SPY×FAMILY

  • 2024.01.24

「“私たちが見たいフォージャー家”が全部詰まっている」 『SPY×FAMILY』声優陣が語る劇場版の魅力 | ananweb – マガジンハウス

フォージャー家のキャストたちが『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』の魅力を語ってくれました。 ロイド・フォージャー CV 江口拓也楽しさも、ハラハラもたっぷり、“これぞ『SPY×FAMILY』”な映画です。 「普段マンガやアニメを見ない人たちからも、この作品に関しては“見てるよ”と声をかけてもらうことが本当に多いんです。この間も飲み友のおじさんに、“娘が見てるんだよ、役の人と飲んでるって自慢できるんだ”と言われまして。この作品を通じてみんなが話をしたり、つながりを深めてくれるのが嬉しいです」 劇場版の話を聞き、「もう作れるの? 早いな!」と思ったと言う江口拓也さん。 「しかもオリジナル版なので、スタッフも原作の遠藤先生もどれだけ大変なんだ…と。でも同時に、ファンはもちろん、もっと多くの人にこのエンタメを届けたいんだという熱意も感じました。実際、脚本を読ませていただくと、劇場版ならではの挑戦もたくさんあって、その上で、コメディ、シリアスがいいバランスでちりばめられている美しい展開で、まさに“これぞ『SPY×FAMILY』”な約110分。何度観ても飽きないものができたと思います」 家族感も深まった中での劇場版。ロイドにも変化が? 「偽りの中という前提はあるんですが、徐々に、“これ、素なのかも?”と思わせる部分が増えている気もしますね。彼のそんな情緒の色づきは、この劇場版の中でも見られるので、ぜひそのへんを楽しんでほしいです」 映画にちなみ、旅に関して江口さんに聞くと「その前に休日が欲しい…」とのこと。 「本来は旅、好きなんですよ。でもまとまった休みが長らく取れていないので、全然行けていない(笑)。えー、休みが取れたら? 3か月沖縄に住みたい。で、地元の人が集まる居酒屋に行って、名物親父みたいな人と飲み明かしたい。そんな3か月、いいなぁ」 LOID FORGER 並外れた能力を持つ、敵国が恐れるスパイ。西国(ウェスタリス)の情報局の凄腕スパイで、コードネームは〈黄昏(たそがれ)〉。オペレーション〈梟(ストリクス)〉のため、アーニャを養子に迎え、ヨルと偽装結婚をし、仮初めの家族を作る。特技は変装。表の顔は精神科医。 えぐち・たくや 声優。代表作に、『アイドリッシュセブン』の六弥ナギ、『俺物語!!』の剛田猛男、『A3!』の皇天馬、『王様ランキング』のドーマスなど。 アーニャ・フォージャー CV 種﨑敦美私たちが好きなフォージャー家の魅力が、全部詰まった劇場版です。 「劇場版になると聞いたときに思ったのは、“フォージャー家を大きなスクリーンで見られるの、嬉しい、やったぁ!”ということ。それもこれも、“観たい”と思ってくださったファンの方がいるからこそ。本当に嬉しいです。最初に脚本を読んだときは、“私たちが見たいフォージャー家”が全部詰まっている、と思いました。アーニャもテレビシリーズ以上にいろんな感情を経験するんですが、似たような経験が自分にもあったりしたので、どれも“この気持ちわかる”と思いながら演じることができました。彼女の気持ちや行動に関してわからないことがこれまでなかったので、自分で言うのもなんですが、私はアーニャと相性がいいのかもしれません(笑)」 今回は家族旅行でフリジスという地方に出かけ、旅先でアーニャがトラブルを巻き起こし…というストーリー。種﨑敦美さん自身も旅に出るのは好きだそうで、最近は三重県の鳥羽水族館に、自身が演じたキャラクターのモデルになったラッコに会いに行ったそう。 「旅をするときは、なにか目的を持って出かけることが多いです。旅先での経験や、そのときに感じた気持ちなんかも自分の中にストックして、いつか何かの役を演じるとき活かせたらいいな…なんて思います」 家族の楽しい時間はもちろんですが、激しいバトルも見どころの今作。スクリーンで躍動するフォージャー家に、期待が高まる! 「TVアニメのSeason 2では豪華客船でバトルして、映画でもフォージャー家は激しく戦っていたので、もし次に家族でどこかに出かけるなら、ボンドも一緒に温泉でのんびり…とかがいいです。