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  • 2024.05.02

伊藤万理華「髪は何色にでも染めてみたいし、新しい役にもどんどん染まりたい」 | ananweb – マガジンハウス

いきいきとした表情と豊かな表現力に、10代の頃から変わらない弾力肌とさらつやヘアも魅力の伊藤万理華さん。 美容を楽しみながら、肌も髪も心もヘルシーでいたい。 「美容を頑張りだしたのは最近なんです。香りものは好きで、部屋にお香をたいたり、寝る前にアロマのピローミストをシュッシュしたりはしてたので、いまも美容アイテムを選ぶときには、香りを大事にしています。最近のケアは、お風呂上がりに森の香りがする『アスレティア』のコアバランスオイルをつけて、次に『ヨンカ』のローションをスプレーして、いい香り~って。ラベンダー系の精油の香りがいいんです。こういうのは、メイクさんに使っていただいたもので好みの香りを自分で買うことが多いです」 つねに健やかな肌に見えるけど、実はこれまでは「乾燥肌だね」と言われることも。 「25歳くらいで日光に当たると発疹が出るようになって。年齢とともに肌がゆらいだのかもしれませんね。そこで肌もちゃんと見てあげようと思ったんです。そしたら全然乾燥しなくなって…美容ってすごい!」 俳優としても多忙な日々。主役を演じるNHKドラマ『パーセント』では、関西での長期ロケも経験。慣れない環境でも健やかでいられたのは持参した愛用アイテムのおかげ。 「特にヘアオイル! 『モロッカンオイル』はもう3本はリピートしました。濡れた状態でなじませてドライヤーをかけるとすごくちょうどいい。もともと髪質は健康ですが、いろんな色に染めるのも好きだったのと最近は髪が長くなったこともあって乾燥が気になりだして…。思えば乃木坂46時代も周りの子は熱心にケアしてたのに、なーんにもしなかった私がヘアオイルって…なんか照れるな(笑)」 外からのケアに加えて、体の内側からのケアにも気をかけ、栄養をたっぷりと。最近はスパイスを効かせた料理を友達と作る時間が、いい気分転換にもなっているそう。 「クローブやカルダモンを入れたキャロットケーキとか。もともとスパイス好きなんですけど、もしかしたら血液のめぐりをよくしてくれるのかもしれないです。友達とものづくりする時間があるから元気にもなれます!」 そのヘルシーな肌と髪と心で、この夏やってみたいことは? 「やっぱり髪色。オレンジシャンプーでオレンジに染めてみたいです(笑)。髪は何色にでも染めてみたいし、新しい役にもどんどん染まりたい。ユニークな髪色の役も大歓迎です(笑)」 いとう・まりか 1996年2月20日、大阪府生まれ。乃木坂46の1期生としてデビュー。ドラマ『パーセント』(NHK)では障がいを扱うドラマ制作を通し、悩みつつ進むテレビ局員を演じる。5月11日(土)から全4回放送。 トップス¥17,600(フィルモア/WEAVA TEL:03・6451・0924) パンツ¥27,500 ベルト¥26,400(共にユートリーク/テンプランニング TEL:03・6438・9007) イヤカフ¥4,400 イヤリング¥18,260(共にソムニウム TEL:03・3614・1102) ネックレス¥14,520(エムシー・スタジオ/ズットホリック) リング¥7,260(チビ・ジュエルズ/チビジュエルズ・ジャパン) その他はスタイリスト私物 ※『anan』2024年5月8日‐15日合併号より。写真・柴田フミコ スタイリスト・番場直美 ヘア&メイク・伏屋陽子 取材、文・大澤千穂(伊藤さん) (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/547770/ Source: ananweb

  • 2024.05.01

lyrical school「『コーチェラ』出演が最終目標」 現体制初のアルバム発売 | ananweb – マガジンハウス

去年2月、男女混成の8人組グループとして再出発したlyrical school。現体制初となるオリジナルアルバム『DAY 2』をリリースされたということで、今作の聴きどころを教えてもらった。 夢の「コーチェラ」出演に向けて布石となるアルバムが完成。 「『Ultimate Anthem』は、今後のリリスクを象徴する曲になると思います。ライブでは声出しや手拍子など、一体感を生む仕掛けもあります!」(ryuya) 「私もこの曲が一番のお気に入りで、〈New lyrical empire〉というフレーズの通り、リリスクの新しい姿を打ち出した曲になっていて。個人的にも満足いく歌入れができた自信作です」(hana) 「自分がフックを歌わせていただいた『Fallin’』は、最初に僕がレコーディングをして、あとからメンバーの声が入った音源を聴いたときに感動しましたね」(malik) 「『Ringing』の歌詞は頭の中を覗かれてるような感覚になるほど、私そのものっていう感じがします」(sayo) 「『Night Walking』は、私とryuyaで歌っているのですが、初めてロングバースでラップできたことも嬉しかったです!」(mana) 「キーが高くて歌えるか心配だった『DRIVE ME CRAZY』は、歌い込むにつれて声が出るようになって。おかげで歌唱レベルが上がりました」(tmrw) minanさんとreinaさんは、chelmicoのRachelさんが作詞した楽曲を挙げた。 「『CHOCHO』は人生に迷っている方々の背中を押してくれる曲になっています」(minan) 「今やライブの定番曲の『mada mada da!』は夏に向けて気持ちが上がる曲です」(reina) アルバムのラストを飾るのは、現体制になって初めて発表した楽曲「NEW WORLD」だ。 「一番歌っているし、一番聴いてきた思い入れの強い曲。それが今作に収録されたことで、改めて胸にくるものがありました。始まりの曲だけど、この先も私たちの心の支えとなってくれる宝物です」(mana) 渾身の作品を完成させたリリスクに、今後の目標を聞いた。 「私たちは『コーチェラ・フェスティバル』出演を最終目標に掲げていて。今作が夢を掴む布石になればと思っています」(minan) 現体制初のオリジナルアルバム『DAY 2』。8人になって最初のデジタルシングル「NEW WORLD」、最新曲「Ultimate Anthem」「Ringing」を含む全13曲収録。【通常盤(CD)】¥3,300(ビクターエンタテインメント) リリカルスクール 左下から反時計回りにreina、tmrw、mana、sayo、hana、ryuya、minan、malik。2010年ガールズラップユニットとして結成、’23年2月から現体制に。5月5日、渋谷 The GAMEで「lyrical school oneman live 2024“DAY 1”」開催。 ※『anan』2024年5月1日号より。写真・小笠原真紀 取材、文・真貝 聡 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/545948/ Source: ananweb

