K-pop_ペンになっていいですか!?

  • 2024.05.30

ついにSEVENTEENが初のスタジアムツアーを完走! 「夢のステージに13人で立てたことが幸せ」 – 取材・文 尹 秀姫 写真・ (P)&(C) PLEDIS Entertainment | ananweb – マガジンハウス

SEVENTEENがスタジアムツアー「SEVENTEEN TOUR ‘FOLLOW’ AGAIN TO JAPAN」を開催した。このツアーは昨年の7月にスタートした「SEVENTEEN TOUR ‘FOLLOW’」のアンコールコンサートで、韓国では3月30、31日に仁川・アシアードメインスタジアム、4月27、28日にソウル・ワールドカップ競技場、日本では5月18、19日に大阪・ヤンマースタジアム長居、5月25、26日に神奈川・日産スタジアムの計8回に渡って公演してきた。ここでは日産スタジアムの初日、5月25日のライブの模様をレポートします。 13人が日産スタジアムに! CARATの歓声が渦巻くビッグステージ 【ペンになってもいいですか!?】vol. 205 轟音が大きなスタジアムに轟き、ステージを隠すように覆われていたスクリーンが上がると、そこにはビジューでデコレーションされたシルバーのジャケットをまとったSEVENTEENの13人の姿が。昨年、行われたドームツアーと同じく、「Super」でのスタートとなったが、前回を超えるスケールの大きさが、これはスタジアム公演なのだということを強く印象づけた。 メンバーもパワーみなぎるパフォーマンスで気合を感じさせるが、時折見せる笑顔でステージを楽しんでいることが観ているこちらにも伝わってくる。曲のクライマックスにはステージに炎が次々と打ち上がり、ステージ後方から花火が上がる。ド派手な演出でスタジアム公演はスタートした。 ライブ序盤が終わると、「スタジアムにSEVENTEENが来ました!」と興奮気味に叫ぶHOSHI。そんなHOSHIを見ながら、JEONGHANは3曲目の「CLAP」でHOSHIがセンターに立つパートでいつも以上に頭を振りかぶって踊っていたとおかしそうに明かした。 自己紹介ではDKが「本当に信じられないです、日産スタジアム。完璧じゃーん!」といつもの挨拶を交えつつ、さらには「今日は歌を準備しました」と生バンドの演奏つきでソロ曲「Go!」を披露。THE 8️は会場のCARAT(ファンの総称)の歓声を生で聞こうとイヤモニを外し、上を指差してもっともっとと大きな歓声を引き出していた。 JOSHUAはドーム公演でもやっていた両手でたれ耳を作る“シナモン”ポーズをしながら、「JEONGHANに“シナモン”じゃなくて“シュナモン”に替えたらと言われたんです」と言って「イット?」「シュナモン」という新たなコール&レスポンスを誕生させた。HOSHIは「今何時?」「10時10分!」のコール&レスポンス、そして「ホランへ」で虎の手ポーズまで、いつもの流れを満員のスタジアムでもやってみせた。 JEONGHANも、いつの間にか定番の挨拶になった“充電”を「恥ずかしくて最近“充電”してなかったんですけど、今日は日産(スタジアム)だから」と言って久しぶりにやってみせたが、やはり恥ずかしかったのか最後は盛大に照れていた。JUNはVサインで猫耳を作り、Vを客席に飛ばすとCARATたちが「にゃー」と鳴くコール&レスポンスで大きな歓声を引き出し、満足げ。 残念ながらドームツアーには参加できなかった統括リーダーのS.COUPSは、笑顔を見せただけで会場からは大歓声が。そんなCARATの歓迎を受けて「僕が戻ってきました」とうれしそう。 この日、自己紹介の順番がラストだったWOOZIが「いつもメンバーたちの長い長い話に付き合ってくださってありがとうございます」と挨拶するほど、長い自己紹介タイムとなった。 今回のスタジアムツアー「SEVENTEEN TOUR ‘FOLLOW’ AGAIN TO JAPAN」は昨年のドームツアーのアンコール公演という位置づけではあるものの、今回から追加になった曲もたっぷり用意されていた。 「Rock with you」の日本語バージョンは、広いスタジアムという会場の後ろの席にいるCARATたちも近くで観ることができるバックステージで披露され、疾走感のあるメロディはまだ日が高く明るいスタジアムによく似合っていた。 ユニットステージでも、ボーカルチームは「Yawn」、パフォーマンスチームは「Back 2 Back」、ヒップホップチームは「Monster」とそれぞれ新曲ステージを用意。