あるいは千葉県でピーナッツを採る、とか(笑)。スペクタクルのない旅行に連れていってあげたいですね」 ANYA FORGER ちちとはは、大好き! 超エスパー能力者の少女。フォージャー家の一人娘で、人の心が読める超能力者。任務のために養子を探しに孤児院に来たロイドと出会い、彼の養子になった。名門のイーデン校に通う。性格は好奇心旺盛で、好物はピーナッツ。口癖は「わくわく」。 たねざき・あつみ 声優。代表作に、『葬送のフリーレン』のフリーレン、『ドラゴンクエストダイの大冒険』のダイなど。ニュース番組『サンデーステーション』のナレーションなども務める。 ヨル・フォージャー CV 早見沙織この作品の魅力が詰まった、豪華なお弁当みたいな映画です。 「最初のシーズンのときから“続きが作られたらいいな”と思っていたので、劇場版になる、しかもオリジナルと聞いたときには大興奮しました。そこから実際に脚本をいただくまで少し時間があったので、ワクワクしていた時間が長かったのをよく覚えています」 強くて美しいが、ちょっと抜けてもいる。そんなヨルを演じる早見沙織さん。劇場版には期待通りの名場面が目白押しだと熱弁。 「フォージャー家のバタバタも、スケール感もスピード感も劇場版ならでは。この作品は、通常のTV版だと15分のお話が2本という感じのことも多いのですが、今回は映画1本分の長さで1つのお話をじっくり描いています。そのボリューム感はここでしか観られない。なんでしょうか、品数が豊富な豪華なお弁当みたいな感じです(笑)」 劇場版の中で、ヨルがちょっとおとぼけなことをしたことにより、その流れでロイドと少し長く喋るシーンがあるそうで、 「その会話を録音しているときに、Season 2まで積み上げてきた家族の信頼関係や、ヨルさんが持つ家族への無意識の愛などを感じることができて、私自身すごく胸が温かくなりました。ぜひそのシーンは観てほしいです」 実はこの取材時、早見さんは『SPY×FAMILY』のイベントで韓国に滞在中! 「韓国に来るのは初めてなのですが、空港から移動するときにバスの車窓から見えた街並みや、一瞬外に出たときに吸った空気、それから街の情報などを伺って、ワクワクが止まらないです(笑)。旅に出て自分が知らない何かに触れるのは、本当に楽しいです。そうそう、旅ってこんなふうにアドレナリンが出るんだった…と思い出し、今まさに幸せを味わっています」 YOR FORGER 優しく天然な「はは」、裏の顔は殺し屋…。偽装結婚をして、ロイドの妻、アーニャの母となった。表の顔は市役所の事務職員で、殺し屋という裏の顔を持つ。コードネームは〈いばら姫〉。優しく温和な性格だが酒癖が悪い。料理の腕は壊滅的、でもきれい好きで掃除は得意。 はやみ・さおり 声優、アーティスト。代表作に『ONE PIECE』のヤマト、『鬼滅の刃』の胡蝶しのぶ、『うる星やつら』のおユキ。洋画『ローマの休日』〈新吹替版〉のアン王女など。アルバム『白と花束』(ワーナー)が発売中。 ボンド・フォージャー CV 松田健一郎大冒険するアーニャに寄り添い、見守るボンドがかわいいです。 作品に品格を与える渋いナレーションに加え、犬のボンドの声も演じているのが松田健一郎さん。なんと松田さん、これまでに少なくとも4頭の犬を演じてきたそう。 「1頭目のときは、別の役でスタジオにいたときにたまたま演じただけだったんです。ボンドに関しては、ナレーションのトレーラーの録音のときに“実はこの作品、犬がいまして…”と声をかけていただき、もともと作品のファンでボンドの存在も知っていた僕としては“ぜひ!”と快諾。犬の鳴き声に感情を乗せるのは役者としてはとても楽しい作業なのですが、アフレコの際、他の役者さんが一生懸命喋っているのに、ボンドは“ボフッ”一言で終わったりするので、僕だけ楽させてもらってすみません…と思っています(笑)」 TVアニメSeason 1の時点で相当反響が大きかったため、当時から“劇場版が作られるのではないかな”と思っていた、とのこと。 「でもこんなに早くそうなるとは…。TVシリーズがあるアニメにとっての劇場版は、ファンの皆さんへのお礼みたいなものですよね。