  • 2024.05.01

矢部太郎「気軽にOKしたのですが… (笑) 」 初の大規模展覧会のために約100点描き下ろし! | ananweb – マガジンハウス

お笑い芸人としての活動はもちろん、平安時代を舞台にした大河ドラマ『光る君へ』の出演や、週刊漫画雑誌での連載「楽屋のトナくん」など、以前にも増して活躍の場を広げているお笑い芸人・矢部太郎さん。そんな彼の新境地ともいえる初の大規模展覧会が、ついに始まった。 大切な人とのふたりの時間を思い起こす展覧会になれば。 「実は展覧会なんて考えたこともなかったんです。オファーをいただき、今まで僕が描いた漫画をまた違った形で紹介するというコンセプトだったので、じゃあ僕が何かすることはなさそうだなと。あ、いいですねと気軽にOKしたのですが…(笑)」 東京・新宿区の外れにある一軒家で暮らす、矢部さんと大家のおばあさんとの交流を描いた漫画『大家さんと僕』。会場には物語の名場面とともに、矢部さんが同展のためにアクリル絵の具で制作した約100点の描き下ろしイラストが展示される。 「冗談で100枚くらい描き下ろします? と言ったら、ぜひやりましょうと即決されてしまって(笑)。でもデジタルで描くのと違って、絵の具で描くのは手を動かすのが楽しすぎて、アドレナリンが出ちゃってもう眠れなくなるほど。きっと紙だから失敗できない緊張感があるんでしょうね。だから毎日早起きして絵を描いて、その後、平安時代(大河ドラマの現場)に行っていました」 また会場では、漫画の中にある「ライトとおやき」の紙芝居が上映されるほか、「空飛ぶふたり」も映像化されるなど、作品をあらゆる方法で体感できるインスタレーションがそこここに。もちろんこの中には、矢部さん発案のプランもあるという。 「僕が大家さんとよく行った蕎麦屋にあった、10円玉を入れて使う昔の公衆電話。これが会場に設置されていて、来場者はその電話を取ると受話器からランダムに僕からのお礼の言葉が聞こえてくる仕掛けです。他にも大家さんの家に設置されていた、思い出の感知ライトも登場します」 と、来場者は作品の名場面を追体験できる演出に。漫画を読んだことがない人でも楽しめる内容だ。 矢部さんが絵を好きになったのは、絵本作家である父・やべみつのり氏の影響が大きい。そこで本展では、彼の作品『ぼくのお父さん』に関するコーナーも展開。父による家族絵日記「たろうノート」や、幼い矢部さんが父の勧めで始めた「たろう新聞」の現物が初公開され、当時住んでいた東京・東村山市での暮らしぶりを体感できる映像インスタレーションも設置。ユニークな矢部さんの生い立ちも知ることができる。 そんな矢部さんの創作意欲をかき立てるものとは一体何なのだろう? 「創作の源は? と聞かれれば、やっぱり大切な人のことが思い浮かびます。例えば大家さんには大家さんなりの人生があって、彼女が大切にしているものがあった。それは世間の価値観とは少し違うかもしれないけれど、すごく素敵だなと僕には思えた。もしかすると、単身で高齢のおばあさんと売れない芸人の話は幸せではないと捉えられることもあるかもしれないけれど、そこには本人が実感している幸せがある。こういったことこそ、描く価値があることなんじゃないかと思うんです」 漫画家になりたかったのではなく、心温まる人との思い出を自分なりの方法で伝えようと思った。そんな思いから絵を描き始めて早7年。そのアプローチは画業のみならず、お笑いや俳優業とも共通していると語る。 「出来上がったものを見てもらう以上に、僕は純粋に創作の過程が面白いタイプ。それはお芝居も同様で、稽古が一番楽しい、みたいな。この展覧会でも初めての経験ができて、一番楽しい思いをしているのは僕なんじゃないかな。観てもらう人には申し訳ないけど(笑)。『ふたり』というタイトルは、僕が漫画を描く時に一番大切にしているキーワード。大家さんやお父さんのように、僕の大切な人との二人の思い出を描いた漫画なので、観る人にとっても、大切な人との二人の時間を思い出すきっかけになれば嬉しいですね」 『大家さんと僕』(新潮社)2017年「おかえりなさい」より 『マンガ ぼけ日和』(かんき出版)2023年「お金盗ったでしょう?」より ふたり 矢部太郎展 PLAY!MUSEUM 東京都立川市緑町3‐1 GREEN SPRINGS W3 2F 開催中~7月7日(日)10時~17時(土・日・祝日~18時、入場は閉館の30 分前まで) 会期中無休 一般1800円ほか TEL:042・518・625 ©Taro Yabe やべ・たろう 1977年生まれ、東京都出身。芸人、漫画家。’97年に「カラテカ」を結成。処女作『大家さんと僕』で第22回手塚治虫文化賞短編賞を受賞。新刊『プレゼントでできている』(新潮社)も好評発売中。 ※『anan』2024年5月1日号より。写真・土佐麻理子 取材、文・山田貴美子 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/546204/ Source: ananweb