そして前回のドームツアーでCARATが一番待ち望んでいた「God of Music」も今回はじめてパフォーマンス披露した。 「CARATのみなさん、大好きです!」というHOSHIのシャウトで始まった「All My Love -Japanese ver.-」では、DKが跪いてWOOZIの手を握るモーメントも。パフォーマンスに注目されがちなSEVENTEENだけれど、誰がボーカルを取っても聴かせることができるのも彼らの強み。SEUNGKWANのハイトーンがスタジアムに響くと、会場からは感嘆の声があちこちから漏れ聞こえてきた。最後の「まもってあげる いつも」という歌詞のパートをJEONGHANが歌っていることから、「みなさん、JEONGHANさんが守ってくれるそうですよ」とHOSHIが言うと、JEONGHANも「もちろんだよ」とにっこり。 完全に日が落ちて真っ暗になったステージにピアノの旋律が鳴り響き、始まったのは新曲「MAESTRO」。最初はHOSHIが握っていた指揮棒が次々と持ち主を変えて最後はWONWOOの手に渡っていたり、中盤、激しくリズムを刻むパートでメンバーが怒涛のステップを見せたり、サウンドだけでなくパフォーマンス的な見どころも多いこの曲で、スタジアムの観客も一斉に沸いた。 「さっきから思ってたんですけど、果てしなく席が見えますね」というMINGYUの言葉に、「ライブも終盤にさしかかっていますが、今もまだ夢のようです」とSEUNGKWAN。そしてその「夢」というワードをきっかけに「DREAM」のアカペラの大合唱がメンバーとCARATの間で始まってしまうのもすっかりおなじみに。 そして日産スタジアムでウェーブが見てみたいということで、SEVENTEENとCARATの公式カラー、Rose Quartz&Serenityにスタジアムの客席が染まった。この2色のウェーブがスタジアムの最前列から一番後ろの席にまで到達し、さらに後ろから前へ戻って来る様子をメンバー全員がステージから見届けて、感動したDKが「この景色の中にダイブしたい」と言うと、メンバーだけでなく客席からも「見せて」のコールが湧き上がる一幕も。最後には客席に「DAISUKIARIGATO」の文字が浮かび上がった。 ラストはDKの朗々とした歌声から始まる「HOT」。最後まで気合の入ったパフォーマンスでスタジアムを圧倒して終わるかと思いきや、「まだまだだよ、日産“テチャン!”(合唱)」というHOSHIの掛け声で会場のCARATたちも負けじと「HOT」のリフレインを叫ぶ。そうして会場の興奮が最高潮に高まる中、ステージ後方から大きな花火が連続して打ち上がり、スタジアムにふさわしいクライマックスで本編は終了した。 アンコールではメンバーそれぞれ広いステージに散り散りになりながら、CARATとのコミュニケーションを楽しんだ。広いアリーナ席を囲むように設けられた花道にまっさきに駆けていったのはMINGYUとDINOで、JEONGHANはキックボードに乗りながら花道をスイスイ移動していく。 スタジアム公演で新たに追加された「Together -Japanese ver.-」ではMINGYUがステージの中央に陣取り、スタジアムのステージから眺める景色を愛おしそうに眺めていたかと思えば、DKはWOOZIとのハーモニーを響かせるパートでWOOZIをバックハグ。 THE 8️の「リフトアップ!」の掛け声でメンバーが座ったリフトが上がると、この日最後のMCへ。DINOは「夢のような瞬間を作ってくださって本当にありがとうございます!」と深々とお辞儀しながらハートを飛ばし、VERNONは「これからもCARATのみなさんが幸せになれるようにがんばります」と笑顔を見せた。 SEUNGKWANはWONWOOの決めゼリフ「月がきれいですね」と口にしたものの、あいにくの曇り空で月が見えず、苦笑しつつ「グァンランへ」と締めくくり。SEUNGKWANにお株を奪われたWONWOOはそれでも負けじと「月がきれいですね」とコメント。JOSHUAまでもが「月がきれいですね」と言い始め、メンバーから「月はどこ…?」とツッコまれていた。 S.COUPSは「僕は足の負傷でスタジアムに立てないと思っていたので、こうして夢のステージに13人で立てたことが何よりも幸せです。これから10年、20年後も日産スタジアムで公演できるグループでいたいです。そしてCARATとSEVENTEENをいつまでも守れるリーダーでありたいです」と気持ちを新たにコメントした。 