにおってる…? 【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 256 2020年ころから、フェムケアやフェムテックという考え方が急速に広まってきましたよね。女性の社会進出が進むなか、男性に比べ女性は妊娠、出産、更年期などのライフステージに合わせて、様々な女性特有の不調に悩まされることになります。また、毎月訪れる月経時には、PMSや月経痛、排卵痛、不正出血、月経過多、おりものの異常などの不快症状を感じ、ひと月の中でも調子のよい時期がほとんどないという方も多いです。 こういった背景から、吸水ショーツやおりものの異常を軽減するアプリケータやデリケートゾーン用の保湿オイル、オンラインピル処方、卵子凍結サービスなど、幅広く女性の活動を支える商品やサービスが次々と登場しています。日々進化するテクノロジーに頼ることは、もちろん必要ですが、自分で解決できる問題も中にはあるかもしれません。 女性の体は、ホルモンバランスに日々翻弄されていますが、そんな中でも「不調が起こりにくい人」が存在します。具体的にどんな人であれば不調が起こりにくいのかというと、「食事、運動、ストレス管理、睡眠などの自己管理に長けている人」です。とくにその中でも食事は、まずはじめに体に影響を与えるものです。ということで、今週は女性の不調の中でも悩む人が多い、おりもののニオイが気になるという人に向けた食薬習慣を紹介していきます。 今週は、おりもののニオイが気になるときの食薬習慣 最近、おりものについて「量が増えた」「ニオイが気になる」「粘性が強くなった」「色が濃くなった」などの違和感をもったことはないでしょうか。それらの症状は、下着が蒸れやすかったり、締め付けの強い服を日常的に着ていたり、デリケートゾーンを洗いすぎているなど、外的なことが原因である場合もあります。もともと女性ホルモンの変動に合わせておりものの質は変化するものですが、それ以上に違和感があるときには注意が必要かもしれません。カンジダ膣炎やクラミジア、トリコモナス膣炎などの可能性もあるからです。 ただし、今回は生活スタイルによって変化するおりものについて解説したいと思います。例えば、漢方医学では体が冷えて『腎陽虚』のときには、水っぽいおりものが増えるとされており、デニッシュやクリームパン、クロワッサンなど菓子パンなど甘いもの、小麦製品などを摂ることが多いときには、『湿熱』を生じ、粘性とニオイが強いおりものが増えるとされています。そこで、今週はおりものの気になるニオイの対策をとるために、『湿熱』を除去し、雑菌に負けないように『腎』を強化する食薬を紹介します。今週食べるとよい食薬は、【大根おろしとトロロをかけたキャベツの味噌汁】です。そして逆にNG習慣は、【デニッシュ、クリームパン、クロワッサンなど、菓子パン】の食べ過ぎです。 食薬ごはん【大根おろしとトロロをかけたキャベツ味噌汁】 胃腸の働きを整えつつ『湿熱』を取り除くアブラナ科の野菜であるキャベツと大根、『腎』を強化する長芋を組み合わせたお味噌汁で、腸内環境を整えつつ免疫の低下を防ぎ、炎症や雑菌の繁殖が起こりにくい体内環境づくりをしていきましょう。 <材料>大根    5㎝くらい(皮ごとすりおろす)長芋    5㎝くらい(皮ごとすりおろす)キャベツ  4枚(小さくちぎる)生姜    2片(すりおろす)鰹節    1つかみ(手で粉々にしていれる)   水     400ml味噌    大さじ1海苔    あれば少し(刻む)七味    お好みで <作り方>おろした大根と長芋をよく混ぜ合わせておく(A)。お鍋に水、キャベツ、生姜、鰹節を入れ火が通ったら、味噌を溶く。器によそい、(A)をお好みで載せて、海苔と七味をトッピングする。 NG行動【デニッシュ、クリームパン、クロワッサンなど、菓子パン】 小麦や砂糖、クリーム系の乳製品などは、カンジダ菌の好物です。腸内環境を荒らし、リーキーガット(腸管壁浸漏)を起こすことで、免疫が低下したり、炎症体質へと偏ってしまうことがあります。抗生物質やおりものシートなどの対処療法だけではなく、体の内側からケアをすることはマストです。 女性の不調は、一難去ってまた一難という感じで、何十年も落ち着くことが難しいのが現状です。平穏に暮らすためには、テクノロジーだけに頼るのではなく、自分の行動を変えて体質改善していくことが必要不可欠。心と体の状態を常に安定させるためにも自分の体を一番に優先することを考え、日ごろの習慣の見直しをしていきましょうね。そして、そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。 ※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。 近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。 ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。 Information <筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika 『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。 『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。 ©ssstocker/Adobe Stock 文・大久保愛 https://ananweb.jp/column/yoisyokuzai/537531/ Source: ananweb