  • 2024.05.01

山崎育三郎「挑みがいがあるなと」 結婚詐欺師の半生を描いたコンセプチュアルアルバムをリリース | ananweb – マガジンハウス

山崎育三郎さんの6年ぶりのオリジナルアルバム『The Handsome』は劇作家・演出家の根本宗子さんプロデュース。OKAMOTO’Sやマハラージャン、幾田りらさんといった多彩なアーティストが参加し、口が達者な結婚詐欺師・ハンサムの半生を描くという異例のコンセプチュアルアルバムだ。 歌もお芝居もMCも振付もあって、すべてが詰まっているのが音楽活動。 「いろいろなエンタメのお仕事をさせていただく中で、物語仕立てのアルバムを作りたいという気持ちがあり、以前からご一緒したいと思っていた根本さんに脚本を含め総合プロデュースをお願いしました。根本さんがある結婚詐欺師のドキュメンタリーを見て『山崎育三郎にこういう役は合うんじゃないか』と思ったそうで、その物語をベースにイメージを膨らませていきました。いろいろな女性をたぶらかすには強い魅力が必要なので、挑みがいがあるなと。新作ミュージカルに参加するような気持ちでしたね」 参加ミュージシャンがレコーディングスタジオに来て、山崎さんに直接ディレクションをしながらそれぞれの楽曲を作っていった。濃度の高いコミュニケーションに大きな感銘を受けたそうだ。 「ミュージカル俳優としては、あらかじめ出来上がっている作品に対して自分が最高のパフォーマンスをするということを多くやってきましたが、何もないところから作品を生み出すことに対する憧れがあります。アーティストの皆さんはずっとそれをやられていますし、音楽に生き様が出ていて、それは相当の覚悟がないとできない。そういった方たちとの出会いは本当に大きかったです」 「どんどん自分のイメージを壊していきたい」と話す。大森靖子さん作詞・作曲の「光のない方へ」ではこれまでに出したことのないような高いキーの歌唱にチャレンジした。 「参加してくださった方たちの世界に思いっきり染めてもらうというのも今作のひとつのテーマでした。『光のない方へ』は大森さんのディレクションにより、追い込まれて首を絞めて歌っている女性のようなキー設定の曲になりました。今作でこれまでやらなかったことを多くやったことでいろいろな発見がありましたね」 ミュージカル、ドラマ、映画、バラエティなど、多岐にわたる活動をする山崎さんにとって音楽活動はどんな表現方法なのだろうか。 「いろいろなお仕事をやらせてもらっている中で、歌もお芝居もMCも振付もあって、すべてが詰まっているのが音楽活動です。今回のアルバムのツアーが5月から始まりますが、ミュージカルとライブの間のような、物語が伝わるものになると思います。ライブで『The Handsome』が完結する気がします。誰も置いていかない総合エンタメの場所にしたいですね。山崎育三郎とは? ということが一番伝えられるのが、音楽活動におけるステージの上。だからこそずっと音楽活動は続けていきたいと思っています」 6年ぶりのオリジナルアルバム『The Handsome』。根本宗子が総合プロデュースを手がけ、「LIKE、重ねていく feat.幾田りら」を含む全10 曲収録。【通常盤(CD)】¥3,300(Sony Music Labels) やまざき・いくさぶろう 1986年1月18日生まれ、東京都出身。2007年の『レ・ミゼラブル』のマリウス役に抜擢。ミュージカルにとどまらず、映画、ドラマ、声優など多岐にわたり活躍。5月18日から全国ツアー開催。 ※『anan』2024年5月1日号より。写真・小笠原真紀 取材、文・小松香里 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/546196/ Source: ananweb

  • 2024.04.29

渡辺謙、アンセル・エルゴートは「好きな俳優さんのひとり」 『TOKYO VICE Season2』でバディ感UP! | ananweb – マガジンハウス

日本の新聞社で警察担当記者となったアメリカ人青年ジェイクを通して’90年代東京のリアルな裏の顔を描くドラマ『TOKYO VICE Season2』がスタート。ジェイクを演じていまやインタビューも日本語のアンセル・エルゴートさんと、刑事・片桐を演じる渡辺謙さん。社会の闇を追うふたりを演じた彼らにはハートフルなバディ感が。 「謙さんといっぱい時間を過ごせたことに感謝です」(アンセル) 左から、渡辺 謙さん、アンセル・エルゴートさん。 ――日本語で演技されたこの作品をご覧になって、ご家族はなんと? アンセル・エルゴートさん(以下、アンセル):「シーズン2も最高ですね」と楽しんでくれてますし、「アンセルは日本に行ってよかった。大人になった」と言ってます。マナーもいろいろ習いましたから(笑)。 渡辺 謙さん(以下、渡辺):彼は真面目なんですよね。役に取り組む方法論や姿勢とあいまって、一緒に過ごすうちに好きな俳優さんのひとりになりましたね。 アンセル:謙さんといっぱい時間を過ごせたことにすごく感謝しています。謙さんは1~2テイクだけで完璧。クリント・イーストウッド監督(早撮りで有名)の作品に出てるから。いや、その前からかもしれない。僕は20テイクとか撮るのが好き。 渡辺:俺は引き出しが少ないんだよ。自分はマテリアルだと思ってるから、表現したもので十分なものが得られたならOKなんだけど、彼は貪欲にいろんな表現をトライする。エネルギーがあるってことでしょうね。 アンセル:エネルギーを無駄にしてるかもしれない(笑)。謙さんは全然無駄にしてない。 ――おふたりともエグゼクティブ・プロデューサーでもあります。 渡辺:僕の役割は、日本語をどうリアルに伝えていくか。字幕にしたときにお客さんがコンフューズしないように、1シーンの中にどうバランスよく英語と日本語を配置するかをアンセルとも話したり。記者や刑事、ヤクザが使う言葉は違うし、それを粗訳からキャラクターの体に乗っけるような台詞にしなきゃいけないので、夜中にも結構、撮影中の台詞を確認する電話が来ました。 アンセル:謙さんはいつも自然な翻訳を考えてくれて、僕の演技の日本語を本当にたくさん手伝ってくれました。 渡辺:彼もシーズン1よりさらに日本語の台詞にトライしようという意識が高かったので、彼から台詞の提案があると、それでいけそうか、もっと簡単なワードにするかというセッションもしてましたね。 ――シーズン2では恋愛も絡んでジェイクはさらなる危険に直面します。片桐の苦悩も深まっていますね。 アンセル:シーズン2ではジェイクは片桐をちゃんと守ろうとします。ジェイクも大人になってる。 渡辺:でも、バカにもなってるよね。いちばんデンジャラスな女を愛しちゃう。「なんで、そこに行くんだよ」ってみんなが思ってる。 アンセル:でも、その関係は大事。だって、それは…。 渡辺:ちょっと、ちょっと!(と、ネタバレを制す) アンセル:ジェイクはデンジャーが大好き。だから、日本に来たし、重要な仕事をしたいと思ってる。みなさんもどんどん次回が待ち遠しくなりますし、シーズン1と違って、今回は「ちゃんと終わりました」な感じになります。 渡辺:完結する感じになる。 アンセル:そう、いい食事でお腹いっぱいな満足感がありますよ。 『TOKYO VICE Season2』 豪華キャストで1990年代東京のリアルで凶暴な裏の姿を描くハリウッド共同制作オリジナルドラマ。WOWOWにて毎週土曜21時~放送、配信中。出演/アンセル・エルゴート、渡辺謙、レイチェル・ケラー、菊地凛子、笠松将ほか わたなべ・けん 1959年10月21日生まれ、新潟県出身。『瀬戸内少年野球団』で映画デビュー。アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた『ラスト サムライ』(2003年)以降はハリウッドでも活躍。 衣装協力・BRUNELLO CUCINELLI アンセル・エルゴート 1994年3月14日生まれ、ニューヨーク市出身。『キャリー』(2013年)で映画デビュー。『ベイビー・ドライバー』(’17年)ではゴールデングローブ賞主演男優賞にノミネートされた。 ※『anan』2024年5月1日号より。写真・野呂知功(TRIVAL) スタイリスト・JB(渡辺さん) ヘア&メイク・金 沙知(アンセルさん) 倉田正樹(アンフルラージュ/渡辺さん) インタビュー、文・杉谷伸子 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/546166/ Source: ananweb