最後には、SEVENTEENのコンサートのアンコールではおなじみの「VERY NICE」の無限リピート。いつまでも続く「アジュナイス!」のリフレインに、SEVENTEENもCARATも全力で遊び尽くした。 夢のドーム公演、ドームツアーを経て、さらに新たな夢となったスタジアムまで叶えたSEVENTEEN。彼らがまた新たな夢に向かっていく姿をこれからも見守っていきたい。 (P)&(C) PLEDIS Entertainment 取材・文 尹 秀姫 写真・ (P)&(C) PLEDIS Entertainment https://ananweb.jp/column/kpop/552383/ Source: ananweb

  • 2024.03.29

IUが12年ぶりに来日。合唱もコールも完璧な日本の観客に感激! – 取材・文 尹秀姫 写真・Aaru Takahashi | ananweb – マガジンハウス

IUが12年ぶりに日本で公演をした、神奈川・横浜アリーナでの「2024 IU H.E.R. WORLD TOUR CONCERT IN YOKOHAMA」。3月24日(日)の様子をレポートします。 見るたびに一目惚れする気分! IUの魅力が爆発したステージ Photo by Aaru Takahashi 【ペンになってもいいですか!?】vol. 199 IUが3月23日、24日に神奈川・横浜アリーナで「2024 IU H.E.R. WORLD TOUR CONCERT IN YOKOHAMA」を開催した。 IUが日本で公演を行うのは12年ぶりのことで、ファンはもちろん、IUも公演中に「日本で公演するのは久しぶり」と言及するほど待望だった日本でのコンサート。当日は来場者全員にIUのお母様が用意してくれたプレゼントが配られ、スペシャルな公演となった。 「2024 IU H.E.R. WORLD TOUR CONCERT IN YOKOHAMA」2日目の横浜は、あいにくの雨模様だったが、1曲目の「Holssi」が始まると、大型スクリーンには青空が広がった。 ステージ中央のリフトが上がると、その中から淡い色のジーンズに同色のクロップド丈のカットソー、ラインストーンでデコられた白いヘッドフォンという出で立ちのIUが登場。今年2月にリリースしたばかりの最新ミニアルバム『The Winning』のダブルタイトル曲の1つでもある「Holssi」は、ふわふわと空中を漂うたんぽぽの綿毛をモチーフにした曲。そんなイメージどおり、IUもステージでゆらゆら揺れながら歌い、そんな彼女をキッズダンサーたちが囲んで賑やかに踊る様子が印象的。 続く「Jam Jam」はジャムと砂糖と愛を並べたリフレインと甘くふわふわしたボーカルの裏に隠されたシニカルな歌詞がユニークな曲。真っ赤なペンライトがリズムに乗って揺れる中、IUもダンサーたちと共に軽やかに踊り、ラストには妖艶な投げキッスをしてみせた。 Photo by Aaru Takahashi 2曲が終わったところで、IUは「お久しぶりですね」と挨拶。前日の公演では早くも涙が出そうだったと語り、「だけど、泣きませんでした! 今日もがんばってみます」とにっこり。 「私の母からみなさんに差し上げるプレゼントです」と紹介したプレゼントの中身はIUのトレーディングカードとカードケース、アクリルキーホルダーのセット。ちなみにこの前の週に行われた韓国公演で配られた座布団より「原価が高いと聞きました」とIUが冗談めかして教えてくれた。日本公演初日を終えた前日、お母様に「今日の公演は感動的だった」と送ったところ、「10年ぶりに会いに来た昔の友だちを覚えていてくれてありがたいね」とエピソードを語ってくれた。 今回のツアーは5つのテーマで構成されており、1つ目の「Hypnotic(催眠術をかけるような)」は冒頭の2曲以外にも「ご存知の方は一緒に歌ってください」というIUの言葉で始まった「Ah Puh」やステージの床に交通標識のようなデザインで歌詞が表示されるユニークなステージ「Bbibbi」など、ふわふわした曲が続く。「みなさんが私を見るたびに、一目惚れした気分になってほしいです」という願いから観客の記憶を消すために歌われた「Obliviate」では、ラテンのメロディに合わせたIUの豊かなハイトーンが会場を包み込んだ。 Photo by Aaru Takahashi 2つ目のテーマ「Energetic」に移るインターミッションでは、1人の少女がステージに現れ、まるで森の中を彷徨うような物語が展開された。灯りひとつを手に持ち、激しい雷雨にさらされた少女はやがて明るい森に出る。