劇場版の中でも、ボンドはアーニャにピッタリ寄り添って彼女の冒険を見守っていますので、そんなふたりを楽しんでいただけたら」 松田さんにも、旅について、ご自身の願望を聞いてみると 「インドア派なので、そんなにしょっちゅう出かけるほうではないのですが、強いて言えば温泉は好きです。少し前にアルパカ牧場に出かけて、その帰りに温泉に寄ったことがあったのですが、そこで湯上がりに飲んだビールがものすごく旨かった! なので休みが取れたら、寒いところの温泉に行ってビールが飲みたいなぁ。でもうちに猫がいるので、泊まらず日帰りで帰ってきます(笑)」 BOND FORGER 未来予知ができる犬、アーニャの相棒!テロリストたちとの騒動の中でアーニャと出会い、フォージャー家に加わった犬。未来予知の能力を持っており、年齢不詳だが大人の貫禄が漂う。名前の由来はアーニャの好きなアニメの主人公「ボンドマン」を彷彿とさせたことから。 まつだ・けんいちろう 声優、ナレーター。代表作に、『ヴィンランド・サガ』のトールズ、『ブラッククローバー』のゴードン、ナレーションなど。海外ドラマや海外アニメの吹き替えも務める。 『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』 オペレーション〈梟〉担当変更の指令がロイドに下った。同時にアーニャが通うイーデン校で、優勝者に〈星(ステラ)〉が授与される調理実習が実施されることに。ロイドは任務継続を交渉するために、審査員長の好物・フリジス地方の伝統菓子《メレメレ》作りをアーニャに提案。一家はフリジスに家族旅行することに。道中、アーニャが重大な秘密が隠されたチョコレートを飲み込んでしまい…。原作・監修・キャラクターデザイン原案/遠藤達哉 監督/片桐崇 脚本/大河内一楼 大ヒット上映中。 ※『anan』2024年1月24日号より。©2023「劇場版 SPY×FAMILY」製作委員会 ©遠藤達哉/集英社 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/527825/ Source: ananweb

  • 2024.01.23

『SPY×FAMILY』劇場版監督「観るたびに新しい発見があると思う」 制作秘話を明かす | ananweb – マガジンハウス

TVアニメのSeason 1から助監督として関わってきた片桐崇さんにとって、『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』は初監督作品。人気シリーズの劇場版を任されたことは、一体どんな経験だったのか。作品完成直後に、お話を伺いました。 プレッシャーだらけの初監督作、「相当頑張らねば…」と覚悟。 TVシリーズの助監督を経て、今回劇場版では監督に抜擢された、片桐崇さん。原作もTVアニメも大ヒットという作品を任せたい、と言われたときには、一体どんな思いがよぎったのでしょうか。 「劇場版を作るという話は、構想としては実はけっこう前からあったので、ある日突然“やってくれ!”と言われたわけではないんです。そんな頃から、“もしかしたら、メインでやってもらうかも…”みたいな感じでの予告があったので、心の準備にはけっこう時間をかけることができた気がします。とはいえ、TVシリーズの反響は日ごとに大きくなり、結果的に人気もとても大きくなりました。ということは、劇場版への世間からの期待も相当大きくなるだろうな…というのを予想できるわけで、これは相当頑張らねば…と思いましたね」 人気の作品で、しかも初監督。今回のインタビューの中で、片桐さんの口からは、“プレッシャーが大きかった”という言葉が何度も出たのが印象的だった。 「そうですね、本当に。正直言うと、プレッシャーしかなかったです(笑)。しかもスタッフの中で僕は一番若手だったので、他の方より経験も乏しいわけです。TVシリーズのときは助監督で、監督から指示を受け、それを形にするために動く、という立場だったのが、劇場版ではその指揮系統が逆になった。まずはそれがとても難しかったです。とはいえ、シナリオが完成したとき、その内容に手ごたえを感じて、“自分はこれから、こんなすごい作品に携われるんだ…!!”という喜びがとにかく大きかった。