  • 2024.04.29

舘ひろし「頑張ることこそが年を取った男のカッコよさ」 柴田恭兵と語る8年ぶりの『あぶない刑事』 | ananweb – マガジンハウス

刑事ドラマの常識を軽やかにスタイリッシュに覆し、日本ドラマ史上のレジェンド的存在となった『あぶない刑事』が8年ぶりに復活。38年間演じ続けてきた舘ひろしさんと柴田恭兵さんのバディのカッコよさは“あぶ刑事”世代じゃない人も惚れるはず! ――8年ぶりに新作の映画を撮る、と聞いたときは、率直にどう思われましたか? 舘ひろし(以下、舘):僕は正直、前回(2016年公開の映画『さらば あぶない刑事』)で終わったと思ってたんですが、また柴田恭兵という人と『あぶない刑事』ができるということだけで、もう断る理由はありませんでした。とにかく恭サマと、もう一回演やれる。それが本当に嬉しかったんですよ。 柴田恭兵(以下、柴田):右に同じです(笑)。僕的には、舘さんが「全員集合」と言ったら、もう何はさておき馳せ参じますよ(笑)。 舘:何をおっしゃる(笑)。 柴田:いや、実は正直なことを言うと、最初は「映画? もういいでしょ…?」という部分はなきにしもあらずでしたが、「二人のどちらかの娘が登場する話を考えている」と聞いて、これはちょっとおもしろくなりそうだな、と。長い間やってきましたけれど、これまでタカとユージのプライベートが垣間見えるということは、ほぼなかったので。 ――久しぶりの『あぶ刑事(デカ)』の現場だったと思いますが、すぐに雰囲気は掴めましたか? 舘:ええ。会った途端に空白の時間はまったくなかったような感じでした。 柴田:そう。ブランクなんてなかったみたいに。舘さんがダンディーにそこに立っているだけで、みんなが「よし、やるぞ」という気になるんです。 舘:恭サマと僕、オンコ(浅野温子/あつこ)、(仲村)トオルが揃えば怖いものなし。僕は本当に、この4人は最強だと思ってるから。 柴田:安心感も大きいですからね。たぶんそういう雰囲気、映像にも溢れているんじゃないのかな。 ――おっしゃるとおりで、みなさんが楽しく撮影していらっしゃる感じが溢れていました。 舘:そう、めちゃくちゃ楽しかったもん(笑)。 ――舘さんが演じる鷹山敏樹、柴田さんが演じる大下勇次。それぞれの魅力を教えてください。 柴田:タカはとにかくダンディー。世界を代表するダンディー。びっくりするぐらいダンディー。 舘:(笑)。あの、鷹山っていうのはこの作品にとってファンダメンタルな存在で、土台みたいなものだと思ってます。物語の基礎に鷹山という男がいて、その上にユージという建物が立つ。タカの上でユージが走ったり、キラキラ輝いている。僕は土台だからそんなに目立つ男じゃないんです。 柴田:それで言ったら、ユージはセクシーで軽くてただのお調子者。 舘:いやいやいや、そんなことはない(笑)。タカとユージも、舘ひろしと柴田恭兵も同じなんですが、それぞれが長方形の対角線上にいるような、遠い存在なんですよ。でも、そういう二人がバディを組むことでケミストリーが起こり、おもしろいものが出来上がる。それがタカとユージ、そして『あぶない刑事』の魅力なんじゃないのかな。 ――今回の監督・原廣利さんは現在30代半ばで、ご自身でも「再放送で見ていた世代」とおっしゃっていました。若い監督と一緒の現場はいかがでしたか? 柴田:舘さんの初日にハーレーに乗るシーンがあって、それを見た瞬間にみんなが「わぁ、ダンディー鷹山だ!」って大興奮だったんです。そこでまず世界観が出来上がった。芝居に関しては僕たちが、「こんな感じでやりますよ、こんな芝居ですよ」というのをいろいろ提案し、それを監督はじめ若いスタッフがいろいろと拾って、“もっと素敵に、もっとダンディーに、もっとセクシーに!”と頑張って撮ってくれたんです。 舘:原監督のお父さんは原隆仁監督といって、かつて『あぶ刑事』のテレビドラマの監督だった方なんです。原隆仁監督は、ハードボイルドな作品を撮るのが本当に上手かった。 柴田:ハードボイルドのなんたるかがわかっていて、さらに作品がとてもおしゃれだった。 舘:その息子さんである原廣利監督も、そのDNAを受け継いでいるんじゃないのかな。 柴田:本当にそのとおり。その上で、このわがままな二人のやりたい放題を受け止めてくれて(笑)。 ――久しぶりの『あぶ刑事』ということで、現場に入る前に特別な準備などはされましたか? 舘:まったくないです(笑)。 柴田:女性を抱きしめるシーンの準備とかはしてると思いますよ? まあ準備なんてしなくても、お手の物ですけど。 舘:それは確かに練習が必要ね。 柴田:僕が現場で台本を読んでいると、舘さんが横に座ってる。「恭サマ、何考えてるの?」って聞くから、「このセリフのことを、ちょっとね」。で、僕が「舘さんは?」と尋ねると、「女のこと」って(笑)。 舘:(苦笑)。いや、それは、恭サマがセリフも物語もすべて把握しているから、わからないことがあったら恭サマに聞けばいいわけで。すごいんですよ、恭サマは。僕はね、彼の横でふにゃふにゃしてるだけなんです。 ――本当に、タカとユージのようにいいコンビネーション…。 柴田:僕と浅野さんとトオルで、舘さんのわがままを支えているんです(笑)。 ――ちなみにお話ししていただける範囲で、舘さんのわがままエピソードを教えてもらえますか? 舘:「8時からデートだから、6時に撮影を終わらせてほしい」って言ってた日があったんですよ。でもどんどん押しちゃって、全然終わらない。で、我慢できなくなっちゃって、「デートがあるから帰ります」って、帰っちゃった。 ――柴田さんはなんと? 柴田:「しょうがないなぁ」(笑) 舘:優しいでしょ? 恭サマ(笑)。 ――ご自身の俳優ヒストリーの中で、『あぶない刑事』はどんな意味を持つ作品ですか? 舘:僕にとってはまず、「代表作が持てた」という意味で、この作品に出合えたことは本当に幸運だったと思います。俳優の名前を見て「この作品!」というものを持てることって、実はなかなかないんですよ。 柴田:若いときは、この作品がヒットしたからこそ、「もっと違う自分を見せたい」とか「また別の素敵な作品に出合えるだろう」と思っていたんですが、時間が経ってから、『あぶない刑事』は自分が思っていたよりも大きな意味を持つ作品だったことに気がついたというか…。作品はもちろん、出演者、スタッフ、誰一人欠けても生まれなかった作品だと思うんですよ。いろんな意味で、僕にとって素敵な出合いだったと言える作品です。今作のエンディングでユージが振り返って何かを口走るんですが、実は、もう亡くなってしまったスタッフや共演者の名前と“ありがとう”と言ってまして…。毎回本当にいろんな人に支えてもらって、出来上がった作品なんですよね。 ――全編にわたってカッコいいタカとユージ、そして『あぶない刑事』の世界観を満喫できる2時間ですが、あえてお二人から、「特にここを観て!」というところを教えていただけますか? 柴田:年を取った元刑事の二人の、無理して頑張っているカッコよさを観てほしいです。タカとユージってアニメのキャラクターみたいなものだと思っていて、年を取ってもキャラにブレはないんです。 舘:そうそう。頑張ることこそが年を取った男のカッコよさですよ。最近わりとシリアスな映画が多いような気がするんですが、そんな時代に、こういう楽しくてちょっとバカバカしい映画もいいかな、と思います。 柴田:そう。映画って楽しいんですよって言いたいよね。 『帰ってきた あぶない刑事』 定年退職後ニュージーランドで探偵業を営んでいた鷹山と大下が、8年ぶりに横浜に戻り、探偵事務所を開設。最初の依頼人は、タカ&ユージのどちらかの娘?! 彼女の依頼は「母親の捜索」。二人は捜索に乗り出すが、殺人事件が多発、さらにはテロの危機が。母親は見つかるのか、そして街は救われるのか?! 共演に浅野温子、仲村トオル、土屋太鳳、早乙女太一、ベンガル、吉瀬美智子、岸谷五朗ほか。監督/原廣利 脚本/大川俊道、岡芳郎 5月24日より全国公開。©2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会 たち・ひろし(写真・左) 1950年生まれ、愛知県出身。’76年に映画『暴力教室』で俳優デビュー。映画『終わった人』で第42回モントリオール世界映画祭最優秀男優賞を受賞。 しばた・きょうへい(写真・右) 1951年生まれ、静岡県出身。’75年に劇団「東京キッドブラザーズ」に入団し、キャリアをスタート。代表作にドラマ『ハゲタカ』、映画『半落ち』など。 ※『anan』2024年5月1日号より。写真・野呂知功(TRIVAL) スタイリスト・中村抽里(舘さん) 古舘謙介(柴田さん) ヘア&メイク・岩淵賀世(舘さん) 澤田久美子(柴田さん) (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/546124/ Source: ananweb