  • 2023.06.16

パスタ大好き、ストレス過多…「自律神経の乱れで肌荒れしやすい人」の特徴と対策 #218 – 文・大久保愛 | ananweb – マガジンハウス

不規則な生活や気圧の変化などで自律神経が乱れ、特に月経前などに肌トラブルを起こしがちな人が増えているよう。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、ニキビなどの肌荒れしやすいNG行動と対策を教えてくれます! 最近、ニキビなどの肌トラブルに悩んでいませんか? 【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 218 朝起きて鏡を見たときにニキビがある、赤みがあるなど肌トラブルを発見してしまったときには、朝から気分がブルーになってしまいますよね。人に会うのが嫌になったり、外出する気がなくなってしまったり、一日の気分にも影響してしまうこともあると思います。 また、自律神経が乱れやすい低気圧がやってくる高温多湿のこの時期には、ストレスに敏感になる、だるさを感じやすいなどに加え、ホルモンバランランスも連動して乱れてしまうことがあります。ホルモンバランスの乱れは、月経前のニキビの原因になってしまうことも。 また、糖質、脂質の多い食事をとる習慣などがあったり、寝不足、ストレスが多い人は、当たり前の話になりますが、肌トラブルになやまされやすくなります。とくに高温多湿で肌がベトつき皮脂分泌も増えるこの時期、月経前にできやすいフェイスラインのニキビ対策となる食薬習慣を紹介していきます。 今週は、月経前の肌トラブルの対策となる食薬習慣                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                          じんわりと汗をかくようになりましたね。皮脂分泌も増え、毛穴が詰まりやすくなる今日この頃ですが、紫外線量も増え、角栓ができ、毛穴が黒ずみやすくなりますよね。さらに、低気圧やエアコンなどの影響から自律神経が乱れやすい時期とも言えます。そうすると、睡眠の質が低下したり、過食になりやすくなったり、ストレスに弱くなったりとお肌にとってダメージを与える要素がてんこ盛りになります。 また、自律神経が乱れるとホルモン分泌も乱れやすく、月経前のにきび、過食、イライラ、気分の落ち込みなどに悩まされることも増えてしまいます。この状況を漢方医学では、『肝気鬱結』、『湿熱』がたまっている状態と考えます。そこで、自律神経を整えるために『気滞』を解消し、腸内環境を整え、抗酸化を行うために『清熱』し『湿熱』を除去することを考えます。ということで食べるといい食薬は、【アボカドとトマトのサラダ】です。そして、今週のNG行動は、常習的な【パスタランチ】です。 食薬ごはん【アボカドとトマトのサラダ】 味付けを粒マスタードとお酢で整えるので、香り高いイソチオシアネートやクエン酸などの酸味によって「気滞」の改善を促します。また、アボカドやトマトなど抗酸化作用の高い野菜を使うことで、「清熱」や「湿熱」の除去を行います。粒マスタードは常備していない家庭も多いですが、夏野菜のサラダやソテーにスプーン1杯くらい加えると味が締まり、さっぱりとして、機能性も高まるのでおすすめ調味料の一つです。 <材料>酢・オリーブオイル・粒マスタード 各大さじ1アボカド  1/2個(一口大)レタス   4枚(ちぎる)トマト   2個塩     お好みで <作り方>材料をまぜたら完成です。スライスマッシュルームやパプリカ、砕いたナッツなどを入れてもよいです。 NG行動【パスタランチ】 麺類は、たまには良いのですが、常習的になっていたら注意です。パスタランチを想像してみてください。野菜などの食物繊維、お肉や魚介類などのタンパク質が具材として含まれていたとしても、圧倒的に糖質の量が多くはないでしょうか。また、一般的なパスタは油と一緒に和えられていることが多く、糖質や脂質のとりすぎとなってしまい、栄養バランスが乱れやすいメニューの一つとも考えることができます。皮脂分泌が多く肌がベトベトしているとき、ニキビができているとき、便秘がちなときには、和食を中心とするようにしていきましょう。 カラダの状態が反映されるのが、お肌です。毎月、ニキビで悩んでいる方は、肌トラブルだけに注目するのではなく、カラダ全体を整えるようにケアしてみてはいかがでしょうか。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方がぜひご覧ください。 ※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。 近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。 ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。 Information <筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika 『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。 『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。 ©toofuneko/Gettyimages©PeopleImages/Gettyimages 文・大久保愛 https://ananweb.jp/column/yoisyokuzai/490880/ Source: ananweb