そこで見つけたのは、猫耳姿のIU。「Celebrity」は客席も一体となって横浜アリーナに大合唱の声が鳴り響いた。 「次の曲はみなさんの練習の真価が問われる曲です」という紹介で始まった「Blueming」では、練習の成果なのかこれまでで一番大きく揃ったコールが響き渡り、IUも曲の合間に「上手!」とうれしそう。MCでは、12年前の日本での公演と比べて「当時は本当に静かだったんですよ。集中力が最高でした」と振り返り、「今はそれにプラスしてエネルギーが増しています。完全体になりました」と褒め称えた。 このテーマの最後に歌われた「観客になるよ」は、IUにとって特別な意味を持つ曲だそう。「私にとって観客とは、私という人間を完成させてくれる大きな一欠片です。そのことに感謝して、私は小さな人間ではありますが、みなさんの人生のうちの小さな一欠片になりたくて、私もみなさんにとっての観客になりたいという想いを込めて、この歌詞を書きました」と、この曲に込めたメッセージを伝えてくれた。 IUが手にペンライトを持ってこの曲を歌うのと同時に、スクリーンにはこの曲を一緒に歌う観客の姿が映し出され、まさにタイトルどおりIUが観客となる逆転現象を見せてくれた。 Photo by Aaru Takahashi 3つ目のテーマは「Romantic」。そんなテーマにぴったりの桜色のシフォンワンピースで登場し、キューバの首都の名前を冠した「Havana」で爽やかな風を吹き込んだ。 実は2つ目と3つ目のテーマの間、スクリーンではIUが日本に到着した時の映像が流れていた。それは日本にやってきたIUのために用意した映像広告が街のビルの大型ビジョンに流れるのをIUが見守る様子を撮ったもので、この広告がとても感動的だったとIUは大興奮。 「思えば、私の感動はここから始まったんだと思います。日本には本当に久しぶりにきたので、みなさんが私のことを忘れてしまっていたとしても、私は何も言えないですよね。でも、みなさんが私の曲を聴きにこんなに来てくれるだなんて、私一人だけが知らなかったんです。もしみなさんがずっと片想いだと思っていたなら申し訳ないです。でも、私たちは両想いです。私もたくさん愛してます」と、日本のファンに愛をアピール。 「金曜日に会いましょう」では観客の見事な合唱に再び感動し、「他の歌手のコンサートに行くのは大丈夫だけど、この調子で(今日みたいに)一緒に歌うのは絶対ダメ。これだけは独占したい! 約束して?」と、意外に独占欲が強い一面をのぞかせた。 Photo by Aaru Takahashi 4つ目のテーマ「Ecstatic」では真っ赤なドレスに着替えて、6thミニアルバム『The Winning』のダブルタイトル曲の1つ「Shopper」からスタート。これまではファルセットでの高音が多かったが、この曲ではIUの地声でのハイトーンが続く、華やかでありながら迫力も感じる曲。それだけに会場の雰囲気もより一層盛り上がり、クライマックスへ向けて熱気を帯びていく。 静かなピアノの旋律と絵本の読み聞かせのようなボーカルで始まる「above the time」、そしてIUの原点と言える「You & I 」では時計の針を13年ほど前に戻し、当時を思わせるハイトーンを横浜アリーナに響かせた。 Photo by Aaru TakahashiPhoto by Aaru Takahashi アンコール、この日5つ目のテーマは「Heroic」。「Shh..」、「23」、そして1曲目にも歌った「Holssi」までを歌い、感動のコンサートは終了かと思いきや、鳴り止まない拍手と客席の大合唱に応えて再びIUがステージに登場。ダブルアンコールでは、まさかの撮影OKとなり、「よく撮れたものだけSNSにアップしてくださいね」というIUのジョークの後、ドラマ「愛の不時着」から「Give You My Heart」をしっとりと聴かせてくれた。 さらにIUも主演したドラマ「ドリーム・ハイ」のOST「Someday」など、ダブルアンコールではセットリストにはない予定外の曲を自由に歌うコーナーとして、観客の希望を尋ねる場面も。最後にはIUが作詞した「Epilogue」でIUのコンサートは終了。「幸せな時間でした」というメッセージと笑顔を残して、ステージを後にした。 Photo by Aaru Takahashi 取材・文 尹秀姫 写真・Aaru Takahashi https://ananweb.jp/column/kpop/541344/ Source: ananweb