  • 2024.04.28

ちょっと体調が悪い時ってどうしてる? 横澤夏子「免疫は努力次第で育てられるのかもしれない」 | ananweb – マガジンハウス

出会った女性がネタの源。そんな横澤夏子さんが、街で見つけたいい女を実演。今回は、自分の体のことを理解している女性、「熱い湯船に浸かる女」になりきり。 体の不調の対策法を人にリサーチしてみよう! 私は、頭が痛かったり、風邪の気配を感じるなど、ちょっとでも体調が良くないと、すぐに薬を飲むタイプです。それを、とある友だちに話したところ、「あのね、一番効くのは、あっつい湯船に浸かることなんだよ!」と。言われた瞬間は、頑固おやじみたいだな、古代の人のような治し方の人だな、と思っていたのですが(笑)、いろいろなことを試してみた結果、体を温めて汗をかき、免疫を高めることがとても大事だという結論にたどり着いたことがわかりました。予防することを何よりも大事に考えて取り組んでいて、実際、彼女は本当に元気はつらつとしています。そんな姿を見ていると、自分の免疫は努力次第で育てられるのかもしれない、という気持ちも芽生えるように。それに、振り返ってみると最近は、小さな子どもがいることもあって、熱い湯船に浸かることがなかなかできていないことにも気づかされたんです。毎日は難しいかもしれないけど、自分の健康のため、体を温めるという初歩的なところに立ち戻って頑張ろうと思っています。 まずは、いろいろな不調の治し方や予防法にチャレンジして、自分の体にぴったり合うものを見つけるようにしましょう。そのためにも、元気そうだなと思う人がいたら、「ちょっと体調が悪い時ってどうしてる?」と聞いてみるなど対策をリサーチして、気になるものがあれば真似してみるといいのではないでしょうか。私の場合は、熱が出ると首にタオルを巻き、布団をかぶって汗だくになるまで寝るようにしていますが、人それぞれ、まったく違った答えが出てきそうですよね。人に美容法を聞くことはあっても、健康法を聞くことって、なかなかないと思うんです。きっと、参考になる方法が、たくさん見つかるはず! よこさわ・なつこ 芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。バラエティ番組やCMで活躍中。2023年6月に第三子を出産。 ※『anan』2024年5月1日号より。写真・中島慶子 イラスト・別府麻衣 文・重信 綾 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/545939/ Source: ananweb

  • 2024.04.28

chelmico・Mamiko「美味しすぎて震えた」 ケータリングで衝撃を受けた絶品カレーとは? | ananweb – マガジンハウス

chelmicoによる連載「chelmicoのちいさなにっき」。Vol.30はMamikoによる「テンションが上がるケータリング」の巻。 きましたケータリング話、ケーバナ!! ケータリングだ~~~いすき!!! ケータリングがある現場大感謝です。本当にありがとうございます。本当に色んなケータリングがあるし、現場にあるだけでめちゃくちゃ嬉しいからもうなんでも、全部好き。最初に美味しすぎて震えたのは、みんな言ってるけどやっぱり『オーベルジーヌ』(※1)ね。美味しすぎるんだよ、このカレー。カレーとして普通にめちゃくちゃ美味しいのに、あったかくて、あまぁいジャガイモまでついてきちゃって。chelmico結成して間もない時に食べさせてもらって、あれは相当衝撃だったな。あとね、私は『鳥久』(※2)さんも好きなんですわ。紫のやつ。野菜が全然入ってなくて、ほぼお肉のみ。焼き鳥に刺さってるネギくらいじゃないかな、野菜。しかもさまざまな味付けがされていて、もうご飯が進む進む。これが楽屋に置いてあったら、マジでアガる。リハ前だろうとバクバク食べる。今これ書いてて食べたくなってきちゃったよ。 あとね、飲み物部門で言うと、コーヒーね、これ間違いない。何かとコーヒーは必要になってくるからね。で、ここで私の願望をひとつ言うと、甘くないカフェラテがあったらマジで嬉しい。本当、すんません。調子乗った口きいちゃって。でも本当に甘くないカフェラテあったらブチ上がる。コーヒーが置いてある横に、ちいちゃなミルクはもちろん置いてくださってることが多いから、それですでに十分なんだけど、カフェラテが完成した状態で置いてあったら本当に嬉しくって写真撮るかも。でももうとにかく、何かを用意していただいてる時点で嬉しいし大感謝。気持ちがあたたかくなるよ。これからもモリモリケータリングいただいちゃお!!! ※ 1:東京・四谷と三田にある欧風カレーの宅配&デリバリー専門店。※ 2:東京・蒲田にある、老舗の鳥専門お弁当店。 チェルミコ 左・Rachel(レイチェル) 1993年生まれ、神奈川県出身。右・Mamiko(マミコ) 1996年生まれ、東京都出身。2014年にchelmicoを結成。デジタルシングル「Question」が現在発売中。 ※『anan』2024年5月1日号より。写真・幸喜ひかり ヘア&メイク・ナリタミサト (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/546254/ Source: ananweb