これを映像化できれば絶対いいものは作れる、と思えたので、それを支えに頑張りました(笑)」 アニメーション作品は非常に細かい分業から成り立っており、特に劇場版となると、作画スタッフだけでも何百人も関わっているそう。絵コンテや設定資料といった、その作品の「取扱説明書」を作り、上がってきたものが説明書どおりになっているかを確認するのが、アニメーション作品における監督の仕事、と片桐さん。 「この作品を監督する上でまず自分が一番に考えたのは、TVシリーズと同じ品質のものを作る、ということ。ファンの皆さんも、おそらくTVシリーズの延長として劇場版を観に来ると思ったので、まずは古橋一浩監督が作った“TVアニメの『SPY×FAMILY』”のルックを大きく変えないように心がけました」 作品に関わるスタッフの思いをすくい上げられる監督でありたい。 今回の劇場版が今までと大きく違うところは、ストーリーがオリジナルであること。原作者である遠藤達哉先生が監修に入っているものの、脚本は大河内一楼さん執筆の完全オリジナル。オリジナルゆえの難しさもあったようで…。 「漫画があれば、そこに載っている絵を指針にしてやっていけばいいのですが、オリジナル脚本なので、原作の絵はないわけです。でも逆に言えば、絵がないからこそ考える余白があるともいえるわけで、自由な発想でアイデアを出していける。アニメーターさんがいろいろと工夫をして絵を描いてくれたので、それを見るのが監督としてはとても刺激的でした。特にアクションシーンを担当してくださった方のフィニッシュワークを見たときには、“ものすごい作品ができた…”という感動がありましたね」 一方で、スタッフみんながこの作品を愛しているがゆえに起こる問題もあったようで…。 「みんながこの作品のファンだからこそ、“私が思うアーニャはこう”というのを皆さんそれぞれが持っていて、それぞれの愛が良い意味で重い(笑)。皆さんが愛を込めて作った断片を集約し、そこから何を選び、どうまとめるのかを判断するのが監督の仕事なのですが、それが本当に難しかった。愛が大きすぎても“『SPY×FAMILY』らしさ”を超えてしまうことになるので、そのへんのコントロールをかなり意識はしながら作っていたと思います」 片桐さんの言葉の端々に、一緒に仕事をするスタッフへの気遣いと感謝が溢れていたことがとても印象的。 「アニメーションは作品ごとにスタッフが集まりチームが作られるわけで、毎回のスタッフィングごとに“その作品にとっての大事なこと”は異なります。僕は、監督として譲れない何かを持つ、ということよりも、チームに集まったスタッフが何をしたいのかをすくい上げ、それを実現しやすい環境を作ることが大事だと思っていて。作品が出来上がったとき、ファンの方に楽しんでもらいたいのはもちろんですが、同時に作り手たちにとって手ごたえがあるものを目指したい。そういう作品作りができたらいいな、と思います」 ようやく完成した初監督作品。ファンの方には、何度でも劇場に足を運んでほしい、と片桐さん。 「たくさん伏線が張られているので、観るたびに、新しい発見があると思う。ストーリー展開も素晴らしいですし、キャラクターの表情も本当に豊か。大きなスクリーンで、フォージャー家の活躍をぜひ楽しんでください」 かたぎり・たかし アニメーション監督。WIT STUDIO所属。これまでに関わった作品は、『Hello WeGo!』『グレートプリテンダー』『バブル』など。 『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』 オペレーション〈梟〉担当変更の指令がロイドに下った。同時にアーニャが通うイーデン校で、優勝者に〈星(ステラ)〉が授与される調理実習が実施されることに。ロイドは任務継続を交渉するために、審査員長の好物・フリジス地方の伝統菓子《メレメレ》作りをアーニャに提案。一家はフリジスに家族旅行することに。道中、アーニャが重大な秘密が隠されたチョコレートを飲み込んでしまい…。原作・監修・キャラクターデザイン原案/遠藤達哉 監督/片桐崇 脚本/大河内一楼 大ヒット上映中。 ※『anan』2024年1月24日号より。©2023「劇場版 SPY×FAMILY」製作委員会 ©遠藤達哉/集英社 (by anan編集部) https://ananweb.jp/news/527724/ Source: ananweb