  • 2024.04.27

90歳のレジェンドイラストレーター・宇野亞喜良「夢中になって日3枚描くこともあります」 | ananweb – マガジンハウス

日本のイラストレーションを牽引してきた立役者、宇野亞喜良さん。グラフィックデザイン、舞台美術、絵本、俳句など活動は多岐にわたり、現在、過去最大規模の「宇野亞喜良展」が開催中。今年90歳になったレジェンドにお話を聞いた。 ――『anan』は宇野亞喜良さんに長年お世話になっており、1970年、創刊間もない頃は「美術」としてファッションページにも関わっていらしたんですね。 (’70年11月発行の17号を見ながら)懐かしいですね。フェリーニの映画が好きだったので、“不思議の国のアリス”というテーマで人工美を追求するようなイメージで作りましたね。ダンサーや自称「女優」の男性や演劇実験室天井棧敷の役者などにモデルになってもらいました。 ――創刊第2号では宇野さんのアトリエにてファッション撮影。ご自身も登場なさっています。 そんなこともありました。写真の中の、壁にかけてあるのは横尾忠則の作品です。’60年代に買ったのだけれど、彼はこの絵が気に入って展覧会にしょっちゅう出すものだから、ほとんど僕の家にはなかったんです(笑)。 ――横尾忠則さんとは’60年代に一緒にイラストレーターの事務所を作られた仲。和田誠さんとも交流があったそうですね。 横尾君と僕はその前に日本デザインセンターというデザイン会社にいました。当時のボスは東京オリンピックのポスターをデザインした亀倉雄策さん。和田君は広告制作会社のライトパブリシティに勤めていて、勤務先がみんな銀座だったから、昼にはよく一緒に食事をしたりお茶を飲んだりしていましたね。 ――その後、3人でアニメーション映画も作られました。そうそうたるメンバーですね。 デザインセンターを辞める話を横尾君としていた頃、銀座に「みゆき族」というのが出始めていたんです。喫茶店で話をしていると、セーラー服の女の子が紙のバッグ(紙袋)を持って店に入ってくる。そしてトイレに入って出てきたら違う衣装になっているんです。長いスカートの裾にフリルがついていたり、装飾的でした。ヒールは履いていなかったな。お母さんに作ってもらったのか、知り合いの洋裁店に頼んだのか、オリジナルの服装ですごくかわいかった。銀座という街に適したファッションをして遊んで、制服に着替えて帰る。場に合わせて日常とは違う姿に変容する様が面白いなと思って見ていました。そんな時代です。 エロティック、背徳的なものに惹かれた。 ――宇野さんは名古屋のご出身。小さな頃から絵を描き、お母様が経営していた喫茶店に作品がたくさん飾られていた。16歳のときに新聞に取材されたのだとか。 坊主頭に学生服を着ている写真が新聞に載りました。父親が今でいうインテリアデザイナーをしていて、それを手伝っているうちにビジュアル系の仕事に興味が湧くようになったんです。お店の装飾をするときに、辞書で調べながら、看板の文字を僕が描いたり。名古屋って、喫茶店で時間を過ごす人が多いんですよね。 ――喫茶店文化の街と聞きます。 当時、母の店は小説新潮や文藝春秋、週刊誌や新聞各紙を揃えていて、お客さんはそれらを読みながらコーヒーを飲むんです。僕も子供の頃から、週刊誌に載っていた舟橋聖一の好色な小説を読んだりしていました。 ――「子供は読んではダメ」と言われなかったのですか? 僕のウチはそういうことは全く言われませんでしたね。 ――絵を描き始めたのはいくつくらいだったのでしょう? どこを描き始めというのかわからないけれど、名古屋が空襲にあうというので、小学2年生~6年生に疎開をしていたんですね。疎開先から家に葉書を出すのに、文章を書くのが苦手で、その日に食べたさつまいもなんかの絵を描いて送ってました。僕はサウスポーなので、小学生の頃は「左団子郎」なんてあだ名をつけられていました(笑)。顔が丸かったんです。 ――宇野さんの絵は細部に不思議な要素が加えられていて、様々な物語を想像させられます。そしてエロティックな魅力があります。 エロティックなものは好きですね。子供の頃から、雑誌の連載小説の裸の挿絵や、週刊誌のヌード写真を目にしていました。中学から高校まで大人に交じって「クロッキーの会」に通っていたんです。会費を払って、女性をモデルにデッサンをするのですが、ベレー帽をかぶったおじさんがいて、さぞかし上手だろうとスケッチブックをのぞいてみたらすごく下手だった。つまり、絵描きのふりをして、ストリップよりも安い料金で女性の裸を見に来ていたんです(笑)。 ――オマセな少年だったんですね。 ませていたのでしょうかね。中学の同級生に不良が一人いて、娼婦の家に泊まって、そこから登校していました。カッコいいなあと憧れました。背徳的なニュアンスがあるものが好きですね。 ――勉強はお好きでしたか? いや、ダメだったと思いますよ。疎開先からの葉書も絵で誤魔化すくらいですから。母の店にはいろんな雑誌が置いてあったので、いわゆる絵画よりも挿絵に惹かれていましたね。あらゆる挿絵をたくさん模写していました。雑誌名と何年何月号の何ページまで書き写して、自分なりのビジュアル辞書のようなものを作ったんです。「絵の辞書」と書くのもカッコ悪いから、和英辞典で調べて初めて「イラストレーション」という言葉に出合い、「Dictionary of Illustration」と英語で書きました。 ――当時からグラフィックデザインやレイアウトに意識が向いていたのですね? そういうところもあったのかもしれません。『少年』と『少年倶楽部』という雑誌をとっていて、妹は『少女』と『少女倶楽部』をとっていたんです。僕はその両方を読んでいました。そのうち妹は中原淳一さんの『それいゆ』を読み始めた。中原さんや内藤ルネさん、長沢節さんらの絵を見ていました。デザイナーになって上京してから、そういう方々にお会いできたのは嬉しかったですね。幼少期から出版物にたくさん触れていたから、イラストレーションを描くようになったのでしょうね。 ――作品が印刷物になるときに原画に忠実であることを求める画家が多いのに対して、宇野さんは印刷物として魅力的であればいいというお考えだと伺いました。 もともと印刷物が好きというのもありますが、印刷技術によって、絵が変わって見えたり、変容していくことが僕のテーマの一つでもあると思います。 ――演劇のポスターや、舞台美術も多く手がけてこられましたが、演劇に興味を持つようになったきっかけは何だったのでしょう? 父親は昔、NHKの放送劇の劇団員だったことがあったらしいです。僕はその姿を見聞きしていないのですが、昔の写真を見ると、父が菊池寛全集を手にしていたり、本棚にはたくさんの戯曲がありました。子供の頃は、知り合いのつてで、御園座という劇場の照明室から歌舞伎を観せてもらったりしていたんです。劇団民藝が戦後最初にやった公演も観に行きましたし、疎開から名古屋に戻ってから上京する21歳まで、歌舞伎、松竹新喜劇、前進座などあらゆる種類の舞台を観ていましたね。 ――演じてみたいと思ったことはないのですか? 役者の側に回ろうと思ったことはないですね。芝居が好きで、若い頃、演劇をやっている先輩に頼まれて絵を描いたのだけれど、「君の絵はセンチメンタル。これからの日本を建設的に考えるときに、こういうセンチメンタリズムではダメだよ」と言われた。自分の思想で日本をどう組み立てていくかなど考えないで、スポンサー付きの、人の言いたいテーマを請け負ってやっていくデザイナーだったら文句はないだろうというふてくされた気持ちが芽生えました。 ――宇野さんは、’70年代の演劇や雑誌に社会的影響力があり、とても熱かった時代を第一線で体感されています。今や全てがスマートフォンの中で完結しているような時代。現在のカルチャーについてはどう思われますか? 社会を俯瞰する人にとっては当然いろんな思いがあるのでしょうが、その気になって情報を集めればきっとどのジャンルも面白い現象は生まれているのだと思います。ただ僕は不勉強で携帯も持っていないので(笑)。でも、先日『ゴジラ‐1.0』が米国アカデミー賞(視覚効果賞)を獲りましたよね? 日本の映画がアメリカで認められるようになるなんて思いませんでした。初代の『ゴジラ』は当時の同僚だったデザイナーの木村恒久と観ました。彼はすごく興奮していたけれど、僕はもっとゴジラを巨大に見せるアングルで撮ればいいのにと不満があった。新しいゴジラは進化しているそうなので、観に行きたいと思っています。 ――70年以上描き続けてこられて、絵に対して興味を失うことはなかったのでしょうか。 きっとあったのでしょうけどね。そういう気持ちをうまく誤魔化して通用しちゃったのでしょうね。演劇や映画が好きで、虚構を創ることが好きだったから、なんとかやっていきたいという一種の芸人根性のようなものもあったのかもしれません。木村恒久が僕のことを書いた文章があって、谷崎潤一郎の小説の『刺青』の清吉に似ていると。女を眠らせている間に刺青を彫る男です。最後に「宇野亞喜良は幇間(ほうかん)がいちばんピッタリだろう」と締められていた。いわゆる太鼓持ちです。媒体がお座敷。スポンサーを喜ばせ、女性たちも楽しませて、自分も結構それが気に入っている。うまい比喩だなあと思いましたね。 ――制約なしに自発的に絵を描かれることはあるのですか? それが案外ないんですよ。スポンサードされ、テーマを与えられて、それをどう表現するか考えるのが好きです。 ――描くことは今も楽しいですか。 アイデアがまとまるまでは時間がかかりますけど、楽しい地点まで辿り着くと面白いです。夢中になって日3枚描くこともあります。アナログなので、絵をいろんなサイズにコピーして、切り貼りしながら、こうして遊ぶみたいに一枚のポスターを作り上げています。 宇野さんのこれまでの膨大な仕事を振り返る「宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO」が東京オペラシティ アートギャラリーにて6月16日まで開催中。学生時代のスケッチから、グラフィックデザイナーとしての仕事、アニメーション映画、ポスター、絵本、版画、装丁、立体作品やプロデュースした舞台関係の作品まで幅広く展示。美しく耽美な世界を堪能できる。TEL:050・5541・8600 うの・あきら 1934年生まれ、愛知県出身。’55年に上京。カルピス食品工業、日本デザインセンターなどを経てフリーに。’60年代には寺山修司主宰の演劇実験室天井棧敷などのアングラ演劇ポスターや舞台美術を担当。’90年代は舞台の美術監督を務めたり、「左亭」の俳号で俳句とのコラボレーション作品を発表。’60年日宣美展会員賞、2008年日本絵本賞、’15年読売演劇大賞選考委員特別賞ほか受賞多数。1999年に紫綬褒章、2010年に旭日小綬章を受章。 ※『anan』2024年5月1日号より。写真・玉村敬太 インタビュー、文・黒瀬朋子 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/546192/ Source: ananweb

  • 2024.04.27

ローカル企業の育成なくして日本経済の復活はナシ!? 株価上昇と暮らしの関係 | ananweb – マガジンハウス

意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。 今回のテーマは「日経平均株価」です。 株価上昇と暮らし、直結しているわけではない。 日経平均株価が史上最高値を更新、3月に初の4万円台に乗せたと大きく報道されました。しかし、日本の株価が値上がりしても、景気が良くなった実感を得られない人がほとんどです。 そもそも日経平均株価は、日本全体の企業の株価の平均値ではありません。「日経225」という、日本経済新聞社が東証プライム上場銘柄から選んだ、225の銘柄の平均株価です。幅広い業種から選定されていますが、グローバルに展開する大企業ばかりでベンチャー企業は入っていません。日本は9割以上が中小企業ですから、日経平均株価が上がっても、大企業が海外で儲けて、海外に投資しているという状況で、日本国内の雇用や賃金にダイレクトに反映されるものではないんですね。 今年の春闘では、平均5%超の賃上げ率となりました。しかし、物価上昇を考えると、23か月連続でマイナスとなっている実質賃金がプラスに転じるかはわかりません。にもかかわらず、日銀はマイナス金利の解除や金利の引き上げを決定したため、大変心配です。 企業がなかなか賃金を上げられなかった理由の一つは、給料を上げると社会保険料の負担も増えてしまうからです。売り上げが落ち、給料を支払えない状況に陥っても社会保険料の請求は続きますので、中小企業の経営者は簡単には賃上げすることができません。そんななか、大分県と群馬県は自治体が企業に奨励金や補助金を出し、物価上昇を上回る賃上げに成功しました。いま国がやるべき政策は、消費税の免除や、社会保険料をいったん凍結するなど、市民の負担感を減らし、豊かさを実感させることだと思います。 株価が上がるというのは、会社の財政の健全性や、その事業に対する将来性を見込まれたということです。ただ、いま日本企業の株が海外投資家に買われているのは、「安いから」という理由もあります。せっかく日本株が買われているのだから、大企業は国内に投資をして、雇用を生み、従業員の賃金が上がる流れを作ってほしいと、国も経済界もリクエストしています。足元のローカル企業を育成しなければ、日本の経済は復活しませんし、将来的な成長も見込めないでしょう。 ほり・じゅん ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX月~金曜7:00~8:30)が放送中。 ※『anan』2024年5月1日号より。写真・小笠原真紀 イラスト・五月女ケイ子 文・黒瀬朋子 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/546227/ Source: ananweb

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